“録音年代はまちまちで、且つ古い録音も含まれておりますのでマスターに起因する音の傷が含まれておりますが、タシュナーの偉大な業績を知るに欠かせない作品選集となっています。”
ゲルハルト・タシュナー名演集1943?56年(5CD)
1940?45年にかけて、フルトヴェングラーのもとでベルリンフィルのコンサートマスターをつとめたのが、このゲルハルト・タシュナーです。つまり、丸山真男が「人類が残した最高の音楽遺産」と讃える大戦中のフルトヴェングラーの演奏をささえたのがこの男です。
聞くところによると大変な録音嫌いで、ソリストとしての演奏がほとんど残らなかったために、いつの間にかその名前も忘れ去られていったようです。しかし近年、そのわずかに残された録音が発掘されるようになって。再びその素晴らしい才能に光が当たるようになってきました。
ただし、録音に関してはあまり芳しくないものが多いので、あくまでもタシュナーに興味のある人向けのものです。しかし、今まではこのようにまとめたものはなかっただけ有り難いセットであることは事実です。
<収録作品>
CD1
・ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番ハ短調op.101
・シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調D.898, op.99
ルートヴィヒ・ヘルシャー(チェロ)
ヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)
録音時期:1947年11月22日
・タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ ト短調『悪魔のトリル』
・クライスラー:美しきロスマリン
フーベルト・ギーセン(ピアノ)
録音時期:1949年3月27日
録音場所:シュトゥツトガルト
CD2
・ハチャトゥリャン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調
アルトゥール・ローター指揮、ベルリン放送交響楽団
録音時期:1947年9月24日
録音場所:ベルリン
・ヒンデミット:室内音楽第4番(ヴァイオリン協奏曲)op.36-3
ルドルフ・ケンペ指揮、ケルン放送交響楽団
録音時期:1952年12月12日
録音場所:ケルン
・フォルトナー:ヴァイオリン協奏曲
ルートヴィヒ・ヨッフム指揮、RIAS交響楽団
録音時期:1955年12月
録音場所:ベルリン
CD3
・ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26
ヘルマン・アーベントロート指揮、ベルリン・フィル
録音時期:1944年12月16日
録音場所:ベルリン
・メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64
・サラサーテ:カルメン幻想曲op.25
フリッツ・レーマン指揮、バンベルグ交響楽団
録音時期:1953年8月21日
録音場所:バンベルク
CD4
・バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番からシャコンヌ
・バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番からアダージョ
録音時期:1943年6月25日
録音場所:ベルリン
・サラサーテ:ツィゴイネルワイゼンop.20
ミヒャエル・ラウハイゼン(ピアノ)
録音時期:1943年4月12日
録音場所:ベルリン
・フバイ:そよ風op.30-5
ミヒャエル・ラウハイゼン(ピアノ)
録音時期:1943年
録音場所:ベルリン
・パガニーニ:カプリース イ短調op.1-24
ハンス・アルトマン(ピアノ)
録音時期:1954年1月27日
録音場所:ミュンヘン
・ドヴォルザーク:ソナチネ ト長調op.100
・シューベルト:ソナチネ ニ長調D.384, op.137-1
ハンス・アルトマン(ピアノ)
録音時期:1956年4月8日
録音場所:ミュンヘン
CD5
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調op.78
マルティン・クラウゼ(ピアノ)
録音時期:1954年11月26日
録音場所:ベルリン
・プフィッツナー:ヴァイオリン協奏曲ロ短調op,34
グスタフ・ケーニヒ指揮、ヘッセン放送交響楽団
録音時期:1955年4月28日
録音場所:フランクフルト