チェルカスキー HMVステレオ録音集成(2CD)

“19世紀風巨匠芸で人気のあったチェルカスキー。長寿に恵まれたため、ついこの間まで活躍していた感がありますが、何と2009年で生誕百年を迎えます。それを記念した入手困難音源を集めたアルバムが登場します。ヨゼフ・ホフマンの愛弟子で、超絶技巧で鳴らしましたが、ねっとりとした独特な歌いまわし、ヌメヌメとした美音など濃厚なロマン薫る世界はチェルカスキーならでは。”

チェルカスキー HMVステレオ録音集成(2CD)
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Cherkasskyというピアニストを初めて知ったのはN響に招かれて、チャイコフスキーの第2番(1番じゃないですよ・・・!)を演奏したときです。もちろん、それもよかったのですが、度肝を抜かれたのはアンコールで演奏した「美しき青きドナウ」の方でした。
これは、シュトラウスのあの有名なワルツをピアノ版に移し替えたもので、もう外連味タップリの音楽です。そして、この「大道芸」のような音楽をチェルカースキーはこれぞ「芸人」言う貫禄で弾ききってくれました。
そうなんです、私は「芸人」が好きなんです。
ツンとすました自称「芸術家」面した面白くもおかしくもない音楽が垂れ流される中で、もう彼の音楽はこの上もない「救い」とうつりました。
まさに、19世紀の生き残りとも言うべきピアニストでした。
そして、そんなピアニストの絶頂期がこの50年代のセッション録音を通して味わうことが出来ます。
噂には聞いていた録音だけに、即、ポチってしまいました。


<収録作品>
・J.S. バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ
・ベートーヴェン:バガテル Op.119-1
・シューベルト:即興曲変イ長調 Op.90-4
・ショパン:マズルカ第7番Op.7-3
・ショパン:華麗なる大ワルツ Op.18
・ショパン:ノクターン変ニ長調 Op.27-2
・ショパン:バラード第2番ヘ長調 Op.38
・ショパン:バラード第3番変イ長調 Op.47
・リスト:ハンガリー狂詩曲第13 番イ短調
・グノー(リスト編):ファウストのワルツ
・リトルフ:交響協奏曲第4番よりスケルツォ
・サン=サーンス(ゴドフスキ編):白鳥
・リャードフ:オルゴール
・ラフマニノフ:前奏曲ト短調 Op.23-5
・ラフマニノフ:前奏曲変ロ長調 Op.23-2
・ガーシュウィン:3つの前奏曲
・プーランク:トッカータ
・チェイシンズ:3つの中国小品
・ガーシュウィン:3 つの前奏曲(別テイク)
・ショパン:バラード第3番変イ長調(別テイク)
 シューラ・チェルカスキー(ピアノ)
 マルコム・サージェント指揮、BBC交響楽団(リトルフ)
 録音時期:1956年、1958年
 録音場所:ロンドン
 録音方式:ステレオ(セッション)

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