“オペラ名演集?『フィガロ』E.クライバー指揮、『魔笛』フリッチャイ指揮、『コシ』ベーム指揮、『ドン・ジョヴァンニ』クリップス指揮”
オペラ名演集?『フィガロ』E.クライバー指揮、『魔笛』フリッチャイ指揮、『コシ』ベーム指揮、『ドン・ジョヴァンニ』クリップス指揮
うーん、これも凄いセットなので驚いてしまいました。個人的には全部もっている録音なのですが、この10枚セットが1739円、マルチバイ特価だと1449円というのはにわかに信じがたいほどの「値付け」です。
この一連の録音は、モーツァルトの生誕200周年を記念して、当時のデッカが総力を挙げて取り組んだ録音です。とりわけ素晴らしいのが、エーリッヒ・クライバーの指揮によるフィガロでしょう。これを聞けば、もうエーリッヒの事を「クライバーのお父さんだった人」なんてことは言わないでしょう。
まさにエーリッヒこそは、20世紀を代表する偉大な指揮者であったことを思い出すはずですし、あのクライバーがもっともおそれた指揮者が父のエーリッヒだったと言うことも、単なるファーザーコンプレックスではなかったことを知るはずです。
それにしても歌手陣の何と豪華なこと!!
まさに50年代こそはオペラの黄金時代であったことを涙目で思い知らされます。
いわゆる寄せ集めのセット物ではなくて、まさに一つ一つが人類の宝とも呼ぶべき録音の集大成です。おそらく、この価格に「0」が一つついたとしてもお買い得だと言い切れるセットです。
<収録されている作品>
・歌劇『コシ・ファン・トゥッテ』全曲
フィオルディリージ:リーザ・デラ・カーザ(S)
ドラベッラ:クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
グリエルモ:エーリヒ・クンツ(Br)
フェランド:アントン・デルモータ(T)
ドン・アルフォンソ:パウル・シェフラー(Bs)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・ベーム(指揮)
録音:1955年[ステレオ]
・歌劇『フィガロの結婚』全曲
フィガロ:チェーザレ・シエピ(Bs)
アルマヴィーヴァ伯爵:アルフレード・ペル(Br)
伯爵夫人:リーザ・デラ・カーザ(S)
スザンナ:ヒルデ・ギューデン(S)
ケルビーノ:スザンヌ・ダンコ(S)
マルチェリーナ:ヒルデ・レッスル=マイダン(Ms)
バルトロ:フェルナンド・コレナ(Bs)
ドン・バジリオ:マーレイ・ディッキー(T)
ドン・クルツィオ:フーゴ・マイヤー・ヴェルフィンク(T)
バルバリーナ:アニー・フェルバーマイヤー(S)
アントニオ:ハラルト・プレーグルヘフ(Bs)
少女1:ショウジョスザンヌ・ダンコ(S)
少女2:アニー・フェルバーマイヤー(S)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
エーリヒ・クライバー(指揮)
録音:1955年6月、ウィーン[ステレオ]
・ 歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全曲
ドン・ジョヴァンニ:チェーザレ・シエピ(Bs)
騎士長:クルト・ベーメ(Bs)
ドンナ・アンナ:シュザンヌ・ダンコ(S)
ドンナ・エルヴィーラ:リーザ・デラ・カーザ(S)
ドン・オッターヴィオ:アントン・デルモータ(T)
レポレッロ:フェルナンド・コレナ(Bs)
ツェルリーナ:ヒルデ・ギューデン(S)
マゼット:ヴァルター・ベリー(Bs)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ヨーゼフ・クリップス(指揮)
録音:1955年6月 ウィーン、レドゥーテンザール[ステレオ]
・歌劇『魔笛』全曲
タミーノ:エルンスト・ヘフリガー(T)
ザラストロ:ヨーゼフ・グラインドル(Bs)
夜の女王:リタ・シュトライヒ(S)
パミーナ:マリア・シュターダー(S)
パパゲーノ:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)
パパゲーナ:リザ・オットー(S)
モノスタトス:マルティン・ヴァンティン(T)
弁者:キム・ボルイ(Bs)、他
ベルリンRIAS室内合唱団
ベルリンRIAS交響楽団
フェレンツ・フリッチャイ(指揮)
録音:1954年[モノラル]