いよいよ最後は「BIOS」のチューニングです。
「BIOS0」とは、『コンピュータに接続されたディスクドライブ、キーボード、ビデオカードなどの周辺機器を制御するプログラム群。これらの機器に対する基本的な入出力手段をOSやアプリケーションソフトに対して提供する』と解説されています。
つまりは、PCが起動してくるときに、どういう状態で目を覚まさせるのかを決定する部分だと言えます。ですから、この編集を行うのはちょっとコワイのですが、cMP2の作者は「やるべき事はやれ」と申しておりますので、自分なりに理解できた範囲でチャレンジしてみました。
なお、「BIOS」の編集を誤ると、PCは永遠に目を覚まさなくなり、「クリーンインストール」もできないというコワイことになりますので、実行されるときはあくまでも自己責任でお願いします。
BIOS 設定画面の呼び出し
電源を入れてすぐに「Delete キー」を押します。モタモタしていると通常の形でWindowsが起動してしまいますので、その時はもう一度シャットダウンしてからやり直してください。
設定画面はマザーボードによって異なるそうですが、普通はこんな感じの画面が表示されます。
編集の仕方などは以下のページなどを参考にしてください。
BIOS 設定
値の変更の仕方、保存の仕方などを充分に確認し納得してから作業に入ってください。
なお、設定項目がどこからたどれるのかは取りあえず『→「CMOS Features」から設定』みたいな感じで示しておきますが、これもまたマザーボードによって微妙に違いますので参考程度にとどめてください。
無効にしておいた方がいいもの
マザーボードによっては以下の設定項目が存在しな場合もあります。でも、存在する場合は「Disabled(無効)」にしておいた方がいいものを並べておきます。
1.「フロッピードライブ」を無効にする→「CMOS Features」から設定
もしもフロッピードライブが積まれたPCをお使いならば、無効にしておいても問題ないでしょう。音楽再生でフロッピーを使うことは考えられませんから。
2.「HDD S.M.A.R.T. Capability」を無効にする→「BIOS Features」から設定
HDDの故障予知を行う機能なのですが、基本的には必要ないと思います。デフォルトは「Disabled(無効)」だと思うのですが、確認しておきましょう。
3.「No-Execute Memory Protect」を無効にする→「BIOS Features」から設定
「No-Execute Memory Protect」とは『データ領域でのプログラム実行を禁止することにより、バッファオーバーフロー攻撃をブロックし、システムを防御するXD(eXecute Disable)bitの設定』らしいです・・・??(゚Q。)??。
でも、音楽再生しかしないスタンドアロンのPCには明らかに不要な機能です。
3.「CPU Enhanced Halt」と「CPU EIST Function 」を無効にする→「BIOS Features」から設定
「CPU Enhanced Halt」とは『アイドル時のみクロックと電圧を下げる』機能で、「CPU EIST Function 」とは、「CPU負荷に応じてクロックと電圧を下げる」機能らしいです。
一般的に、「CPU Enhanced Halt」はデスクトップPC向けの機能で、「CPU EIST Function 」の方はモバイルにも対応しているのが一般的です。
音楽しか再生しないPCにはクロックや電圧は下げる必要はないと言うことで、cMP2の作者は無効にすべしと言っています。
なお、CPUがこの機能を持っていないときはBIOS画面には表示されないようです。
4.「CPU Thermal Monitor 」を無効にする(ハイリスク!!)→「BIOS Features」から設定
「CPU Thermal Monitor 」とはCPUの熱暴走を防ぐための機能で、温度が上昇して最高動作温度に達した場合に、様々な「保護動作」をはたらかせます。ですから、これを「無効」にするのはややリスキーですが、PCを設置している環境が「快適なリスニングルーム」ならば、おそらく「無効」にしても問題はないと思います・・・が、あくまでも「無効」にするときは自己責任でお願いします。
5.「Onboard H/W LAN, SMART LAN」を無効にする
スタンドアロンのPCにネットワーク関連の機能は必要ありません。
6.「Legacy USB storage detect」を無効にする
通常は「USB 2.0 Controller」だけあれば充分でしょう。もしも、USBを使わないのならば「USB 2.0 Controller」も無効にできるはずです。私は外付けの「Premium2」を使っているので、これは無効にしていません。
設定を確認すべき項目
1.「Init Display First」を「Onboard」に設定する→「BIOS Features」から設定
個人的にはどちらでも問題はないと思うのですが、cMP2の作者は「Onboard」を推奨しています。
2.「Onboard VGA」を「Always Enable」に設定する→「BIOS Features」から設定
3.「PCI Latency Timer」を「128」に設定→「PnP/PCS Configuration」から設定
デフォルトは「64」が一般的ですが、「128」に変更することをcMP2作者は推奨しています。
CPU、メモリ関連をいじる
これに関しては残念ながらお手上げでした。cMP2作者の環境と私の環境が合わないと言うこともあるのですが、それよりもcMP2作者が述べているチューニング方法の根拠と有効性が全く理解できませんでした。
詳細は参照元のページに述べられていますので、やる気のある方はチャレンジしてみてください。
と言うことで、個人的には頂上手前でついにダウン!という感じなのですが、まあ、ここまでやれば充分、と言う気もします。
そして、再生用のPCはここまでチューニングすることによって、そこへ接続される機器の性能をはじめて云々できると思います。この出発点と言うべき部分をないがしろにしては、そこへどれだけ高価な機器を繋いでみても充分な性能を発揮しないのではないかと思います。
その事を思えば、本当にPCオーディオを趣味として追求するならば、やはり仕事やネットで使っているPCと兼用するのではなくて、使い回しでもいいので専用のPCは必要だなと言うのが『結論』です。
これで取りあえず。PCのチューニングは終わり!!
あぁ??、疲れた!!