筑摩書房
ユーザーの方から教えられて初めて気がつきました。吉田秀和氏の著作が文庫本になってリリースされるようです。
番号を見てみると「整理番号:よ-20-1」「整理番号:よ-20-2」「整理番号:よ-20-3」となっていますから、20冊はリリースされるのでしょうか。
現時点で刊行されているのは以下の3冊です。
私の好きな曲 (ちくま文庫 よ 20-1)
世界の指揮者―吉田秀和コレクション (ちくま文庫 よ 20-2)
世界のピアニスト (ちくま文庫―吉田秀和コレクション (よ20-3))
私はよく、「吉田大明神」なんて言い方をあちこちしているので、もしかしたら彼のことを茶化していると思われた方もおられるかもしれませんが、実はあれは私なりの最大限の敬意表明なのです。
クラシック音楽なんぞというものを聞き始めた頃は、全く右も左も分からず、そんな時に一番頼りになったのは吉田大明神の著作でした。例えば、上記の3冊なんかはそれこそ擦り切れるほどよんだものです。
そして、その後いろんな評論家先生たちのいかがわしさにはウンザリさせられることがいっぱいあったのですが、吉田氏だけは最初から最後まで深い信頼を寄せてきたたった一人の評論家です。いや、彼を「評論家」などと言う狭い枠の人として捉えてはいけないのでしょう。
彼の人生そのものが日本のクラシック音楽の歴史そのものとも言えるほどの存在だったと思います。そして、こういう形で彼の著作が広く流通することは本当にうれしいことです。