5月とは思えないとんでもない暑さですが、何とか体調の方はもとに戻りました。ですが、まあその日の気分でぼちぼち砥更新を続けていきます。
とは言え、紹介したい音源は山ほどたまっているので(^^;、基本は再び「毎日更新」に戻りそうです。
さて、最近非常に嬉しいことがありました。
それは地元の市民オーケストラ(河内長野フィルハーモニック)が3年ぶりに公演が再開できたことです。発足してまだ時も浅く、第3回の定期公演を行ってからの3年の空白だったので、それは非常に大変な苦労だったと思われます。
さらに嬉しかったのは、その空白の3年間に何があったのかは分かりませんが、前回と比べればまるで別のオーケストラかと思うほどにスキルが向上していたことです。もちろん、細かいことを言えばきりがありませんが、それでも聞く人を感動させるだけの最低限のレベルはこえたと言い切れそうです。
思うに、音楽というのは確かに一定の技術レベルが必要です。しかし、あるレベルをこえれば、そこに演奏する人のパッションと愛があれば聞く人に本当の感動を与えることが出来るものです。逆に言えば、どんなにスキルの高いハイテク・オーケストラでも、ルーティン的にその日の仕事としてこなしたような演奏は実につまらないものです。
おそらく、一年に一回という「定期公演」は市民オーケストラにとっては全身全霊を注ぎ込むべき場であるはずです。それが、コロナ禍によって3年もの空白があったとすれば、そのも異は半端ではなかったはずです。
とは言え、3年前の彼らであれば、どれほどの熱い思いがあってもそれを聞き手に伝えられるレベルには達していませんでした。
ですから、今回の第4回の定期公演はまさに記念すべき演奏会でした。
そして、もう一つ嬉しかったのは、なんと地元の作曲家に新作を委嘱して演奏したことです。
委嘱したのは河内長野市在住の「サキタハヂメ」さんです。
「サキタハヂメ」と聞いてピンときた人はなかなかに鋭いです。そう、最近ではNHKの朝ドラ「おちょやん」の音楽を担当した人です。
当日は「サキタハヂメ」さんの挨拶もあり、新作の「モナリ・ピザリ」は実に楽しくも美しい音楽でした。
「モナリ・ピザリ」とはなんぞや?というタイトルなのですが、それは地元河内長野市をイメージして「森7割・人3割」をひねったタイトルです。大阪南部に位置する河内長市はその大部分が森に覆われた街です。そんな豊かな自然と、そこで暮らす人々の生活を描いた作品です。
おそらく、河内長野に住まう人間にとって、その音楽からは河内長野の静かな森の佇まいが浮かび上がってくるものでした。
風景組曲:「モナリ・ピザリ~奥河内の人々と風景に寄せて
- 静寂のファンファーレ
- 森の章
- 人の章
いささかヘタレ気味だった己に「喝」を入れてくれた演奏会であり、なんだかその日を切っ掛けに元気が蘇ったようです。
その後オケの中心メンバーの一人と話し込む機会があり、練習が再開できたのは3月からと言うことで仕上がるのかどうか随分不安があったと聞いて驚きました。疑いもなく、新しいレベルに一歩踏み出した演奏会だったという感想を述べると心から喜んでくれました。
このコロナ禍、もう一息で乗りこえられるのかもしれません。
それから、最後に、MP3データーベースの会員登録も再開します。