“第0番から第9番までの10曲の交響曲と、ブルックナーの指示通り、第9番の後に演奏された宗教音楽「テ・デウム」を収録したCD11枚組で、ドイツのANTESレーベルからリリースされていた全集音源を、同じくドイツのメンブランが権利を得て激安で発売するという好企画。 この全集は、17世紀に建てられたドイツ最大のバロック式バジリカであるヴァインガルテン・バジリカで1997年から2006年にかけておこなわれた演奏会のライヴ録音を集めたもので、大聖堂の豊かな響きもあり、ブルックナー的な荘厳な雰囲気がよく伝わってくるのがポイントとなっています。 ゲネラルパウゼの説得力、アダージョ楽章の深々とした音響など内容は実に素晴らしいもので、ノーヴァク版を基準とした適切な楽譜の選択も含め、魅力満載の激安ボックスとして強烈な存在感を誇ります。”
激安ブルックナー全集?大聖堂のライヴ録音で味わう荘厳なサウンド!
安い!!昨今の激安ボックスの中でも断トツで安い!!
さらに驚くのは、一番古い録音が交響曲第2番の1997年で、そこからじっくりと時間をかけて、2005年の交響曲第9番で全集として完成させていますから、まさにサイン録音による全集です。(この後に、テ・デウムと交響曲第0番を翌年に録音していて、これも今回の全集に収録されています。)
さらに、2番からスタートして最後の9番まで8年をかけていますから、とりあえず全集にしました!・・・と言う安直なものではなくてじっくりと腰を据えた全集・・・という雰囲気も漂います。(もっとも、聞いていないので断定的なことは言えませんが、長年の勘で何となくそう言う気がします・・・^^+)
今までバラで購入した人はショックだと思いますが、まあバラではほとんど売れなかったのでしょう。
ユーザーレビューを見ても概ね好意的ですから、一度じっくりとブルックナーの全交響曲を聴いてみたいという人にはピッタリのセットかもしれません。
昔のことを考えれば、CD1枚の半値(CDが出始めた頃は新譜は一枚3200円でした・・・遠い目(o゚O゚o)・・・)でブルックナーの全集が買えちゅうんですから、一度どの程度のクオリティなのか確かめるためにもこれはポチってみましょう。
【収録情報】
DISC1
・交響曲第1番ハ短調 WAB.101[リンツ稿/ノーヴァク版][54:16]
録音:2004年7月10日
DISC2
・交響曲第2番ハ短調 WAB.102[1877年稿/ノーヴァク版][58:02]
録音:1997年7月26日
DISC3
・交響曲第3番ニ短調 WAB.103[1889年稿/ノーヴァク版][56:37]
録音:1998年7月18日
DISC4
・交響曲第4番変ホ長調 WAB.104『ロマンティック』[第2稿/ノーヴァク版][67:16]
録音:1999年7月17日
DISC5
・交響曲第5番変ロ長調 WAB.105[ハース版][78:15]
録音:2001年6月23日
DISC6
・交響曲第6番イ長調 WAB.106[ノーヴァク版][59:26]
録音:2003年7月5日
DISC7
・交響曲第7番ホ長調 WAB.107[ノーヴァク版][63:15]
録音:2000年7月15日
DISC8-DISC9
・交響曲第8番ハ短調 WAB.108[ノーヴァク版][85:32]
録音:2002年7月13日
DISC10
・交響曲第9番ニ短調 WAB.109[ノーヴァク版][62:11]
録音:2005年7月23日
DISC11
・テ・デウム WAB.45
録音:2005年7月23日
・交響曲第0番ニ短調 WAB.100[ノーヴァク版][47:34]
録音:2006年6月24日
バルバラ・クラム(ソプラノ)
モニカ・ワレロヴィツ(メゾ・ソプラノ)
マティアス・シュルツ(テノール)
シュテファン・アダム(バス)
シュトゥットガルト・フィルハーモニー合唱団
ヨハネス・クネヒト(合唱指揮)
ロイトリンゲン・ヴュルッテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
ロベルト・パーテルノストロ(指揮)
録音時期:1997-2006年
録音場所:ヴァインガルテン・バジリカ
録音方式:デジタル(ライヴ)