ザンデルリング・ボックス(16CD)

“HMVジャパンでは、ザンデルリングの魅力をより多くのお客さまに手軽に味わっていただくべく、お買得なセット物を企画し、業者に依頼してリリースすることに致しました。それがこの16枚組ボックスで、交響曲19曲に管弦楽曲5曲というヴォリューム満点の演目によってザンデルリングの芸風を味わえる内容となっています。すべてステレオ録音です。”

ザンデルリング・ボックス(16CD)
icon
20080807-sanderling.jpg
ヴァント亡き後に急に「幻の巨匠」に祭りあげられたザンデルリングのお買い得ボックスです。ただし、リリースされたのはヴァントが亡くなる前の2001年ですから、その意味では先見の明がある企画だったとはいえます・・・というか、こういう先行リリースもあったので、ヴァント亡き後に彼に注目が集まったのかもしれません。
そして、当の本人は「幻の巨匠」と祭りあげられるやいなや、さっさと引退をしてしまったのですから面白い人です。
一般的に、指揮者は歌手や楽器奏者と違って肉体的な衰えはそれほど深刻な事態を招かないので、「死ぬまで現役」という人が多いです。そして、そう言う肉体の衰えに起因する衰えも、「巨匠の枯れた芸」などと合理化してくれたりもするので、ますますその傾向は一般化します。
その意味では、「幻の巨匠」として一稼ぎ(大稼ぎ・・・かな?)できることは確実なのに、自らの衰えを晒すことを潔しとせずにキッパリと引退したザンデルリングはなかなかの御仁と言わざるをえません。
そんなザンデルリングの全盛期の演奏が堪能できるこのボックスは、一つは手もとに置いておきたいものです。


<収録作品>
CD 1
ボロディン:交響曲第2番(1960)、中央アジアの広原にて(1960)、チャイコフスキー:ロメオとジュリエット(1960)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
CD 2
ブルックナー:交響曲第3番(1889年版)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
CD 3
フランク:交響曲ニ短調(1964)、マーラー:さすらう若者の歌(1961)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
CD 4
マーラー:大地の歌(1983)
ベルリン交響楽団
CD 5
マーラー:交響曲第9番?第1楽章,第2楽章(1979)
ベルリン交響楽団
CD 6
マーラー:交響曲第9番?第3楽章,第4楽章(1979)
ベルリン交響楽団
CD 7
マーラー:交響曲第10番(デリック・クック完成版)(1979)
ベルリン交響楽団
CD 8
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番(1983)、第6番(1979)
ベルリン交響楽団
CD 9
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番(1982)
ベルリン交響楽団
CD 10
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番(1976)
ベルリン交響楽団
CD 11
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番(1977)
ベルリン交響楽団
CD 12
ショスタコーヴィチ:交響曲第15番(1978)
ベルリン交響楽団
CD 13
シベリウス:交響曲第1番(1976)、エン・サガ(1976)、フィンランディア(1971)
ベルリン交響楽団
CD 14
シベリウス:交響曲第2番(1974)、第3番(1970)
ベルリン交響楽団
CD 15
シベリウス:交響曲第4番(1977)、第5番(1971)
ベルリン交響楽団
CD 16
シベリウス:交響曲第6番(1974)、第7番(1974)、夜の騎行と日の出(1977)
ベルリン交響楽団

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です