再生ソフトである「Frieve Audio」をRamDiskにインストールするとどうなるのだろう?と言う疑問が浮かびました。一度やり始めると、ある程度納得するまでやらないと気が済まないので、とことん納得できるとところまでやってみましょう。(^^v
もちろん、RamDiskに保存されたデータはパソコンをシャットダウンすると消えて無くなります。しかし、「RamPhantom3」やバッファローの「ベータ版RAMDISKユーティリティ」などはバックアップを自動的にとれるようになっています。
例えば、「RamPhantom3」だと、以下のような設定画面からどのタイミングでバックアップをとるか、どこにバックアップをとるかを選択できます。
終了時を選ぶと、バックアップが終わってからシャットダウンされるのでイラチの大阪人には向きませんので、コンピューターが暇なときにバックアップをとる方法を選択しました。
ホントに上手くいくのかいささか疑問(ネット上では上手くバックアップが取れずにデータが消えた」という報告を多数発見^^;)だったのですが、数回試した範囲では無事にバックアップされていました。
ただし、RamDiskに音楽ファイルを置いた状態でシャットダウンすると、起動してからそのバックアップしたファイルを読み出すのに結構時間がかかるよ うで、その間はRamDiskは表示されないので一瞬焦りました。音楽ファイルはバックアップする必要がないので、シャットダウンする前に削除しておいた 方がいいようです。
さて、肝腎の音質ですが・・・これは、「驚嘆した」と言うしかありません。まさに激変しました。
音楽ファイルをHDではなく、RamDiskから読み出すように変更しただけで大きく変化し、今度は再生ソフトをRamDiskにインストールすることでさらに大きく変化しました。そして、その変化は間違いなく「改善」です。
実は、この数日ケンプによるベートーベンのピアノソナタ(古い方の全集)を集中的に聞いています。力ずくになることなく、堅苦しくなることもなく、さらに 絶対に重くなることもなく、実に伸びやかで気持ちのいいベートーベンなので、あらためて50年代のケンプはいいなあと聞き惚れていました。ただ、録音の大 部分は51年に行われていて、ほんの数曲だけが53年と56年に行われています。
ご存知のように、録音にテープが利用されるのは52?53年からで、同じモノラル録音でもこれ以前と以後ではクオリティに大きな差があります。このケンプ の録音は残念ながらそれ以前のものなので、これが後1?2年ずれていれば鬼に金棒なのにな・・・と、無い物ねだりを感じていました。
ところが、音楽ファイルも再生ソフトもRamDiskに置いた「All RamDisk(?)」状態で聞いた音は、信じがたいほどの透明感と深々とした響きで、そんな不満を軽く吹き飛ばしてしまいました。
これはいったいどうしたことなのか?と「?」と43個ぐらいはつきそうなほどの激変ぶりなのですが、結局は16ビット、44.1Khzの容れ物の中にこれ だけの「音」が潜んでいると言うことなのでしょう。そして、通常私たちはその「音」の全てを引き出し得ていないと言うことなのでしょう。
おそらく、この「All RamDisk(?)」状態でケンプの録音を聞けば、60年代のケンプってこんなにも上手かったけ?と勘違いするはずです。(^^v
まだまだPCオーディオの世界は奥が深いようですし、「RamPhantom3」の2480円は実に安い買い物でした。