“フルトヴェングラー、バーンスタイン、カラヤンからロストロポーヴィチまで―音楽と人生への“思い”が鮮明に刻印された、クラシックの巨匠たち九人の「最後のコンサート」の物語。”
巨匠(マエストロ)たちのラストコンサート (文春新書)
朝比奈の人生を綴った「オーケストラ、それは我なり―朝比奈隆 四つの試練」に感心させられたことはすでに述べました。
その残像が残っていたのか、先日図書館に行ってクラシック音楽関係の棚を眺めていてこの本が目に飛び込んできました。
フルトヴェングラーやトスカニーニ、カラヤン、マリア・カラスなどのラストコンサートについてのエピソードをまとめたものです。
早速に借りてきて一気に読みましたが、まあ、お金を出してまで買う必要は無いかもしれませんが、図書館などで見かけたときは借りてきても損はないかもしれません。
当然と言えば当然のことですが、何年にもわたって本人に密着し、インタビューも重ねた上でまとめられたものと、所詮はすでに世に知られている資料を集めてきてそれを再構成しただけのものでは、内容の「厚み」が全く異なるのは仕方のないことです。
ただし、その再構成の仕方が「ラストコンサート」という「切り口」でなされたことに若干の面白味があります。
これはこれで読み物としては楽しめました。私は買いましたヨ(笑)。