プロセスの優先度

PCオーディオ関連の情報をチェックしているとPCのチューニングとして

  • 再生専用プロセスの優先度を上げる
  • OSの設定としてはバッググラウンドサービスの優先度をあげる

ということが、必須条件のように書かれています。

PCオーディオ歴2年程度のユング君はこの「御宣託」を疑うこともなく当然のこととして実施してきました。しかし、最近この「お約束」に疑問を呈する声があちこちで上がってきています。その言わんとすることを簡潔にまとめると以下のようになります。

まず、「再生専用プロセスの優先度を上げる」は問題なし。しかし、OSの設定に関してはプログラム優先にする方がベターではないかというのが主張の基本です。

その理由として、

音楽を再生したり、録音したり、編集したりするDAWとしてPCを使うときと、

単に音楽を再生するだけのトランスポートとしてPCを使うときでは事情が違うだろうというのです。

前者の場合だと何チャンネルも使うのでインターフェイスのドライバーが安定して動作した方がベターかもしれない(と言うことは、バッググラウンドサービス優先の方が都合がいい)が、再生専用だと基本的には2チャンネルしか使わないのだから、再生用に関わるプロセスを優先した方がいいのではないか(と言うことは、プログラム優先の方が都合がいい)、と言うのです。

実際、上述のチューニングはPCオーディオ界においては「お約束」みたいなもので、誰も疑うことなく実施してきました。そして、検証には1銭の金もかからないのに、誰も本気にでやってみようとする人が存在しなかったとは(当然、私も含めて)、冷静に考えれば驚かされます。

いや、実際に比較してみた人はいたのでしょう。しかし、その大部分はバッググラウンドサービス優先の方がベターだと決めてかかった状態で比較したのではないでしょうか。人間の主観とは曖昧なもので、そう言う先入観を持って聞き比べたのでは、真実は遠ざかるばかりです。

確かに全てのことは「疑うに足る」です。虚心坦懐にして、一度じっくりと検証してみようと思います。

<追記>

ある方から、レジストリをいじれば、それぞれの割当比率をもう少し細かく設定できることを教えていただきました。

  • バックグラウンド優先の設定→バックグラウンド:プログラム=1:1
  • プログラム優先の設定→バックグラウンド:プログラム=1:3

そこで、バックグラウンド:プログラム=1:2としたければレジストリをいじるしかありません。

やり方は以下の通りのようです。ただし、レジストリをいじりますので、試される方はあくまでも自己責任でお願いします。

?スタートメニューから「ファイル名を指定して実行」を開いてコマンドラインに「REGEDIT」と入力し、「OK」をクリックする。
?レジストリエディタが起動したら、左ペインのツリーをたどって、次のレジストリキーに移動する。

HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEM
CurrentControlSetControlPriorityControl

?「編集」→「新規」→「DWORD値」を選択して、「Win32PrioritySeparation」エントリを作成して、ダブルクリックする。

?値のデータに「1」を入力する。なお、フォアグラウンド対バックグラウンド比率ごとの値のデータは、次のとおり。

●「1:1」→「0」または「18」
●「2:1」→「1」または「25」
●「3:1」→「2」または「26」(初期値)