Boot.iniを編集する

「Boot.ini」とは、Windows OSが起動するときの情報が記述されたファイルで、どのドライブから起動するか、どのフォルダにあるシステム・ファイルを使って起動するのか・・・とか、起動時にどのようなオプションをOSカーネルに渡すのか・・・などの設定が含まれています。
このように書くとずいぶん大層なファイルのようなのですが、実態は簡単なテキストファイルです。ですから、編集そのものはいたって簡単なのですが、編集でミステイクするとOSが起動しないという「恐ろしい事態」につながりますので、実行されるときはあくまでも自己責任でお願いします。

なお、Boot.iniの編集に関しては以下のサイトが詳しいので参考にしてください。
Boot.iniのオプションスイッチ

cMP2の作者による情報は以下のページです。
参照元→Chapter 9 – Optimising the Windows kernel

編集するときの注意

[コントロールパネル]-[システム]-[システムのプロパティ]-[詳細設定タブ]-[編集]
をクリックするとメモ帳で「Boot.ini」が表示されます。
普通はこんな感じでしょうか。

#######################################################
[boot loader]
timeout=30
default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)WINDOWS
[operating systems]
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)WINDOWS=”Microsoft Windows XP Home Edition” /noexecute=optin /fastdetect
#######################################################

今回編集するのは最後の行だけです。

multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)WINDOWS=”Microsoft Windows XP Home Edition” /noexecute=optin /fastdetect(1行です!!)

Boot.iniの編集でもっとも注意すべきは、次の2点です。

    オプションを追加していく途中で絶対に改行しない。
    入力もスペースも「半角」で行う。

スペリングのミスは一般的には「なかった」ことになるようなので、注意するにこしたことはありませんが、致命的な結果にはならないようです。
ただし、本来は1行で記述されているものを途中で改行したり、全角でスペースを空けたりすると「悲劇」を招きますので、くれぐれも注意してください。なお、入力の大文字と小文字は区別しませんので、どちらでも問題はないようです。

実行回避保護機能 (DEP) を無効にする

/noexecute=optin(デフォルト)→ /noexecute=alwaysoff

「noexecute」というのは、「Windows XP SP2」から導入されたセキュリティ強化機能で、デフォルトはこの機能が有効な状態で起動するようになっています。この機能は、バッファ・オーバーフロー/バッファ・オーバーランと呼ばれる脆弱性を利用した外部からの攻撃に対して有効性が期待されているのですが、音楽しか再生しないスタンドアロンのPCには不要な機能です。

timeresオプションを記述する

/timeres=9800→追記する

「標準x86マルチプロセッサHAL上のシステムタイマの精度を設定します」ということなのですが、よく分かりません。
なお、9800の単位は100ナノ秒ですので、9800=0.98ms・・・になります。timeresオプションが記述されていないときはデフォルトで7.8msが適用されるとcMP2の作者は述べています。そして、音楽再生用のPCにとっては、可能な限り小さい数字を当てるべきで、その数値が「9800」ということらしいです。

ただし、この設定は「multi-processor systems」の時にのみ有効で、「single-processor systems」の場合には無意味だそうです。

根拠に関しては残念ながら理解できませんでしたが(-_~-)、この設定した事による不都合は発生していないので、現時点ではcMP2の作者の言葉を信じてこの設定は採用しています。

pcilockオプションを記述する

/pcilock →追記する

これを追記すると、PCIバスのリソースの移動を無効にするようで、「I/Oやメモリのリソースは、BIOSで設定されたままに維持される」・・・そうです。・・・よく分からん(?д?)・・・が、これもまた信用しておこう。

カーネルデバッグを無効にする

/nodebug→追記する

カーネルデバッッグとは「コンピュータのライブデバッグやクラッシュダンプファイルの解析を行うことによって、障害の原因を追究する」ものらしいのですが、まあ、こんなものは不要と言うことなのでしょう。

結論

(変更前):multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)WINDOWS=”Microsoft Windows XP Home Edition” /noexecute=optin /fastdetect(1行です)
   ↓
(変更後):multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)WINDOWS=”Microsoft Windows XP Home Edition” /noexecute=alwaysoff /fastdetect /timeres=9800 /nodebug /pcilock(1行です)

これで、ついに9合目までたどり着きました。
最後は頂上目指してのロッククライミング、BIOSの編集に挑戦します。
BIOSを編集する  を編集する

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