キレる客

“クラシックの演奏会で最近、観客同士のトラブルが相次ぎ、主催者らを悩ませている。人気マンガ「のだめカンタービレ」などの影響で、新規客が増えたのが一因のようだが、かつては問題にならなかったようなささいなことで、いらだちを暴発させる客が目立つという。音楽業界も対策に乗り出した。”

asahi.com:キレる客対策、業界本腰 クラシック演奏会でトラブル急増-音楽-文化芸能
この記事によると、グループで訪れる若い観客を主催者側は「のだめ軍団」と呼んで警戒しているそうです。
しかし、コンサート会場の雰囲気が音楽を聞くような環境でなくなったのは今に始まった話ではありません。決して「のだめ」をきっかけに若者がコンサート会場に押しかけることで問題が起こったわけではないと思います。
また、精神科医の某が「公共空間において五感が妙に潔癖になり、自分の空間を突然侵されることへの不安が強くなっている。」と分かったような分析していて、その様な環境に順応できない人間の方にも問題があるかのような言い方をしていますが、それも違うだろうと思います。
常識のある良心的なクラシック音楽ファンのかなりの部分が「切れる」前に、コンサート会場から姿を消しています。
それほどに、昨今のコンサート会場の雰囲気はひどいものがあります。
そして、そう言う状況を長年にわたって放置し続けてきたのが主催者側です。それを今頃になって「切れる客」を嘆くというのは筋違いで、長年問題を放置し続けてきたツケがその様な形で返ってきただけの話でしょう。
ついでに、私は大阪人ですが、

ちなみに関西からは、こんな「キレ客」にともなうトラブルはあまりきこえてこない。「何か問題があれば客同士が『おい、やめえや』と注意しあうし、さばさばしているから不快感も後にひかない。主催者を巻き込んでのトラブルは、ほとんど聞かない」

というコメントを読んでもそれほどうれしくもありません。
大阪のコンサート会場の雰囲気も、そんなに胸を張って自慢できるようなものでもありません。
少なくとも、よほどのことがなければコンサート会場に足を運びたいとは思わなくなっているユング君です。

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