“今回のXRCD化の最大の美点と成果は、モノクロの歴史的名画がカラーになって蘇った衝撃に似ているとでも言えばよいのか、まさに驚くべきものがある。今回のマスター・テープは従来のLP用のマスターではなく、さらに一世代さかのぼったオリジナルマスターに拠っているという。その原テープのクォリティの素晴らしさもさることながら、XRCD化により、トスカニーニ率いるNBC交響楽団が誇っていた、目も覚めるような色彩感と傑出したヴィルトゥオジティが空前の華やかさと繊細さをもって見事に蘇っており、聴き手はほとんどクラクラとするばかりの感動をもってトスカニーニの名演に釘付けにされてしまう。”
『ローマ三部作』 トスカニーニ&NBC交響楽団(XRCD24)(Xrcd)【CD】-レスピーギ/音楽/HMV
さすがに一枚20万円もするとあまりにも我ら庶民とは縁遠い世界ですが、1枚3465円というとこれは少しばかり現実的な興味がひかれます。特に、このトスカニーニの極めつけの名演のようなモノが、XRCDという技術的裏付けをもって極上の音質でよみがえっていると囁かれると少しばかり心が動いてしまいます。
調べてみるとすでにある程度のまとまった数がリリースされています。
クラシック関係をピックアップしてみると以下のラインナップのようです。
アーサー・フィードラー指揮/ボストン・ポップス管弦楽団
マーチ・イン・ハイ・ファイ
エミール・ギレリス(ピアノ)/フリッツ・ライナー指揮/シカゴ交響楽団/ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ独奏)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
クライバーン:コンドラシン指揮
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
グレゴリオ・パニアグワ指揮/アトリウム・ムジケー古楽合奏団
古代ギリシャの音楽?ミューズへの讃歌
グレゴリオ・パニアグワ指揮/アトリウム・ムジケー古楽合奏団
古楽狂想?ラ・フォリア
グレゴリオ・パニアグワ指揮/アトリウム・ムジケー古楽合奏団
タランチュール=タランテラ
コンドラシン指揮/RCAビクター交響楽団
チャイコフスキー R=コルサコフ:イタリア奇想曲&スペイン奇想曲
コンドラシン指揮/RCAビクター交響楽団
ハチャトゥリアン カバレフスキー:仮面舞踏会&道化師
サットマリー
バッハ:トッカータとフーガ ニ短調
サットマリー
バッハ:幻想曲とフーガ ハ短調
ハイフェッツ:ミュンシュ指揮/ボストン交響楽団
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
パイヤール指揮/イギリス室内管弦楽団
モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」第36番「リンツ」&第37番(第1楽章)
パイヤール指揮/イギリス室内管弦楽団
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」&第39番
パイヤール指揮/イギリス室内管弦楽団
モーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」
パイヤール指揮/パイヤール室内管弦楽団
アルビノーニ:アルビノーニのアダージョ
パイヤール指揮/パイヤール室内管弦楽団
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集 作品8 「四季」
ピエール・モントゥー指揮/ボストン交響楽団
チャイコフスキー:交響曲第4番へ短調Op.36
フリッツ・ライナー指揮/シカゴ交響楽団
チャイコフスキー:序曲「1812年」他
ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)/ピエール・モントゥー指揮/ロンドン交響楽団
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
リヒテル(ピアノ)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」/第12番「葬送」
リヒテル(ピアノ)/シャルル・ミュンシュ指揮/ボストン交響楽団
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番/ピアノ・ソナタ第22番
ルービンシュタイン
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番「葬送」&第3番
ルービンシュタイン
ショパン:スケルツォ全曲
ルービンシュタイン
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番
レオポルド・ストコフスキー指揮/RCAビクター交響楽団
ラプソディーズ
確かに、グレゴリオ・パニアグワの「古楽狂想」なんて言われても食指は動きませんが、トスカニーニのローマ三部作なんて言われると心が揺れますね。
でも、これだけリリースしてきて、さらに今後も新譜が出るようですからそれなりに売れていると言うことなのでしょう。
CDの世界も2極分化と言うことなのでしょう。