バックハウス/エチュード 作品25

ショパン/12の練習曲 作品25

(P)ヴィルヘルム・バックハウス 1927年録音

この世界には結構いい加減な決めつけが横行しています。
その典型の一つがこのバックハウスに奉られた「鍵盤の獅子王」でしょう。

誰が言い始めたのかは分かりませんが、これだとまるで鍵盤を力の限り叩きつける荒々しいピアニストを想像してしまいます。
時代は下りますが、ギレリスに対して奉られた「豪腕ピアニスト」というのも全く同じ文脈で噴飯ものです。

バックハウスはもギレリスも、彼らを特徴づけるのはその様な猛々しさではなくて、それとは真逆の繊細な響きの美しさにこそ、その持ち味があったピアニストでした。
そして、昔はそう言う「鍵盤の獅子王」だったけれど年を食ってから変わったのよ、と言うわけではないことをこの録音は示しています。

バックハウスの繊細な造形と響きの美しさは1927年の録音からでも充分に伝わります。



返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です