花の文化園(大阪府 河内長野市) ~「バラ園」が見頃です

写真は5月16日に撮影したものです。

花の文化園で一番人気と言えば、それはもうなんと言っても「バラ園」です。そして、バラと言えば春と秋の二期咲きなのですが、見事なのは言うまでもなく「春」です。

ウィリアム・アンド・キャサリン(2011年)

日頃はそれほど人も多くない「花の文化園(ハナブン)」なのですが、さすがにこの時期だけは結構な人出となります。来週の土日曜日(5月20日・21日)は「バラ祭り」と言うことでちょっとしたお店も出るので、毎年かなりの賑わいを見せます。

バラ園に臨時出店するカフェのケーキセットもあっという間に売り切れてしまいます。

少し青みがかった色がきれいです

薔薇の咲き具合は今日あたりからベストに近づいてきたようです。
この後、遅咲きの種類もあるので、早咲きの薔薇が散っていっても全体の見た目はそれほど変わらずに6月を迎えるのが常です。

これからどんどん咲いていきます

バラは2月にかなりきつめの剪定を施します。いつもその時期のバラを見るたびに春には花が咲くのだろうかと心配になります。ある年などは本当にきつい剪定をしていたので、本当に心配になったものです。

4つの花がみっしりと集まったように咲きます

ウィリアム・シェークスピア2000という品種でとても人気があります

しかし、バラのお世話をしているボランティアの方にお聞きすると、その冬の時期にきちんと剪定をしないと逆に春に花が咲かないとのことでした。
その剪定作業を見るたびに、なかなか素人はここまで思いきって刈り込めないよなと思ってしまうのです。

L・D・ブレイスウェイト(1988年)これもいくつもの花が集まって咲きます

「ハナブン」の特徴は、なんと言っても品種の数が多いと言うことです。同じ品種は二つと無いと言うほど全く別々の品種が植わっています。ですから、花が咲きそろってくると月並みな言い方ですが「おもちゃ箱をひっくり返した」様な雰囲気になります。
幾つかの品種を上手に植え込んで、庭園全体である種の統一感を作るというような「プロの庭園」からはほど遠い「バラ園」なのですが、そのごちゃ混ぜの不揃い感が不思議な魅力を醸し出していることも事実なのです。

「ハナブン」からは少し離れていますが、同じ大阪の泉南市に「ローズガーデン」があります。そちらの方は「デビッド・オースチンのイングリッシュローズガーデン」と言うだけあって規模でも全体の統一感でも「ハナブン」は全くかないません。
しかし、私個人はこの「ハナブン」の不思議な佇まいの「バラ園」の方が好きです。

 

泉南市のローズガーデンは確かに見事なのですが、あまりにも整いすぎていて、ゆっくりと腰を下ろして眺めていると飽きが来ます。しかし、「ハナブン」の「バラ園」にはその様な「飽き」がやってこないのが不思議なのです。
そして、日を変えて訪れると、又違う顔を見せてくれるのが「ハナブン」の「バラ園」です。

この統一感のなさがハナブンの魅力

おそらく、人が作ろうと思って作れる「バラ園」ではないのでしょう。
おそらくは、できる限りたくさんの品種を育てるという「文化園」ならではの使命に忠実だったがゆえに巧まずして生み出された希有の「バラ園」なのかもしれません。

ただ、最近恐ろしいのは、ここにまでインバウンドの観光客が押し寄せつつあることです。
今日もあちこちから中国語が聞こえてくるので、いったいどこでこんなレな場所を知ったのかと驚かされました。

お近くの方でお暇があれば、是非ともこの土日に「ハナブン」に行かれてはいかがでしょうか。

花の文化園へ

文化園の入り口に「奥河内くろまろの郷」という施設ができましたので、南海高野線の河内長野駅からもバスが出ています。しかし本数は少ないので車で行った方が便利です。
「奥河内くろまろの郷」には広い駐車場が完備されていて駐車料金も無料です。文化園の入り口にも駐車場(無料)はありますがやや場所が分かりづらいですし、道もいささか狭いので「くろまろの郷」に駐車した方がいいでしょう。

ゴールデンウィークや特別なイベントがある日には駐車場への入場に渋滞が発生する事もありますが、車の出入りが頻繁なので少し待てば問題なく駐車できるはずです。そう言う特別な日以外は休日でも全く問題はありません。
文化園は「くろまろの郷」の駐車場から橋を渡り階段を上がればすぐに入り口です。徒歩2~3分と言うところです。

なお、文化園には入場料が540円必要です。ちなみに私は2200円の「年間パスポート」をいつも買っています。

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