クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜


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リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲 Op.34


ジョン・バルビローリ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1940年11月16日録音をダウンロード

  1. Rimsky-Korsakov:Capriccio Espagnol, Op. 34 [1.Alborada. Vivo E Strepitoso]
  2. Rimsky-Korsakov:Capriccio Espagnol, Op. 34 [2.Variazioni. Andante Con Moto]
  3. Rimsky-Korsakov:Capriccio Espagnol, Op. 34 [3.Alborada. Vivo E Strepitoso]
  4. Rimsky-Korsakov:Capriccio Espagnol, Op. 34 [4.Scena E Canto Gitano. Allegretto]
  5. Rimsky-Korsakov:Capriccio Espagnol, Op. 34 [5.Fandango Asturiano]

古今東西の数ある管弦楽曲の中の最高傑作の一つ



もともとはヴァイオリンのコンチェルト風の音楽として着想された作品ですが、最終的にはヴァイオリン独奏をふんだんに盛り込んだ輝かしいオーケストラ曲として完成されました。構成上は5楽章からなるんですが、連続して演奏されるために単一の管弦楽曲のように聞こえます。ただ、それぞれの楽章はホセ・インセンガなる人の手になるスペイン民謡集から主題が借用されていて(手を加えることもなく、そっくりそのまま!!)、その主題をコルサコフが自由に展開して仕上げる形をとっていますので、5楽章というのはそれなりに意味を持っていると言えます。


  1. 第1楽章:アルポラーダ(朝のセレナード)::スペインの輝かしい朝を思わせる派手な音楽です。

  2. 第2楽章:変奏曲(夕べの踊り)::第1楽章とは対照的な夕べの穏やかな雰囲気がただよう音楽です。

  3. 第3楽章:アルボラーダ::第1楽章と同じ主題ですが、半音高い変ロ長調で演奏され、オーケストレーションも変えられています。(ヴァイオリンとクラリネットが入れ替わっている・・・等)

  4. 第4楽章:ジプシーの歌::小太鼓の連打にヴァイオリンの技巧的な独奏とジプシー情緒満点の音楽です。

  5. 第5楽章:ファンダンゴ::カスタネットやタンブリンの打楽器のリズムに乗って情熱的な踊りが展開されます。フィナーレはまさに血管ブチ切れの迫力です。



おそらく、古今東西の数ある管弦楽曲の中の最高傑作の一つでしょう。この曲の初演に当たって、練習中の楽団員からたびたび拍手がわき起こってなかなか練習が進まなかったというエピソードも残っているほどです。
チャイコフスキーもこの作品を取り上げて「作曲者自身が現代一流の音楽家であると自認して良いほどの素晴らしい管弦楽法を見せる」と絶賛しています。

こういう作品を前にすると「精神性云々・・・」という言葉は虚しく聞こえるほどです。クラシック音楽を聞く楽しみの一つがこういう作品にもあることをマニアックなクラシック音楽ファンも確認する必要があるでしょう。


SP盤時代の録音としては驚くほど解像度が高い


バルビローリにとってのアメリカ時代というのは謂われなき非難や中傷を浴びせかけられて、それほど良い思い出の少ない時期でした。しかし、幸いだったのは、その時期にRCAによって、かなりまとまったスタジオ録音を残せたことです。
そこには、若きバルビローリの覇気溢れる演奏が刻み込まれていて、あわせてニューヨーク・フィルの高い合奏能力もうかがい知ることが出来ます。

とりわけ、このリムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」の演奏などは、はち切れんばかりの若さに溢れていますし、ニューヨーク・フィルもバルビローリの指揮に応えて喜々として力一杯音を鳴り響かせています。

そして、何よりも特筆すべきは、この時代のRCAの録音技術の高さです。
SP盤と言えばパチパチノイズの奥から細部のはっきりしない雰囲気重視の音楽が聞こえてくるというのが通年です。

しかし、ここで聞くことのできる録音にはパチパチノイズはほとんどありませんし、一つ一つの楽器の分離も鮮やかで驚くほど解像度の高い録音が実現しています。
金管楽器の響きは華やかで高域に向けて突き抜けていきますし、ハープの響きも一切の誤魔化しなしに燦めきます。唯一不満を感じるとすれば、独奏ヴァイオリンにもう少し艶やかさがあればと思うのですが、それは録音の責任なのか、演奏者の責任なのかは不明です。
ただし、弦楽合奏の響きも些か痩せすぎに聞こえますから、そのあたりは多少は犠牲にしてでも高解像度の録音を目指したのかもしれません。

80年以上も前の録音でこれだけのクオリティを実現していたのですから、最近の録音エンジニアはもっと頑張ってもらわないといけませんよね。