文字化け!!
私は基本的にリッピングした音楽ファイルに日本語は使いません。理由は簡単で、文字コードに関わる問題で「文字化け」が発生するからです。
こういう感じですね。(^^;
これでは、何がなにやら、わけが分かりませんね。そして、この「文字化け」に関わる問題がJ-POPなどをメインに聞く人にとっては「Cubox」を使っていく上での大きな障害になっているようです。
しかし、・・・なのです。
MPDの設定ファイルである「/etc/mpd.conf」の中をのぞいてみると、文字コードに関わる設定はこうなっています。
filesystem_charset “UTF-8”
id3v1_encoding “UTF-8”
そして、「Cubox」の中を「ls」コマンドで除いてみると
root@cubox:/music/Pop# cd 本田美奈子/時/
美奈子/時root@cubox:/music/Pop/本田美奈子/時# ls
If I Loved You 【ミュージカル「回転木馬」より】 {If I Loved You 【From ‘Carousel’】}.wav
この素晴らしき世界 {What A Wonderful World}.wav
すべての輝く朝に.wav
・・・・・・
美奈子/時root@cubox:/music/Pop/本田美奈子/時#
と言う感じで、ファイル名は「文字化け」はしていません。
と言うことは、「filesystem_charset」に「UTF-8」を指定していることは生きています。つまりは、OSも含めて(ちなみに、私は「Cubox」にはみみず工房さんの古い方のヴァージョン「雛祭り版」を使っています。)、文字コードに「UTF-8」を指定しておけば「文字化け」はおこらないのです。
にもかかわらず、どうして「id3v1_encoding」に「UTF-8」を指定すると文字化けがおこるのでしょうか?
一昔前は、MPDに「ShiftJIS」も認識するように強制的にパッチをあてて解決する方法を試したのですが、ヴァージョンが上がるたびにパッチファイルを書き直すのは大変なので放置していました。しかし、そもそも「UTF-8」で文字化けがおこらないのであれば、そんな無駄なことをする必要もありません。
理屈から考えればそうなるはずです。
犯人は「dBpoweramp」の側にあり!!
私にしては珍しく(^^;、ここまで理屈を優先して問題を切り分けてきました。そして、ここまで切り分けが進むと、これはどう考えても文字化けの原因は「MPD」ではなくリッピングソフトの「dBpoweramp」の側にあるとしか考えられません。
つまりは、「dBpoweramp」の側が「UTF-8」とは異なる文字コードでタグ情報を書き込んでいる可能性が高いのです。
そこで、早速Google先生に聞いてみました。
そして、さすがはGoogle先生、すぐに回答を返してくれました。やはり、犯人は「dBpoweramp」でした。
調べてみると、「ID3v2 TextEncoding」がデフォルトでは「ANSI」になっていました。 「ANSI」とは見慣れない文字コードですが、いわゆる「Shift_JIS」だと考えればいい文字コードです。ですから、以前、MPDに強制的にパッチをあてて「Shift_JIS」を認識するようにすれば文字化けが解決したのです。
この状態でタグ情報が書き込まれたファイルを「UTF-8」で読み込めば文字化けがおこるのは当然です。
謎は解けました。
早速に、「dBpoweramp」の設定を変更します。
ところが、困ったことに「dBpoweramp CD Ripper」のどこを探しても文字コードを変更する設定画面が見つかりません。(゚□゚)ガビーン
それでも、困ったときのGoogle先生頼みで、無事に「dBpoweramp」の設定は「dBpoweramp Configuration」から一括して行うことが分かりました。(*´О`*)ホッ!
「dBpoweramp Configuration」を起動するとこんな画面が現れます。
ここから、「Codecs」タブ→「Advanced Options」を選んで、その画面のちょうど真ん中にあたりにある「Wave ID Tagging」がwaveファイルの設定画面です。
こんな風に、デフォルトでは「ID3v2 TextEncoding」が「ANSI」になっていますので、もう一つの「UTF-16」に変えます。MPDの方は「UTF-8」なのですが、この二つはほとんどが共通しているので実用上は問題ないはずです。
これで、もう一度リッピングしてデータベースをアップデートすれば問題は解決・・・と思ったのですが、・・・ガビーン!!、まだ文字化けしたままです!!!
おかしい、文字コードを「UTF-16」に変更したんだから、理屈の上では文字化けはおこらないはずだ・・・と叫びつつ、もう一度落ち着いて「dBpoweramp Configuration」の設定画面を見直しました。
そこで、気がついたのが一番上の「Tag Creation」がデフォルトでは「LIST & ID3」になっていることです。
設定リストを見てみると、ごく普通の「ID3」という項目もあります。と言うことは、「LIST & ID3」と「ID3」は異なる形式だと判断すべきかもしれません。この「LIST & ID3」なる形式が何ものかはよく分からなかったのですが、通常の「ID3」とは異なることは確かなようです。いや、違ってもらわないとこの文字化けの問題は解決しません。
そこで、「Tag Creation」も「ID3」に変更して、再度リッピングしてみました。
祈るような気持ちでデータベースをアップデートしてみると・・・(∩^^。{ホッ、思惑通りに文字化けは解消していました。
「dBpoweramp」はwaveファイルにタグ情報を書きこむ時にデフォルトで採用している「LIST & ID3」という形式はかなり特殊な形式だったようです。もしかしたら、通常の「ID3」という形式とは異なる御利益があるのかもしれませんが、「MPD」を使っているユーザーならば使わない方がいいようです。
おそらく、どこかで既出の話題かもしれませんが、もしも「dBpoweramp」+「MPD」の組み合わせで発生する文字化けで苦労しておられる方がいましたら、一度はお試しください。
「3万円PCオーディオシステムの提案」を読ませていただいて以降、ほぼ一方通行でお世話になっています。
私個人の条件から、「MPD」などには手が出ません。今後も難しいかと思います。
で、現在、装置はPCがエクソンのデスクトップMR-4000、DACがコルグ社のDS-DAC-10、アクティブスピーカがSONYのSRS-Z100です。
再生ソフトは、主にDS-DAC-10付属のAudiGate(ASIO)、また、リッピングソフトに「dBpoweramp」、flacからwavへ変換するソフトに「dBpoweramp Music Converter」を使ってきました。
私の環境でも、やはり「dBpoweramp」でCDからリッピングする際も、また「dBpoweramp Music Converter」でflacをwavに変換する際も、文字化けが起こってたいへん残念に思っていました。
このほど、こちらの記事に従って設定してみましたら、文字化けしなくなりました。
たいへん嬉しかったです。
「MPD」まで手が出ない方も多いと思いますので、参考になればと思います。
私の環境について、肝心なことなのにお伝えするのを忘れたことがあります。
PCですが、Windows 7 HomePremium 64bit です。
yungさん
何時もサイトを参考にさせて頂いております。
自分も文字化けに悩まされておりました。
ファイル名は正常に出るのですが、タグデータの方がダメでした。
色々と試してみましたが、上手くいきませんで・・・・
今日偶然、yungさんのサイトで見つけて、早速実行してみたら、上手くいきました。
ありがとうございました。
もう一つ困っている事があるのですが、アルバムアートが上手く表示されません。
リッパーはyungさんのお勧めのdBpoweramp で、アルバムフォルダーにFolder.jpgというファイルで
保存されていますが、gmpcではアルバムアートが表示されません。
多分自分の使い方が悪いのだと思いますが・・・・
表示する方法をご存知でしたら、教えて頂けると有り難いのですが・・・・
よろしくお願い致します。
文字化けの問題は既にどこかで出ている問題だろうと思っていたのですが、結構お役に立ったようで驚いています。
でも、私はクラシック関連については日本語表示は使わないというスタンスは続けるんだろうと思います。やはり、文字コードの問題は一度はまると泥沼になることを痛いほど経験しているので(例えば、mySQLの文字コード問題!!死ぬかと思いました。)、不自由を感じなければ英語表記でいくつもりです。
また、若い頃にレコードショップで外盤をひたすら漁っていたので、クラシック音楽の作品名や作曲家名に関しては英語表記がほとんど気になりません。昔のショップはホントに不親切で、英語表記の背文字のままで棚にずらっと並んでいました。おかげで、英語の成績は悲劇的に悪かったにもかかわらず、そう言う特定のジャンルだけはほとんど母国語であるかのように読み取ることができるようになりました。
有り難い話でした。(^^;
それから。アルバムアートですが、不思議ですね。
私の場合は別段何もしていないのですが普通に表示されています。
こういう問題は、自分の環境でも同じような「困った状態」が再現できれば話が早いのですが、どうもお役に立てそうもありません。