天野山金剛寺の落慶法要

河内長野市にある「天野山金剛寺」の落慶法要が行われました。
この「落慶法要」は「金堂」の平成大修理の完成と、昨年国宝指定を受けた三尊像が国宝指定のお披露目を終えてかえってくる事を記念して行われたものです。

稚児と導師の行列が始まっていました。

家から近いと言うこともあり、さらには金剛寺としてもこのような法要は400年ぶりと言うこともあって出かけていきました。
金剛寺に着いたのは12時開始の10分前だったのですが、既に稚児と導師による行列が始まっていました。

行列は修理を終えた金堂にむかいます

金剛寺はそれなりに名のあるお寺ではあるのですが、いつもはひっそりとした場所です。
昨年も、桜のシーズンにたずねたのですが、本当にひっそりとしていてゆっくりと桜を楽しむことが出来ました。

モノトーンだった金堂はすっかりカラフルに変身しました(^^;

さらに、この金剛寺と言えば、白洲正子が愛した「日月山水図屏風」が有名なのですが、その公開日でも人はまばらです。
ちなみに、この山水図屏風は重要文化財だったのですが、何と今年度、新しく国宝指定に昇格することが決定したようです。

これで、金剛寺は「三尊像」と「日月山水図屏風」という2点の「国宝」を抱える寺になったわけです。
とは言え、このように賑わうのは、こういう特別な催し物がある時だけでしょう。

白洲正子が谷の底にうずくまっているようだと評した「金剛寺」には「静けさ」の方が似合っています。

楼門前の枝垂れ桜

ただし、今日は落慶法要だけで、肝心の「三尊像」の公開はないのですが、それでも予想外に境内に枝垂れ桜が満開をむかえていて、それだけでも出かけた甲斐があったというものでした。
楼門入り口の枝垂れ桜がとりわけ見事なのですが、多宝塔や金堂に枝垂れる桜も、まるでこの日にあわせるかのように満開をむかえていました。

見事なまでに満開となった枝垂れ桜

金剛寺の枝垂れ桜はソメイヨシノよりは早咲きだとは知っていたのですが、それでも、この谷底に静まるようなお寺の桜は、同じ河内長野でも開花が少し遅いのです。
今年は、どこも桜の開花が早くて、いわゆる「桜祭り」を予定しているところでは日程調整で苦労しているようなのですが、金剛寺にとってはこの上もなく有り難いことだったようです。

多宝塔と枝垂れ桜

なお、金剛寺では次の土日に「落慶祭」と銘打ってたくさんのお店も出るイベントが行われます。
臨時駐車場(天野山カントリークラブ)も用意して、そこから金剛寺までシャトルバスも出すというのですから、まさに一大イベントです。

なお、国宝となった三尊像は昨年、奈良と京都の国立博物館にバラバラの形で公開されたのですが、今回はあるべき場所に3体揃って公開されます。
奈良の国立博物館で公開されていた明王座像は正倉院展に言ったときに見ることができたのですが、京都の方は紅葉を見る方に時間を取られてみることが出来待ていません。

奈良で見た明王座像でさえ、その大きさと迫力には驚かされたのですが、本尊の大日如来はそれをはるかに上回る大きさがあると言うことなので、今からは意見するのが楽しみです。

多宝塔を背景に咲き誇る枝垂れ桜

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