『ニーベルングの指環』全曲 カイルベルト&バイロイト

“ノイマンM49マイクロフォン6本を使用してのここでの録音は、しかしながらある意味“賭け”でもありました。一回設置されたマイクは一度演奏が始まれば二度と触れることができなかったからです。6本のうちの3本は、照明固定用のバーに一緒に吊り下げられ、舞台上20フィートにありました。それらが集約されたのが、ロイ・ウォレスの設計した6チャンネル・ミキサーST2。そして2台のAEG TR9テープ・レコーダーに、ヴィントガッセン、ホッター、ヴァルナイなど、そうそうたるワーグナー歌手たちの競演と、カイルベルトが指揮するオーケストラが醸し出す、バイロイト祝祭劇場の独特なサウンドがステレオで収められたのです。
 一連の試みは、奇跡的としか言いようのないほど成功し、近年の録音と言われれば信じてしまうばかりの瑞々しさで、半世紀前の『指環』を今に伝えているとのこと。”

『ニーベルングの指環』全曲 カイルベルト&バイロイト(1955)(14CD)【CD】-ワーグナー/音楽/HMV
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バラでリリースされてきたものが、予想通り(^^;セット物としてリリースされました。もしも、この事を見越してか、またはどうしても踏ん切れずに未購入だった人にはまさに「福音」です。・・・と言うか、調べてみるとすでにバラの方は「完売」で中古屋を探し回らないと入手は不可能になっているようですから、ますますこれは「福音」です。
お値段的には決して安くはありませんが、バラで買ってきた人よりはかなりお安くなっていますし、録音の質(最新録音と言われてもほとんどの人は信じるでしょう)、演奏の質を考えれば決して高くはないと断言できます。


ワーグナー:楽劇『ニーベルングの指環』全曲
・楽劇『ラインの黄金』全曲
 ハンス・ホッター
 グスタフ・ナイトリンガー
 ルドルフ・ルスティヒ
 ルートヴィヒ・ヴェーバー
 ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィツ
 ユッタ・ヴルピウス
 エリーザベト・シャーテル
 マリア・グラーフ
 ヘルタ・ヴィルファート、他
・楽劇『ワルキューレ』全曲
 ジークムント:ラモン・ヴィナイ
 ジークリンデ:グレ・ブロウェンスティーン
 ブリュンヒルデ:アストリッド・ヴァルナイ
 フンディング:ヨーゼフ・グラインドル
 ヴォータン:ハンス・ホッター
 フリッカ:ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィッツ
 ヴァルトラウテ:エリーザベト・シェルテル
 ヘルムヴィーゲ:ヒルデ・シェップファン
 オルトリンデ:ゲルダ・ラマース
 ゲルヒルデ:ヘルタ・ヴィルフェルト
 シュヴェルトライテ:マリア・フォン・イロスファイ
 ジークルーネ:ジーン・ワトソン
 ロスヴァイゼ:マリア・グラーツ
 グリムゲルデ:ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィッツ、他
・楽劇『ジークフリート』全曲
 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T:ジークフリート)
 パウル・クーエン(T:ミーメ)
 ハンス・ホッター(B:さすらい人)
 グスタフ・ナイトリンガー(Br:アルベリヒ)
 ヨゼフ・グラインドル(B:ファフナー)、他
 ハリア・フォン・イロシュヴァイ(A:エルダ)
 イルゼ・ホルヴェーク(S:小鳥の声)、他
・楽劇『神々の黄昏』全曲
 ヴォルフガング・ヴィントガッセン
 アストリッド・ヴァルナイ
 ヘルマン・ウーデ
 ヨーゼフ・グラインドル、他
 バイロイト祝祭管弦楽団
 ヨゼフ・カイルベルト(指揮)
 録音:1955年8月 バイロイト祝祭劇場[ステレオ]
この顔ぶれを見れば、やはり「買い」でしょうね。

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