“ピアノ・ソナタ全集はAMADEOレーベルによる1967年のステレオ録音。協奏曲全集は1970年&71年のDECCAによるステレオ録音。
ジェイムズ・ロック&ゴードン・パリーという名エンジニア・コンビによって、ウィーンのゾフィエンザールで収録されたこの録音は実に見事なもので、立体的に大きく深々と広がるウィーン・フィルの豊麗なサウンドと、グルダの弾くベーゼンドルファーの低域から高音域までワイドレンジかつ鮮やかな粒立ちの魅力がダイレクトに伝わってきます。
なお、当セットでは、ソナタ、協奏曲ともに“AMSI”方式によるリマスタリングがおこなわれており、量感豊かな大変聴きやすい音質に仕上がっているのもポイントです。”
ピアノ協奏曲全集、ピアノ・ソナタ全集 グルダ、シュタイン&VPO(12CD)
この12枚セットが3741円らしいです。どうやら、CDの激安傾向は当分続きそうです。
考えてみれば、売れもしないような値段で並べていても何の利益も生まないのですから、「売れる」値付けが必要になるのは理の当然でしょうか。
特に、このような評価の定まった録音ならばすでに「減価償却」は済んでいるでしょうから、後は売れた分だけ儲けのはずです。それならば、激安でも「売れた」方がいいという判断になるのでしょうね。
ただ、残念なのは、ソナタも協奏曲も、すでに私のCD棚に並んでいることです。
特に、ソナタの方は、CDの時代になってから初めて買った全集でした。当時としては「激安」のセットだったのですが、それでも1万円以上していたと記憶しています。
それに、音質の方は何だかピンぼけで音の角が丸く感じられる代物でした。今回、それが多少とも改善されているならば、腹立たしさはいっそう募ります。(^^;