レオポルド・ストコフスキー キャピトル録音集(10CD)

“1950年代後半にRCAからEMI系のキャピトルに移ったストコフスキー。当時のキャピトルは、3トラック・ステレオ・テープを使用した質の良い録音で話題となっていたので、それら全音源の集大成である当限定ボックスの登場はファンには非常に歓迎されるところです。さらにUnited Artistsのシンフォニー・オブ・ジ・エアー音源が収録されているのも朗報。  ベルリン・フィル初のステレオ録音となったストラヴィンスキー『火の鳥』と『ペトルーシュカ』のほか、シンフォニー・オブ・ジ・エアーを指揮したレスピーギ:ローマの松、ハチャトゥリアン:交響曲第2番『鐘』、ショスタコーヴィチ:交響曲第1番なども収録。  クラムシェル・ボックス、各CD紙ケース入り。32ページ・ブックレット。”

レオポルド・ストコフスキー キャピトル録音集(10CD)
icon
20090918-stokowski.jpg
icon
マルチバイ特価を使えば10枚セットで4035円という事で、ホントにいい時代になりました。
ずいぶん前に、一度ストコフスキーをしっかり聞こうと思って、RCA音源をまとめた14枚セットのボックスを買い込んだことがあります。おそらく20年ほども前のことだと思うのですが、確か2万5千円ほどしたと記憶しています。
しかし、そこで聞くことのできるストコフスキーの音楽は世間で言うほど奇異なものではなく、部分的にデフォルメはあるにしても、全体の雰囲気は実にキチンとしたもので、言われるほどにヘンテコ系の指揮者ではないと思いました。
実は、このセットにおさめられている音源と、昔買い込んであった上記の14枚セットを比べてみると、全くダブリはないようなのです。
昔買い込んだセットは60年代から70年代の録音が中心なのに対して、今回は全ての録音が50年代です。その意味では、ストコフスキーを概観する上でこの上もないセットだと言えます。
もっとも、あまり広く万人にはお勧めできないかもしれませんが、個人的には躊躇わずゲットです。
なお、私なりのストコフスキー観については以下の駄文などをご笑覧いただければ幸いです。ずいぶん古い文章ですが、今読み返してみても、基本的には変更を加える必要は感じません。
ストコフスキー、万歳!


<収録作品>
CD1
バッハ/ストコフスキー編:オーケストラ・トランスクリプション
・トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
・パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
・アリア(G線上のアリア)(管弦楽組曲第3番BWV1068より)
・神はわがやぐら
・羊飼いのうた(クリスマス・オラトリオBWV248より)
・ゲッセマネにおけるわが主イエス
・前奏曲(パルティータ第3番BWV1006より)
・ブーレ(イギリス組曲第2番BWV807より)
・サラバンド(パルティータ第1番BWV1002より)
・甘き死よ来たれ
・小フーガト短調 BWV578
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957-58年
 録音方式:ステレオ
CD2
・バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz106 (1936)
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年12月
 録音方式:ステレオ
・イベール:寄港地
 フランス国立放送管弦楽団
 録音時期:1958年5月
 録音方式:ステレオ
・マルタン:小協奏交響曲 (1945)
・ファーバーマン:Evolution (part 2)
・パーシケッティ:ディヴェルティメントより『行進曲』
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年
 録音方式:ステレオ
CD3
ドビュッシー:
・牧神の午後への前奏曲
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年1月
 録音方式:ステレオ
・夜想曲
 ロンドン交響楽団
 録音時期:1957年5月
 録音方式:ステレオ
・ベルガマスク組曲より『月の光』
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年1月
 録音方式:ステレオ
・管弦楽のための映像より『イベリア』
 フランス国立放送管弦楽団
 録音時期:1958年5月
 録音方式:ステレオ
CD4
・ショスタコーヴィチ:交響曲第11番ト短調Op.103『1905年』
 ヒューストン交響楽団
 録音時期:1958年4月
 録音方式:ステレオ
・バーバー:弦楽のためのアダージョ
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年1月
 録音方式:ステレオ
CD5
・ホルスト:組曲惑星Op.32
 ロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
 ロジェ・ワーグナー合唱団
 録音時期:1956年9月
 録音方式:ステレオ
・シェーンベルク:淨められた夜
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年8月
 録音方式:ステレオ
CD6
・グリエール/ストコフスキー編:交響曲第3番ロ短調Op.42『イリヤ・ムーロメッツ』
 ヒューストン交響楽団
 録音時期:1957年3月
 録音方式:ステレオ
・ストラヴィンスキー:『ペトルーシュカ』組曲
・ストラヴィンスキー:『火の鳥』組曲
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音時期:1957年5月
 録音方式:ステレオ
CD7
・デュカス:ラ・ぺリ?ファンファーレ
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年
 録音方式:ステレオ
・トゥリーナ:闘牛士の祈りOp.34
・レフラー:異教徒の詩Op.14
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1958年1月、2月
 録音方式:ステレオ
・ラヴェル:道化師の朝の歌
 フランス国立放送管弦楽団
 録音時期:1958年5月
 録音方式:ステレオ
・ラヴェル:スペイン狂詩曲
 ロンドン交響楽団
 録音時期:1957年5月
 録音方式:ステレオ
・シベリウス:トゥオネラの白鳥Op.22-2
・シベリウス:フィンランディアOp.26
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年5月
 録音方式:ステレオ
CD8
・オルフ:カルミナ・ブラーナ
 ヴァージニア・ベビキアン(ソプラノ)
 クライド・ヘーガー(テノール)
 ガイ・ガードナー(バリトン)
 ヒューストン合唱団
 ヒューストン交響楽団
 録音時期:1958年4月
 録音方式:ステレオ
・R.シュトラウス:吹奏楽器のための組曲Op.22より『ガヴォット』
・ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第8番ニ短調より『スケルツォ』
・チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調Op.36より『スケルツォ』
・ムソルグスキー/ラヴェル編:展覧会の絵より『鶏の足の上に建っている小屋』、『キエフの大きな門』
 ヒズ・シンフォニー・オーケストラ
 録音時期:1957年1月、2月
 録音方式:ステレオ
CD9
・レスピーギ:ローマの松
・ハチャトゥリアン:交響曲第2番『鐘』
・フレスコバルディ:ガリアルダ
・パレストリーナ/ストコフスキー編:キリストをたたえよ(4声のためのモテット)
 シンフォニー・オブ・ジ・エアー
 録音時期:1958年12月
 録音方式:ステレオ
 原盤:United Artists
CD10
・ショスタコーヴィチ:交響曲第1番Op.10
・ショスタコーヴィチ:前奏曲とフーガ第14番変ホ短調Op.87
・ショスタコーヴィチ:ムツェンスク群のマクベス夫人Op.29より『間奏曲』
・ブロッホ:シェロモ
・チェスティ/ストコフスキー編:おまえは私を苦しめはしなかった(弦楽合奏とハープのための)
・ガブリエリ/ストコフスキー編:サクラ・シンフォニア第6番(8声の弱と強のソナタ)
 シンフォニー・オブ・ジ・エアー
 録音時期:1958年12月-1959年2月
 録音方式:ステレオ
 原盤:United Artists
 以上、レオポルド・ストコフスキー(指揮)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です