マルコム・サージェントと言えば、真っ先に思い浮かぶのがEMIの廉価盤レーベルだったセラフィム(Seraphim)からリリースされていたシベリウスの録音です。
私がクラシック音楽などと言うものを聞き始めた頃は、新譜は2800円、再発で1800円~2500円程度でした。そんな時代に1枚1300円で買えるセラフィム(Seraphim)のLPは貴重な存在でした。特にサージェントのシベリウスはオケがウィーンフィルと言うこともあって、田舎のレコード屋さんでも普通に並んでいました。
約20年間に渡ってプロムスの首席指揮者を務め、500回以上も指揮をしたことから、イギリスではバルビローリと並ぶほどの人気指揮者でした。しかし、亡くなってからはほとんど振り返られることもなく、今では「マルコム・サージェント」なんて言うと「マルコム・X」と間違えられかねません。それだけに、こういう形でまとまった形で録音を復刻してくれるというのは有り難い限りです。
[収録作品]
Disc1
・ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 op.55『英雄』
・シューベルト:交響曲第8番ロ短調 D.759『未完成』
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960-1961年
Disc2
ロッシーニ:
・『セヴィリャの理髪師』序曲
・『ウィリアム・テル』序曲
・『ランスへの旅』序曲
・『セミラーミデ』序曲
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年
・ロッシーニ:『絹のはしご』序曲
・ベルリオーズ:序曲『ローマの謝肉祭』
・メンデルスゾーン:序曲『フィンガルの洞窟』
・ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年
Disc3
・ロッシーニ/レスピーギ&サージェント編:『風変わりな店』演奏会用組曲
・E.ドホナーニ:組曲 嬰ヘ短調 Op.19
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年
・イベール:エリザベス朝組曲
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1955年
Disc4-5
・ヘンデル:オラトリオ『メサイア』全曲(プラウト編曲版)
イゾベル・べイリー(ソプラノ)
グラディス・リプリー(アルト)
ジェイムズ・ジョンストン(テノール)
ノーマン・ウォーカー(バス)
ハダースフィールド合唱協会
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1946年
Disc6-7
・メンデルスゾーン:オラトリオ『エリヤ』全曲(英語歌唱)
ハロルド・ウィリアムズ(バス)
イゾベル・べイリー(ソプラノ)
グラディス・リプリー(アルト)
ジェイムズ・ジョンストン(テノール)
ハダースフィールド合唱協会
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1947年
Disc8
エルガー:
・エニグマ変奏曲 Op.36
・セレナーデ Op.20
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1959年
・ヘンデル/エルガー編:序曲ニ短調
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1959年
ディーリアス:
・夜明け前の歌
・別れの歌
ロイヤル・コーラル・ソサエティ
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1964-1965年
Disc9-10
・ウォルトン:『ベルシャザールの饗宴』
ジェイムズ・ミリガン(バリトン)
ハダースフィールド合唱協会
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1958年
・エルガー:『ゲロンティアスの夢』
リチャード・ルイス(テノール)
マージョリー・トーマス(メゾ・ソプラノ)
ジョン・キャメロン(バリトン)
ハダースフィールド合唱協会
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1954年
・パリー:イェルサレム
・アーン/サージェント編:ルール・ブリタニア
・イギリス国家(エルガー編)
ロイヤル・コーラル・ソサエティ
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1952年
Disc11
ヴォーン・ウィリアムズ:
・すずめばち
・グリーンスリーヴズ幻想曲(グローヴズ編)
ロンドン交響楽団
録音:1957年
・タリスの主題による幻想曲
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1959年
・音楽へのセレナード
・未知の世界
ロンドン交響楽団
録音:1957年
・ハーモニカと弦楽のためのロマンス
ラリー・アドラー(ハーモニカ)
BBC交響楽団
録音:1952年
・ホルスト:セント・ポール組曲
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1965年
Disc12
ホルスト:
・バレエ組曲『どこまでも馬鹿な男』
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年
・東洋組曲『ベニ・モラ』
BBC交響楽団
録音:1956年
・組曲『惑星』
BBC交響楽団&合唱団
録音:1957年
Disc13
・サミュエル・コールリッジ=テイラー:『ハイアワサの婚礼の宴』
ロイヤル・コーラル・ソサエティ
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1961年
エドワード・ジャーマン:
・ヘンリー8世
・ネル・グィン
プロ・アルテ管弦楽団
録音:1960年
・ワーロック:カプリオール組曲
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1965年
・ブリテン:シンプル・シンフォニー
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年
Disc14
・ブリテン:青少年のための管弦楽入門
BBC交響楽団
録音:1959年
・ウォルトン:『ファサード』第1組曲、第2組曲
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年
・ウォルトン:交響曲第1番
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
録音:1966年
Disc15
・バックス:朝の歌(サセックスの5月)
ハリエット・コーエン(ピアノ)
スタジオ・オーケストラ
録音:1947年
・ブリス:ピアノ協奏曲
トレヴァー・バーナード(ピアノ)
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1962年
・エドマンド・ラッブラ:ピアノ協奏曲
デニス・マシューズ(ピアノ)
BBC交響楽団
録音:1956年
Disc16
シベリウス:
・交響曲第1番ホ短調 op.39
BBC交響楽団
録音:1956年
・交響詩『ポヒョラの娘』
・交響曲第5番変ホ長調 op.82
BBC交響楽団
録音:1958年
Disc17
シベリウス:
・交響詩『フィンランディア』
・交響詩『エン・サガ(伝説)』
・トゥオネラの白鳥
・『カレリア』組曲
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年
・グリーグ:抒情組曲
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1959年
・スメタナ:『売られた花嫁』序曲
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年
Disc18
・スメタナ:連作交響詩『わが祖国』全曲
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1964年