“ドイツ・ハルモニア・ムンディは、1958年、ルドルフ・ルービとDr.アルフレート・クリングス(故人)により創立され、その記念すべき初リリース(1959年)以来、古楽の名門レーベルとしてその地位を確たるものとしています。・・・今回登場するBOXは、BMGフランスが企画制作を行っており、以前スプレンダー・シリーズとして発売されたものなどから、更にフランスのDHMベストセラー作品を厳選して集めたものとなっています。もちろん、ピリオド楽器またはそのコピー楽器による演奏です(1960年?1970年初頭にかけては古楽復興過渡期のため、正確なピリオド楽器を使用していない録音が一部ございます)。”
ユング君の古楽演奏嫌いはあちこちで吹聴しているのですが、さすがにこのセットは無視できません。
クイケン兄弟&コーエンの『捧げもの』、鈴木 秀美のJ.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲、カントゥス・ケルンによるモンテヴェルディ:『聖母マリアの夕べの祈り』、天才リコーダー奏者メメルスドルフの超絶技巧などなど、「おおーっ!!」と思わせてくれる録音が目白押しです。録音の方も全てが90年代以降の優れものばかりで、決して粗悪な歴史的録音の詰め合わせではありません。
それにしても、いくら「設立50周年記念限定BOX」とはいえ、これは信じがたいほどの「値付け」です。思わず、「0」を一つ数え間違えているのではないかと目を疑ったほどです。
ユーザーにとってはうれしい話なのですが、果たしてこの業界全体のことを考えると手放しで喜べるのか、いささか心配になります。
おそらく、私のような古楽器嫌いの人でも、注目してみる価値のあるボックスだと思います。
ちなみに、ユング君は躊躇わずに注文しました。
<収録作品>
Disc1
・ドゥランテ:マニフィカト 変ロ長調
・アストルガ:スターバト・マーテル
・ペルゴレージ:『主よ、あなたに告白します』
トーマス・ヘンゲルブロック(指揮)
フライブルク・バロック・オーケストラ
バルタザール=ノイマン合唱団
ドイツでは公演チケットが入手困難なほど人気のあるヘンゲルブロックとフライブルク・バロック・オーケストラ(FBO)のアルバム。ここでは、バッハに影響された作品を中心に収録。情熱的な演奏が印象的です。【録音】1995年12月 (原盤:05472773692)
Disc2
・J.S.バッハ:ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 BWV.1060
・J.S.バッハ:オーボエ協奏曲BWV.49&169
・J.S.バッハ:オーボエ協奏曲 BWV.1055
・J.S.バッハ:オーボエ協奏曲 BWV.1056
ハンス=ペーター・ヴェスターマン(Ob&Ob・ダ・モーレ)
メアリー・ウティガー(Vn)
カメラータ・ケルン
ムジカ・アンティクァ・ケルンとウィーン・コンツェントウス・ムジクスの首席奏者も務めているバロック・オーボエ奏者ヴェスターマンのソロによる協奏曲集。彼のコクのあるオーボエの音は、非常に情感豊かなのが特徴。(元北ドイツ放送交響楽団首席オーボエ奏者でもあります)。ここに収録された作品は、現在「チェンバロ協奏曲」や「カンタータのシンフォニアの一部」として残っている作品ですが、実際はオーボエ(・ダ・モーレ)の協奏曲であったとされ、その曲を復元して演奏されています。 【録音】 1992年 (原盤:05472772902)
Disc3
・J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
グスタフ・レオンハルト(cemb)
古楽界最大の先駆者のひとり、グスタフ・レオンハルト(1928‐)のチェンバロによる《ゴルトベルク》。繰り返しを行なっていないため、作品の構造がシンプルに際立つ上、レオンハルトの揺るぎない確固とした姿勢が音楽のすみずみにまで投影された名演です。
レオンハルトは《ゴルトベルク》を3度録音しており、当盤は3度目となる1976年収録(?1953年モノ、ヴァンガード?1965年テルデック)。レオンハルトは、手ざわりを確かめるようなセンシティヴィティをも備えつつ、ゆったりとしたテンポと堅固な構築で全曲を築き上げています。楽器のはずむように輝かしい音色がどこをとっても充実の極みをゆく、レオンハルトならではの「ゴルトベルク」です。
ブランシェ(パリ、1730年)をモデルとしたウィリアム・ダウドによる1975年製作のチェンバロを使用しています。 【録音】 1976年 (原盤:GD77149)
Disc4
・J.S.バッハ:音楽の捧げ物 BWV.1079
シギスヴァルト・クイケン(Vn)
バルトルド・クイケン(Fl-tr)
ヴィーラント・クイケン(gamb)
ロベール・コーネン(cemb)
名盤中の名盤と誉れ高い、クイケン兄弟&コーエンの『捧げもの』。各楽器の手練れ4人が本当に贅沢な演奏を聴かせてくれます。響きの重なり、研ぎ澄まされた調和など絶妙に息の合った名演で、「トリオ・ソナタ」における各楽器が競いあうかのような箇所での集中力も抜群です。【録音】 1994年12月(原盤:05472773072)
Disc5
・J.S.バッハ:モテット BWV.225-230
コンラート・ユングヘーネル(指揮&リュート)
カントゥス・ケルン
各パート一人での初の録音。その清新的な解釈は感動的。 【録音】 1995年10月 (原盤:05472773682)
Disc6?7
・J.S.バッハ:ロ短調ミサ BWV.232
トーマス・ヘンゲルブロック(指揮)
フライブルク・バロック・オーケストラ
バルタザール=ノイマン合唱団
この演奏は、1996年に行われた舞台(バレエ)形式で行われたロ短調ミサです。ソリスト達は合唱団のメンバーが歌いますが、本当にうまいです。そしてテンポの速い曲はFBO 独特躍動感。そして、ヘンゲルブロックの情熱感が伝わってくる名盤です。 【録音】1996年10月(原盤:05472773802)
Disc8
・ヴィヴァルディ:歌劇『オリンピア』序曲
・ヴィヴァルディ:弦楽のためのシンフォニアRV.158
・ヴィヴァルディ:協奏曲Op.3-10
・J.S.バッハ:管弦楽組曲第4番BWV.1069
・J.S.バッハ:3つのヴァイオリンのための協奏曲BWV.1064
・J.S.バッハ:カンタータ第42番?シンフォニア
トーマス・ヘンゲルブロック(指揮&Vn)
フライブルク・バロック・オーケストラ
バッハの管弦楽組曲4番は初版の(トランペット&ティンパニ無し版)を使用しての演奏。通奏低音群の「音楽の喜び」を感じる演奏が、彼らの演奏を支えているのです。 【録音】 1992年9月 (原盤:05472772892)
Disc9?10
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 BWV.1007?1012
鈴木 秀美 (Vc&6番はチェロ・ピッコロ)
レコ芸特選の鈴木秀美の名演が輸入盤で復活。この曲集がバッハ30歳代の作曲であったことについて考え抜かれた演奏で、特に3番のプレリュードのテンポは、鈴木秀美独自の解釈により、プレストで演奏されているのにはビックリ。名器A・アマティの音色も素晴らしいものです。 【録音】 1995年9月 (原盤:05472773872, BVCD-1908?9)
Disc11
知られざるスペイン・バロック
・アントニオ・デ・リテレス:Seguidillas
・アントニオ・デ・リテレス:Los Elementos
・アントニオ・デ・リテレス:El estrago en la fineza o Jupiter y Semele
・作者不詳:Ruede la Vola
・作者不詳:Discurso de ecos
・作者不詳:Cancion Franzesa
・作者不詳:Diferencias sobre la gayta
・セバスチャン・ドゥローン:Veneno es de amor la envidia
・セバスチャン・ドゥローン:El impossible mayor en amor le venze Amor
エドゥアルト・ロペス・バンゾ(指揮&cemb)
アル・アイレ・エスパノール
フランスでベストセラーのアルバム。リテレスは、バロック・スペインの宮廷作曲家。当時の演奏様式を踏まえての演奏ですが、通奏低音にギターが入り、カンタータというよりはフラメンコに近いのが特徴。バンゾはスペイン生まれのチェンバリストで、レオンハルトに師事。この古楽器アンサンブル、アル・アイレ・エスパノールは、声楽と通奏低音群はスペイン人、弦楽器奏者はオランダ古楽の名手たちによって編成されています。 【録音】 1994年9月 (原盤:05472773362)
Disc12
17世紀のチェロのための作品集
・フレスコバルディ:カンツォーネ第16番イ短調
・フレスコバルディ:カンツォーネ第8番ト短調
・フレスコバルディ:カンツォーネ第15番ヘ長調』
・D.ガブリエリ:リチェルカール第5番ハ長調
・D.ガブリエリ:2つのチェロのためのカノン ニ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第1番ト短調
・D.ガブリエリ:ソナタ・ト短調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第4番変ホ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第2番イ短調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第3番ニ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第6番ト長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第7番ニ短調
・ジュゼッペ・ヤッキーニ:ソナタ・ハ長調
・ジュゼッペ・ヤッキーニ:ソナタ・イ短調
・ジュゼッペ・ヤッキーニ:ソナタ・イ長調
・ジュゼッペ・ヤッキーニ:ソナタ・ト長調
・ジョヴァンニ・バッティスタ・アントニーニ:リチェルカール第3番ヘ長調
・ジョヴァンニ・バッティスタ・アントニーニ:リチェルカール第10番ト短調
・ジョヴァンニ・バッティスタ・アントニーニ:ソナタ変ロ長調
アンナー・ビルスマ(Vc)
ボブ・ファン・アスペレン(cemb)
リデゥイ・シャイフェス(通奏低音Vc)
この17世紀以前のチェロという楽器は大型で、伴奏程度にしか扱われていませんでしたが、時代とともに演奏習慣が変わり、名手のためにチェロのためのソロ作品が作曲されるようになりました。それに伴いチェロは小回りが効くようにと小型化され、さらに超絶技巧の作品が作られました。ここに収録された作品も、 16分音符の連続・跳躍など技術的に難しいのはもちろん、楽譜見ただけでは理解しがたいものですが、当時の音楽演奏法を研究しているビルスマによって、素晴らしい演奏になっています。 【録音】 1988年5月 (原盤:RD77978)
Disc13
・ビバー:レクィエム イ長調』
・アゴスティーノ・スッテファーニ:スターバト・マーテル
グスタフ・レオンハルト(指揮)
マルタ・アルマジャーノ(S)
ミーケ・ヴァン・デア・スロイス(S)
ジョン・エルウィス(T)
マーク・バドモア(T)
フランス・ホイツ(Br)
ハリー・ヴァン・デル・カンプ(Bs)
オランダ・バッハ協会バロック・オーケストラ&合唱団
ビーバーは、レクイエムを2曲作曲していますが、レオンハルトは両方とも録音しており、これはそのうちの1枚。ステッファーニのスターバト・マーテルは、6声の独唱と6つの弦楽器、オルガンのために書かれたものです。 【録音】 1994年10月 (原盤:05472773442)
Disc14
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第7番 ト長調 G480
・ボッケリーニ:シンフォニア 変ロ長調 Op21-5G497
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第10番ニ長調 G483
・ボッケリーニ:シンフォニア ニ短調 Op.12-4G506“悪魔の家”
アンナー・ビルスマ(Vc)
ジーン・ラモン(指揮&Vn)
ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
ボッケリーニのチェロ協奏曲は技術的にも難しく、曲自体も変な演奏したらメチャクチャになってしまうのですが、さすがはビルスマ。この超絶技巧を難なくこなし、解釈も実に立派。彼の愛器『ゴフリラー』とガット弦による独特の倍音豊かな音色がたまりません。「ボッケリーニの意図する音楽を表現するには古楽器の柔らかで透明感のある音色が不可欠」というビルスマ自身の言葉を裏付ける名盤。 【録音】 1988年9月 (原盤:RD77867)
Disc15
・ブクステフーデ:パッサカリア ニ短調 BuxWV161
・ブクステフーデ:ソナタ ニ短調 Op1-6 BuxWV257
・ブクステフーデ:ソナタ ニ長調 BuxWV267
・ブクステフーデ:ソナタ ト長調 Op2-3 BuxWV261
・ブクステフーデ:チャコーナ ホ短調 BuxWV160
・ブクステフーデ:ソナタ へ長調 Op1-1 Bux252
・ブクステフーデ:ソナタ ハ長調 BuxWV266
・ブクステフーデ:Mit Fried und Freud BuxWV76
・ブクステフーデ:ソナタ ト長調 Op1-2 BuxWV253
スキップ・センペ(指揮&cemb)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
ブクステフーデというと渋めなオルガン作曲の巨匠?っていう感じがしますが、センペの手にかかれば、刺激的な演奏へ。ハイフェッツなどの手がけた名プロデューサー、故ジャック・ファイファー氏が、「彼こそ、本当の音楽演奏家!」といっていたのが印象的。 【録音】 1992年 5月(原盤:05472773002)
Disc16
カッチーニ:新しい音楽/新しい音楽の書法
・『愛の神よ、何を待つのか?』
・『愛の神よ、我去りゆかん』
・『翼あれば』
・『天にもかほどの光なく』
・『気高き至福の光よ』
・『我は見ん、我が太陽を』
・『ひねもす涙して』
・『いとど優しき溜息の』
・『東の門より』
・『麗しのアマリッリ』
・『憐れみの心動かし』
・『麗しき真紅のばらよ』
・『この苦き涙よ』
・『ああ、戻り来たれ』
・『輝く麗しの瞳もて』
モンセラート・フィゲーラス(Sp)
ジョルディ・サヴァール(gamb)
ホプキンソン・スミス(バロック・ギター&リュート)
バーゼル・スコラ・カントールム
サバールを中心としたアンサンブルによる演奏。この時代(1600年頃)としては斬新な音楽であったカッチーニの重要な録音です。 【録音】 1983年11月 (原盤:GD77164)
Disc17
フランソワ・クープラン:室内楽作品集
・四重奏ソナタ“サルタン”
・ヴィオールと通奏低音のための第1組曲
・ヴィオールと通奏低音のための第2組曲
・『子守唄』
・『荘厳さ』
ジェイ・ベルンフェルド(gamb)
スキップ・センペ(指揮&cemb)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
貴重な、メトロポリタン博物館の名器を使用した録音。この録音はハイフェッツ等の名プロデューサーであったジョン・ファイファー氏によって録音されています。 【録音】 1993年 (原盤:05472773152)
Disc18
・ジャコモ・ファッコ: 協奏曲集Op.1”和声復興への考察“(全曲6曲)
・ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲 ト短調 RV.157
フェデリコ・グリエルモ(Vn&指揮)
ラルテ・デ・ラルコ
イタリア・バロックの知られざる作曲家ファッコの『ヴァイオリン協奏曲風合奏協奏曲スタイル』による協奏曲集。ファッコはヴェネチア生まれ、24歳以降その生涯のほとんどをスペインの宮廷作曲家として過ごした人物。ラルテ・デラルコの鮮烈かつすがすがしい演奏を聞けば、この作曲家がヴィヴァルディに劣らぬ作曲家であることがわかります。 【録音】 1999年1月 (原盤:05472775142)
Disc19
アントニ・フォルクレ: ヴィオール小品集とクラヴサン小品集
・Allemande La Laborde
・La Cottin
・La Portugaise
・La Forqueray
・La Regente
・La Marella
・Sarabande Lad’Aubonne
・La Ferrand
・La Couperin
・Chaconne La Buisson
・La Leclair
・La Rameau
・Jupiter
ジェイ・ベルンフェルド(gamb)
スキップ・センペ(cemb)
ヴェルサイユ宮で活躍したヴィオラ・ダ・ガンバの名手。 A・フォルクレは、早くからルイ14世に才能を認められ、17歳でヴェルサイユの宮廷音楽家となる。イタリア流のヴァイオリン技法をヴィオラ・ダ・ガンバに取り入れたといわれますが、作品はほとんど残っておらず、その真価は、子フォルクレの編曲を通してうかがい知ることしかできません。子フォルクレが1747年に出版した『ヴィオール曲集』は、父の29の小品と子の3つの小品からなりますが、父の作品にも子フォルクレによる大幅な編曲が加えられていると考えられています。この曲集はヴィオラ・ダ・ガンバの技法が極限まで高められた作品として、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の重要なレパートリーとなっています。【録音】 1991年 (原盤:RD77262)
Disc20
・フレスコバルディ:音楽の花束 Vol.1(主日のミサ)
ロレンツォ・ギエルミ(org)
クリストフ・エルケンス(指揮)
カンティクム
【録音】 1994年 (原盤:05472773312)
Disc21
・フレスコバルディ: 音楽の花束 Vol.2(聖母のミサ)
ロレンツォ・ギエルミ(org)
クリストフ・エルケンス(指揮)
カンティクム
当時の儀礼に基づき、オルガン・ソロと合唱が交互に演奏される形式で収録されるオルガン・ミサ。明るく華やかな彼のスタイルは、フランスや、特に南ドイツ圏の作曲家に影響を与えたようで、バッハも賞賛し、この『フィオリ・ムジカーリ』のオリジナル楽譜のコピーを所有していました。 【録音】 1994年(原盤:05472773452)
Disc22
グルック: オペラ・セレナード『中国人』(全曲)
イサベラ・プールナール(Sp)
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms)
ギィ・ドゥ・メイ(T)
グロリア・バンディテッリ(Ms)
ルネ・ヤーコプス(指揮)
バーゼル・スコラ・カントールム
18世紀オペラの改革者グルックの貴重なオペラ・セレナードの録音。今をときめくフォン・オッターら実力派ソリストを配し、カウンターテナーの泰斗ヤーコプスが見事な指揮ぶりで知られざる作品を表現しています。 【録音】 1985年 (原盤:GD77174)
Disc23
・ラッスス:モテット『音楽は神の最良の贈り物』
・ラッスス:ミサ曲『途方にくれて』
・ラッスス:ミサ曲『シオンよ、汝の救い主を讃えよ』
ブルーノ・ターナー(指揮)
プロ・カンツォーネ・アンティクァ
フランドル楽派最後の巨匠ラッススの晩年の境地を示した『音楽は神の最良の贈り物』など宗教作品を集めたディスク。イギリスの古楽復興に大きな足跡を残した名アンサンブル、プロ・カンティオーネ・アンティクワが完璧なハーモニーで再現しています。【録音】 1975年6月 (原盤:GD77083)
Disc24
・ラッスス:レクィエム
・ラッスス:モテット『ああ いつくしみ深きイエスよ』
・ラッスス:マニフィカト『正しきいとなみにより』
・ラッスス:モテット『恵み深き救い主の御母』
・ラッスス:モテット『アヴェ・マリア』
ブルーノ・ターナー(指揮)
プロ・カンツォーネ・アンティクァ
コレギウム・アウレウム団員
ハンブルク古い音楽のための管楽合奏団
今となっては様々な古楽合唱団が歌っているこれらのレパートリーの最初期の録音。多少古い歌い方で宗教的な歌い方ではないようですが、そうした世俗的な要素のためか複雑な味わいが絶品。ピリオド管楽器の音色も不思議で面白いものです。 【録音】 1971年4月 (原盤:GD77066)
Disc25
・アントニオ・デ・リテレス: 歌劇『四大元素』
エドゥアルト・ロペス・バンゾ(指揮&cemb)
アル・アイレ・エスパノール
スペインや中南米で活躍した作曲家であるリテレスのオペラ。さすがスペインの作曲家らしく、なにやらフラメンコらしい舞曲が入ったり、通奏低音にもギター、カスタネットが挿入されています。 【録音】 1997年7月 (原盤:05472773852)
Disc26
・リュリ:ディヴェルティスマン集
スキップ・センペ(指揮&cemb)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
ディヴェルティスマンとは、主軸となるストーリーの展開が一時的に中断する部分です。そしてそこで、時に副次的なストーリーを従えながら、歌や踊りが繰り広げられていくのです。観客を楽しませることを主眼とするこの部分、耳に快い旋律がいくつも現れてくるのは当然と言えるかもしれません。フランス・バロック時代の栄華を極めた『太陽王』ルイ14世が、ヴェルサイユ宮殿でお気に入りの楽長リュリと台本作家モリエールのコンビに書かせたディヴェルティスマン(余興)の音楽を集めた一枚。優雅で牧歌的、エスプリが利いた音楽です。 【録音】 1990年 (原盤:RD77218)
Disc27
・マショー:ノートルダム・ミサ
・ペロティヌス:グラドゥアーレ『支配者らは集まりて』
・作者不詳:コンドゥクトゥス『あわれみ深きわれらの父よ』
・シャンスリエ:『コンドゥクトゥス:言いたまえ、キリストの真実よ』
・ペロティヌス:グラドゥアーレ『地上のすべての国々は』
・作者不詳:『アレルヤ,よみがえりたまいしキリストは』『クラウズラ:死は』
・ペロティヌス:『アレルヤ,乙女マリアのほまれある御誕生』
アルフレッド・デラー(指揮)
デラー・コンソート
コレギウム・アウレウム団員
カウンター・テノールのデラー率いるデラー・コンソートは古楽・声楽復興の元祖的存在。この録音はこの曲の数ある録音の中でも有名なもので、今でもその価値は高いと言えましょう。 【録音】 1960?1961年 (原盤:GD77064)
Disc28
J.S.バッハ以前の聖トーマス教会のカントールの作品集
・ゼバスティアン・クニュプファー:Ach Herr, strafe mich nicht
・ゼバスティアン・クニュプファー:Es haben mir die Hoffartigen
・ヨハン・シェッレ:Das ist mir lieb
・ヨハン・シェッレ:Ach, mein herzliebes Jesulein
・ヨハン・シェッレ:Barmherzig und gnadig ist der Herr
・ヨハン・シェッレ:Aus der Tieffen rufe ich, Herr, zu dir
・ヨハン・クーナウ:Gott, sei mir gnadig nach deiner Gute
・ヨハン・クーナウ:O heilige Zeit
コンラート・ユングヘーネル(指揮&リュート)
カントゥス・ケルン
聖トーマス教会のバッハ以前の楽長のによる宗教作品集。独特な器楽編成を伴った声楽作品を、各パート一人の声楽編成で演奏しています。 【録音】 1992年2月 (原盤:05472772032)
Disc29
マラン・マレ:三重奏のための幻想的小品組曲集
・組曲ニ長調
・組曲ト短調
・組曲ハ長調
アンサンブル・ルベル
マレの作曲した三重奏曲集。マレの作品というとヴィオールのものばかり演奏されますが、これらの三重奏曲もフランス・バロック様式を踏まえた、美しい作品となっています。2つのヴァイオリン&ヴィオール&クラヴサンの編成で、全てが組曲(舞曲)形式によって書かれています。【録音】 1996年4月(原盤:05472773582)
Disc30
モンテヴェルディと同時代のマドリガーレ集
・カルロ・ファリーナ:『カプリッチョ・ストラヴァガンテ』
・アントニオ・イル・ヴェルゾ:『私を死なせて下さい』
・モンテヴェルディ:『アリアンナの嘆き』
・モンテヴェルディ:『タンクレーディとクロリンダの戦い』
・ガスパーロ・ザネッティ:『カラヴァッゾ候のイントラーダ』
・ギウリーノ・ムッシ:『アマルティア』
スキップ・センペ(指揮&cemb)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
太めで張りのある弦楽器群団の伴奏が劇的さを増しています。特に「タンクレーディ?」の戦いの場面では、弦楽器の使い方が変わっているのが、興味深いところです。 【録音】 1991年11月 (原盤:05472771902)
Disc31?32
・モンテヴェルディ:『聖母マリアの夕べの祈り』(全曲)
コンラート・ユングヘーネル(指揮&リュート)
カントゥス・ケルン
コンチェルト・パラティーノ
この作品の隠れた名盤として非常に高い評価を持つアルバム。ユングヘーネルと音楽学者カーターがこの録音で提案する解釈は「1人1パート」。そもそも王侯のために書かれた本作は合唱団を用いるようなものではなかった、という学説に拠っているのですが、そんな学説を現実に演奏できるのも、カントゥス・ケルンの素晴らしい実力ゆえのことでしょう。これまでの合唱の中で失われていた音のテクスチャがくっきりと浮かび上がり、マドリガーレ的な音楽に仕上がっています。【録音】 1994年9月 (原盤:05472773322)
Disc33
パッヘルベルとJ.S.バッハ以前のバッハのモテット集
・パッヘルベル:Jauchzet dem Herrn
・パッヘルベル:Nun danket alle Gott
・パッヘルベル:Exsurgat Deus
・パッヘルベル:Troste uns Gott
・パッヘルベル:Magnificat
・パッヘルベル:Der Herr ist Konig
・パッヘルベル:Gott ist unser Zuversich
・パッヘルベル:Paratum Cor Meum Deus
・パッヘルベル:Singet dem Herrn
・パッヘルベル:Jauchzet Gott alle Lande
・ヨハン・クリストフ・バッハ:Furchte dich nicht
・ヨハン・クリストフ・バッハ:Der Gerechte
・ヨハン・クリストフ・バッハ:Ich lasse dich nicht
・ヨハン・ミヒャエル・バッハ:Halt,was du hast
・ヨハン・ミヒャエル・バッハFurchtet euch nicht
コンラート・ユングヘーネル(指揮&リュート)
カントゥス・ケルン
J.S.バッハのモテットは有名ですが、あのカノンのパッヘルベルのモテットも絶品の美しさ。J.S.バッハの様式とは違いますが、ユングヘーネルの手にかかれば、各パート一人の純粋な声が聞こえてきます。バッハの先祖のモテットも貴重な録音で、こちらも渋めながら美しい佳品。 【録音】 1993年1月 (原盤:05472773052)
Disc34
・パレストリーナ:『幸いなるかな天の女王』
・パレストリーナ:『聖土曜日の哀歌』
・パレストリーナ:『誇り高い地上の支配者達は』
・パレストリーナ:『ミサ・イン・ミノリブス・ドゥプリチブスII』
ドミニク・ヴェラール(指揮)
アンサンブル・ジル・バンショワ、
コルマー少年合唱団
バーゼル・スコラ・カントゥルム
3つの合唱団が合同演奏をおこなった、パレストリーナの宗教合唱作品集。コルマー少年合唱団は、イギリス系やテルツ少年合唱団とは違った独特の声を持ち、この演奏の成功に深く寄与しています。それによって全体としても十分な美しさをもった聴き応えのある素晴らしい演奏に仕上がっています。なお、アルト・パートは、ルネ・ヤーコプスの弟子2人(アンドレアス・ショル&太刀川昭)を起用して、中声部の深い声でしっかりと支えます。【録音】 1993年3月(原盤:05472773172)
Disc35
・ペルゴレージ: 歌劇『奥様になった小間使い』(全曲)
マッダレーナ・ボニファッチョ(Sp)
ジークムント・ニムスゲルン(Bs)
コレギウム・アウレウム
わずか26歳でこの世を去った天才ペルゴレージ。「奥様になった小間使い(女中)」という名でも親しまれているこの作品は、当時別のオペラ上演の幕間に上演されていたオペラ・ブッファでなのですが、この作品を契機に「オペラ・ブッファ」がその地位を確立したことでも有名です。主人とその女中の掛け合いが魅力ある音楽によって進行していきます。後のモーツァルトの『フィガロの結婚』につながる作品です。ニムスゲルンの甘い響きのバス、これにボニファッチョのコミカルな言いまわしもよく決まったリリカルなソプラノが絶妙にマッチング。フッガー城「糸杉の間」における録音も秀逸で、その残響も美しくとらえられています。【録音】 1969年 (原盤:RD77184)
Disc36
・パーセル:劇音楽『予言者、またはダイオクリージャン』
・ヘンデル:カンタータ『うるわしきアマリッリ』
・ヘンデル:合奏協奏曲 Op6-6
ナンシー・アージェンタ(Sp)
マイケル・チャンス(C-T)
ゴットフリート・フォン・デル・ゴルツ(指揮&Vn)
フライブルク・バロック・オーケストラ
2人のイギリスソロ歌手の表現は、このイギリス音楽に最適。ここに収録されている声楽作品はあまり演奏されない曲ですが、なかなか表現を要するもの。特にM・チャンスの深い表現は絶品。 【録音】 1993年1月 (原盤:05472772952)
Disc37
無秩序の喜び?17世紀英国の2声部のコンソート
冷たい地面の上で / 王女の喜び / 色目使いのカラリーヌ /なぜそんなに青ざめて / 生きる / ジーグのティューン / ケンプのジーグ /トランペットを模したパッセージ・エアーと小品第4番 / イザークのウジ / ウァルハム修道院 / マルボロ / グラネディールのマーチ / 太陽の栄光 /ファンタジー / 組曲イ短調 /魔女の踊り / サチュロスの仮面劇
/ シンフォニー / アドソンの仮面劇 / キューパラリー / サラバンドとスコットランドのテューン /トッカータ・イ短調 / プラント,グラウンド・イ短調 /静かなグランド・ニ長調による,ダブリンで奏さわた / ブラック・ジョーク /グラウンド・ニ短調
ペドロ・メメルスドルフ(Bfl)
アンドレアス・シュタイアー(cemb)
天才リコーダー奏者メメルスドルフ。神がかったとさえいいたくなる超絶技巧が見事です。チェンバロのシュタイアーの絶妙なタッチが秀逸。 【録音】 1994年1月 (原盤:05472773182)
Disc38
・ラモー:歌劇『イポリートとアリシー』組曲
シギスヴァルト・クイケン(指揮)
ラ・プティット・バンド
ラモーの最初のオペラから主要曲を編んだ組曲。ラモーの優雅なスタイルは既にこの作品から始まっていたことを確認できます。ちなみにレコーディングされた 1978年当時はラモーの録音はまだまだ少なかたのですが、この録音が画期的なものとして話題になったことも十分に頷ける優れた内容を持っています。木管楽器が通常より多く、厚い音になっているのもポイント。 【録音】 1978年6月 (原盤:GD77009)
Disc39
・ラモー:歌劇『プラテー』『ダルダニュス』より管弦楽組曲
ニコラス・マギーガン(指揮)
フィルハーモニア・バロック・オーケストラ
イギリス古楽器奏者達が口をそろえて素晴らしいアーティストだというマギーガン。ここではラモーの作品をとりあげています。【録音】 1997年6月 (原盤:75605513132)
Disc40
・ラモー:バレエ付オペラ『ピグマリオン』
グスタフ・レオンハルト(指揮)
ラ・プティット・バンド
パリ・シャペル・ロワイヤル合唱隊
ラモーならではの端正で調和のとれた作品。ギリシャ神話に基づく、自分が作った人形に恋する男の物語。各役に特有なリズムを配するなど、それまでのラモー作品にない新しい試みがみられます。レオンハルト&ラ・プティット・バンドによる演奏は、レオンハルトの統率力によって細部にまでに神経が行き届き、優美で生命力に満ちています。合唱にはヘレヴェッヘと彼の合唱団を起用しています。【録音】 1980年10月 (原盤:GD77143)
Disc41
ルベル:表題付きトリオ・ソナタ全集
・『フローレ』
・『ジュノン』
・『ヴィーナス』
・『リュリ氏へのトンボー』
・『パラス』
・『不死』
・『アポロン』
アンサンブル・ルベル
ルベルといったらバレエ「四大元素」などで、やや混沌とした作品を想像させられますが、この曲でもその傾向が見られます。2つのヴァイオリンの音の絡みが絶妙で、開放弦を多用したり、当時と捨ては斬新な音作りは他の作品には見られない特徴です。この曲集の中で「リュリへのトンボー」という作品が収録されていますが、彼の死を偲んでリュリの曲フレーズが主題となっています。【録音】 1996年4月(原盤:05472773822)
Disc42
サント・コロンブ:ヴィオール作品集
・7弦ヴィオールによるプレリュード
・クプレ
・『再発見』
・『語り合い』
・『書きかえ』
・『トンボー』
・『嵌め込み』
・『威厳』
・『大急ぎ』
・『変化』
・『心移り』
ヒレ・パール(gamb)
リー・サンタナ(テオルボ)
アンドルー・ローレンス=キング(hp)
フランス・ヴィオール音楽の頂点ともいわれるサント・コロンブの作品。このディスクでは、アンドルー・ローレンス=キングのバロック・ハープの伴奏によって(通常はチェンバロが伴奏に加わることが多いですが)、撥弦楽器の余韻の長い美しい響きによって、ヴィオールの美しさが更に効果的に響きます。【録音】 1996年3月 (原盤:05472773732)
Disc43
アッレサンドロ・スカルラッティ: ソロ・カンタータ集
・Ombre tacite e sole
・Il genio di Mitilde mente non v’e
・Perche tacete, regolati concenti?
・O pace del mio cor
・Il Rosignolo
・Infirmata, vulnerata
デイヴィッド・ダニエルズ(C-T)
ニコラス・マギーガン(指揮&cemb)
アルカディアン・アカデミー
D・ダニエルズは、メトのオーディションに合格。ジュリオ・チェーザレに出演し人気を博します。もともとテノールでしたが、カウンターテナーに転向してから大ブレイク。絶妙なコロラトゥーラを誇ります。 【録音】 1998年3?4月 (原盤:75605513192)
Disc44
・アレッサンドロ・スカルラッティ:『ヨハネ受難曲』
ルネ・ヤーコプス(指揮&C-T:エヴァンゲリスト)
クルト・ヴィドマー(Br:イエス)
バーゼル・スコラ・カントールム
カトリック圏内のイタリアでは、典礼との関係から『オラトリオ受難曲』はほとんど作られていませんが、この曲は器楽伴奏を伴った珍しい作品。基本的には楽器を伴っている以外、テキストには聖書がそのまま用いられた伝統的な『応唱風受難曲』。ヤーコプスの指揮と歌唱が聴きものです。 【録音】 1981年10月 (原盤:GD77111)
Disc45
テレマン:木管楽器のための協奏曲集
・リコーダーとフルートのための協奏曲ホ短調
・ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ハ短調
・2つのリコーダーのための協奏曲イ短調
・フルート協奏曲ロ短調
・オーボエ・ダ・モーレ、チェロのための協奏曲ニ長調
・オーボエ、ヴァイオリン、2つのフルート、2つのヴィオラ、通奏低音のための協奏曲変ロ長調
カメラータ・ケルン
テレマンの演奏の定評をもつカメラータ・ケルン。ここではミヒャエル・シュナイダー(Bfl)、カール・カイザー(Fl-tr)、H・P・ヴェスターマン (Ob)の古楽器木管奏者達の技巧が冴えます。有名な「リコーダーとフルートのための協奏曲ホ短調」は、結構過激な演奏で楽しませてくれます。珍しい複数の楽器のための協奏曲も収録。 【録音】 1996年2月 (原盤:05472773672)
Disc46
・ヴィヴァルディ:協奏曲集『四季』、『海の嵐』、『喜び』
ゴットフリート・フォン・デル・ゴルツ(指揮&Vn)、
フライブルク・バロック・オーケストラ
ザ・ハープ・コンソート
現在のFBO コンサート・マスターのゴルツの刺激的なヴァイオリンと、AL=キング率いるザ・ハープ・コンソートとの合同演奏。ギター、リュート、ハープ、リローネ等のの豪華な通奏低音が、四季の表現をさらにアップしています。これだけ多くの通奏低音軍は他にはない演奏。 【録音】 1996年12月(原盤:05472773842)
Disc47
・ヴィヴァルディ:歌劇『バヤゼット』序曲
・ヴィヴァルディ:歌劇『オリンピアーデ』序曲
・ヴィヴァルディ:歌劇『ためされる真実』序曲
・ヴィヴァルディ:歌劇『館のオットーネ』序曲
・ヴィヴァルディ:歌劇『テンペーのドリッラ』序曲
・ヴィヴァルディ:歌劇『ファルナーチェ』序曲
・ヴィヴァルディ:歌劇『ジュスティーノ』序曲
・ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ハ短調』
・ヴィヴァルディ:協奏曲ヘ長調RV571
・ヴィヴァルディ:協奏曲ニ短調RV148
・ヴィヴァルディ:シンフォニア ト長調RV149
クリストファー・ホグウッド(指揮)
フェデリコ・グリエルモ(Vn)
ラルテ・デ・ラルコ
イタリアの古楽器アンサンブル、ラルテ・デル・アルコは、ヴェニスの博物館が所有する名器を借りて演奏している団体。この録音でもヴィヴァルディ時代の名器を使用とのこと。 【録音】 1998年 (原盤:05472775012)
Disc48
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタヘ長調
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタイ短調
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタホ短調
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタイ短調
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタト短調
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ変ホ長調
アンナー・ビルスマ(Vc)
鈴木秀美(通奏低音Vc)
ジャック・オッホ(Cemb)
巨匠ビルスマとその愛弟子、鈴木秀美が綴る2つのチェロの親密な会話と歌い交わしが素晴らしい、バロック期ソナタ演奏の真髄! ヴィヴァルディはヴァイオリンの名手でもあり、200を超えるヴァイオリン・ソナタ、協奏曲を残していますが、それ以外の楽器の為の独奏曲も数多く作曲しています。このCDに収録された作品も注目すべきものであり、9曲のチェロ・ソナタのうち6曲をバロック・チェロの巨匠ビルスマが、日本の愛弟子である鈴木秀美を通奏低音に迎えて素晴らしいアンサンブルを聴かせています。 【録音】 1986年 (原盤:RD77909)
Disc49
・ゼレンカ:『神の御子のミサ曲』 ZWV.20
・ゼレンカ:『聖母マリアのためのリタニア』 ZWV.152
ナンシー・アージェンタ(Sp)
マイケル・チャンス(C-T)
クリストフ・プレガルディエン(T)
ゴードン・ジョーンズ(Bs)
フリーダー・ベルニウス(指揮)
シュトゥットガルト室内合唱団
ターフェルムジーク・バロック・O
生涯ドレスデンの宮廷に使え、数多くの宗教作品を作曲したゼレンカの晩年の作品を収録。ここではヴィヴァルテ・レーベル(SONY)に数多くの録音をおこなってきたベルニウス率いるシュトゥットガルト室内合唱団によって演奏されています。【録音】 1989年6月 (原盤:RD77922)
Disc50
・ゼレンカ:ヒポコンドリア イ長調
・ピゼンデル:協奏曲ニ長調
・ゼレンカ:協奏曲ト短調
・ピゼンデル:ソナタ ハ短調
・ゼレンカ:シンフォニア イ短調
ゴットフリート・フォン・ゴルツ(指揮&Vn)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル[1687-1755]は、ドレスデン宮廷のヴァイオリニストで、高度なテクニックで知られた名手でもあり、ヴィヴァルディやアルビノーニ、テレマンなどが彼に作品を献呈しているほか、バッハの傑作、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」も、実はピゼンデルのために書かれたのではないかという説もあるほど。また、同じくバッハのヴァイオリン・ソナタBWV1024が、実はピゼンデルの作曲ではないかという見解もあるほどですが、現在では知名度のほうはいまひとつ。
しかし、ここに収められた楽曲を聴くだけでも、盛り込まれたヴァイオリンの超絶技巧の楽しさなど無類であり、組み合わせのゼレンカとともに、もっと広く聴かれるべき作曲家の筆頭に挙げられる存在ではないかと思えてきます。演奏も見事。 【録音】 1994年9?10月 (原盤:05472773392)