“20世紀最大のヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツ[1901-1987]。この104枚組のボックス・セットは、1917年から1972年にかけてRCAから発売された全ての録音(RCA原盤ながらコロンビア・マスターワークスとVOX Cum Laudeレーベルで発売された3枚分のLPも含む)を収録したものです。ここには、ハイフェッツが1936年?1951年に当時RCAと提携関係にあった英HMVレーベルに録音した音源も含まれています。”
ハイフェッツ・オリジナル・ジャケット・コレクション全集
最近の格安コンプリートセットの「乱れ打ち」から見て、そのうち出るだろうと予想はしていたのですが、ついにハイフェッツのボックス盤がドーンと登場しました。
「ヤッシャ・ハイフェッツ大全集」というのは、LPの時代にも、CDの時代にもリリースされたことがあると思うのですが、とんでもない価格だったように記憶しています。それが、20000円程度で入手できるのですから溜息が出ます。
おまけに、LPの全集盤は収録漏れの録音が多数あるかなり中途半端な「全集盤」であり、CDによる最初の全集盤も一部収録漏れがあったように聞いています。ですから、今回の全集盤こそが「コンプリート」の名に相応しいものとなっているのも要注目です。
さらに嬉しいのは、私自身が熱心なハイフェッツの聞き手でなかったがゆえに、ダブりが少ないことです。(ざっと見た感じで20%は超えていない・・・ような・・・気がする)
以前に紹介したホロヴィッツの全集盤も、この稀代のピアニストが何者だったのかを自分なりに確かめるためにはとても素敵なセットでした。お叱りを受けそうですが、こういうセットものを買い込んでも全てを聞くのは不可能だとは思います。それでも全体像を確認して、彼が何者だったのかを自分なりに納得させるのには、こういうセットものは有り難い限りです。
ハイフェッツに関しては自分自身があまり熱心に聞いてこなかったので、これがよい機会となりそうな気がします。