“クレンペラー&ケルンの第九 第4楽章リハーサルつき! まず興味深いのが第4楽章、歓喜の歌の部分のリハーサル。時間は2分弱と短いですが、なんとクレンペラーがバリトン・ソロと四重唱の主旋律を歌っているのです。大やけど前の体調の良いときだけあって、元気いっぱいな様子がとても楽しい聴きものとなっています。”
クレンペラー&ケルンの第九(第4楽章リハーサルつき!)
この写真、実にコワイ。
正直言って、こんな顔して指揮されたら、とてもじゃないが平常心では演奏できない、できるはずがない。
それに、クレンペラーの場合は、口もワルイ。
おまけに、飛行機のタラップから転げ落ちて瀕死の重傷を負ったり、寝たばこで全身大火傷になったりと、常人では考えられないほどに、日常の行いがオカシイ。
つまり、何から何まで異常さで埋め尽くされていたのがクレンペラーという男。
でも、なぜか、その音楽だけは素晴らしい。大火傷事件以降は、その身体的不自由さのためかテンポがとてつもなく遅くなってしまうのですが、これはそうなる直前の演奏なので、非常に興味津々です。オケも、彼にとっては非常に相性の良かったケルン響なのでさらに期待が高まります。