DPC Latency performanceでチューニングの成果をチェックする

PCのチューニングをすすめていくと、透明度と解像度はどんどん上がっていきます。
コメント欄にも「これまで聞き取れなかった細かな音を再現できるようになりました。その結果?各々の楽器音が明瞭になり、定位格段に向上しています。ピアノ、ギター、ヴァイオリン、ドラム、シンバルの音質向上が顕著で、かなり理想の音に近づきました。」という声が寄せられています。
でも、それに続けて、「その分面白みに欠ける音になった気もします。音がまじめすぎで、はっとする生生しさに乏しいというか。忠実再生と生生しさは両立しないのか?」とも述べられています。

うーん、この指摘、とってもよく分かります。そして、PCオーディオに取り組んでおられる方は、多かれ少なかれ同じようなことを感じておられるのではないでしょうか。実は、ユング君もほとんど同じようなことを感じていました。
ただ、オーディオの世界は「基本は高解像度に設定して、あとは使いこなしで緩める」が原則ですから、最終的にはセッティングの細かい調整などで好みの方向に音を振っていました。
でも、PCオーディオの本来の姿から言えばこれって「誤魔化し」だなぁ、と言う気持ちは常について回っていました。正しい方向性でもっと突き詰めていけばまだまだ進化できるのではないかと思いつつづけていました。

そんな時に、またまたcMP2作者のこんな指摘が目にとまりました。

「DPC Latency performanceはアイドル状態では5 ?s以下にすべし!!」
(ちなみに、1?sとは100万分の1秒のことです)

DPC Latency・・・????って感じですが、調べてみると「レイテンシとは、データの転送要求などのリクエストを発してから、リクエストの結果が返ってくるまでにかかる遅延時間のことである。」と書かれています。
メモリやハードディスクからデータを読み出そうとすると、データが記録された箇所までアクセスする時間とそこから読み出されたデータが命令の結果として返ってくるまでの間にある程度の時間がかかります。つまり、読み込めという命令を出したからと言って瞬時にそれが実行されるわけではなくて、どうしても命令と実行との間に時間差が生じます。その時間差のことを「Latency」と言うわけです。

では、なぜこの「Latency」が大きくなると困るのでしょう。

PCというのは表面的には音楽再生しかしていないように見えても、バックグラウンドでシステムを維持するためにいろんなプロセスが動いています。「Latency」が大きくなるのは、主にこのバックグラウンドで動いているプロセスが割り込んでくるからです。つまり、音楽ファイルを読み込めと言う命令を出して音楽再生しかしていないように見えても、バックグランドでいろいろなプロセスが動いていることによって割り込みが生じて思わぬ遅延が発生したりするのです。
普通はこのような遅延はあまり大きな問題になりません。なぜなら、普通のデータならば時間軸に関係なく順番に読み込んでいけば何の問題もないからです。途中で割り込まれても、その間はおとなしく待っていて順番が回ってくればその続きを読み込めば何の支障も出ません。
しかし音楽ファイルの場合は順番に読み込んでいくだけではダメなのです。音楽データというのはただ読み込めばいいだけでなく、決められた時間軸にそってタイミングよく読み込んでいく必要があるからです。
サンプリング周波数が44.1Khzならば、1秒間に44100回のタイミングでちんと読み込んでいかないとデジタル情報がアナログ情報に変換できないのです。

ですから、そこへ音楽ファイルを再生している途中で大きな遅延がランダムに発生すると、最悪の場合には「ブツッ!」という音飛びが起こったりします。もちろん、そこまでの支障が出なくても、遅延が常時存在したりランダムに発生するするという状態は音楽再生に好ましくないことは容易に想像できます。
ですから、cMP2の作者は「DPC Latency performanceはアイドル状態では5?s以下にすべし!!」と言っているわけです。・・・とは言え、このあたりのことに関してはユング君の理解もかなりあやふやです。間違いがあればご指摘いただけると幸いです。<(_ _)>

それでは、その「DPC Latency performance」というものがどうすれば測定できるのか?と言う話になります。
はい、その測定するソフトがDPC Latency Checkerです。
巷ではこのソフトの「正確性」に疑問を呈する声も聞かれますが、自分のPCの現状を把握する上では一つの目安にはなりうると思います。

ダウンロードしてきてダブルクリックするとすぐに起動します。
これは私が仕事との共用で使っているPCのものですが、10?s?20?sあたりをうろうろしています。もちろん、何か操作すればこの数値ははね上がります。マキシム68?sというのは、ワイヤレスのマウスを動かしたときの数値です。

dpc_1

つまり、これではcMP2を理想的に動かせる環境にはなっていないと言うことです。
しかし、通常仕事で使っているPCだと、少し自慢になりますが、これは驚異的といっていいほどの数値ではないかと思います。普通なら100?s?200?sは当たり前ですし、マキシムが1000?sを超えることも珍しくないようです。
しかし、オーディオ専用のPCとしてはこれでは不合格なのです。

ちなみに、私の専用PCのレイテンシーはアイドル状態で2?s?5?s程度、音楽再生をしているときで10?s?15?sの範囲におさまっています。
dpc_2

もちろん、PCのチューニングはこの数値だけで評価できるものではありません。しかし、自分のPCのチューニングがどこまで進んでいるかの一つの目安としてこの数値を使うことは決して間違いではないと思います。
そして、これはあくまでも私の経験ですが、アイドル状態のDPC Latencyが10?s台のPCと5?s以下におさまっているPCとでは、音の傾向がガラリと変わります。ひと言で言えば、カリカリの高解像度の方に突き進んでいた音が、急に丸みと穏やかさをたたえるようになっていくのです。もちろん、細部の見通しが悪くなることも定位が曖昧になることもありません。明らかにワンランクアップしています。

と言うことで、今回はチューニングとしては5合目で一休みですが、己を知ることはこれからの急坂を登り切るためには必須です。ぜひとも、一度おためしください。

常駐ソフトや不要なサービスを停止する  へ続く

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