アップサンプリング(2)

少し間隔が開いてしまいました。
「今回、ついでに「タップ長」や「遮断周波数」などというものも少しいじってみました。この辺りは、作者自身も「よく分からない」と述べているので、今まではあまりいじってこなかったのですが、どうやらこの辺りの設定でも音質はかなり激変するようです。
詳しいレポートはまた後日。」
なんて書いたのですが、どうも、これに関しては情報が少なすぎて、結果としてはよく分かりませんでした。

ただ、タップ長を長くしていくとPCにとっては負荷が大きくなるようで、再生ボタンをクリックしてから音楽が流れ出すまでの時差(?)が少しずつ長くなっていきます。frieve Audioでは最大「1048575」まで設定できるのですが、ここまで大きくすると私の環境では時差が30秒ぐらいになり、動作は極めて不安定になります。音質的には滑らかさがましてグッドな感じなのですが、スペクトル画面を見ると20KHzのところでストンと落ち込んでいるので、果たしてアップサンプリングしている意味があるのか・・・と言う疑問が出てきます。
聴感的にはタップ長は「32767」あたりがPCの動作も安定していて、さらに「時差」も数秒ぐらいなので一番雰囲気がいいのですが、これでもスペクトル画面で見れば20KHzを超えれば綺麗にストンと落ちているのが分かります。これもまた、アップサンプリングしている意味があるのか判断しかねます。
しかし、アップサンプリングしないときと聞き比べてみると、確かにテイストは違います。

一般的には次のように傾向をまとめることが出来るようです。
まずタップ長を小さくしていくと、高域の透明感が増して小綺麗に聞こえますが響きは薄味になります。こう言うのが好きな人もいると思いますが、私が求める方向性ではありません。
そして、このタップ長を少しずつ大きくしていくと、この小綺麗さは消えて、ムッチリとした厚みがでてきます。このムッチリ感はタップ長を長くしていけばいくほど厚みを増してくるように思います。アップサンプリングしないときと比べると、荒々しさが少し後退して変わりに官能性が前面に出てくるような雰囲気です。
個人的には嫌いな方向性ではありませんので、理屈はよく分かりませんが、現在は88.2Kにアップサンプリングして、タップ長は「32767」にして聞いています。
ただし、最初にも書いたように、このタップ長というのは長くしていくと間違いなくPCの動作が不安定になります。どの辺が良いのかは自分の環境に合わせてカット&トライで詰めていくしかないと思われます。

とはいえ、結局のところ、この「タップ長」というものの正体はよく分かりませんでした。(^^;
ですから、「遮断周波数」などというものはもっと訳が分かりませんでした。実際、ここをいじってもあまり音質的な変化を感じ取ることは出来ませんでした。
どうも、この辺りのアップサンプリングのアルゴリズムの根幹に関わる部分は、素人には難しすぎるようです。