1959年から62年までN響の常任指揮者を務めたドイツの指揮者ヴィルヘルム・シュヒター。その厳格さ、怖さは群を抜き、完全に出来あがるまで指揮台を降りようとしなかったと伝えられますが、おかげでN響は驚くべき成長をとげました。
ドヴォルザーク:『新世界より』、レスピーギ:『ローマの松』(ステレオ)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(モノラル)、他 シュヒター&N響(1959)(2CD)
N響史上、最も怖い指揮者だったと言われるシュヒターの演奏が聴けます。
N響85周年記念シリーズの第2弾としてリリースされたうちの一枚ですが、個人的にはこれが最も興味を引かれました。
シュヒターはその厳格な指導ぶりでN響の合奏能力を飛躍的に高めたと言うことで評価はされるのですが、音楽性と言うことに関してはあまり高い評価は得られなかったように聞いています。
それだけに、彼が実際にどのような音楽をやっていたのか、自分の耳で確かめられるというのは実に興味深いです。