さて、このような「無駄話」に3回もおつきあいいただいて申し訳ない限りです。
ただ、この3回目が、今回のオーディオショーの中ではもっとも印象的な出来事でしたので、よろしければ最後までおつきあい願います。
小さな大物~Kiso Acoustic HB-X1
さて、今回のオーディオショーで絶対に聞いてみたいと思っていたのが「Kiso Acoustic HB-X1」でした。
これがそのスピーカーのスペックです。
- 形式 2ウェイ・バスレフ型
- 定格インピーダンス 8Ω
- 定格感度レベル 85dB/W/m
- 定格周波数範囲 40Hz~30,000Hz
- クロスオーバー周波数 5,000Hz
- 最大外形寸法 148×高さ320×奥行224mm
- 質量 5.2kg
- ウーファー 10cmコーン型
- ツィーター 1.7cmウッドホーン黒檀削り出し
しかし、実物を目の当たりにすれば、この数字から想像されるよりもはるかに小さいスピーカーでした。そして、その小ささからは到底信じられないような豊かな響きで音楽を歌っていました。
スピーカーを鳴らしているシステムは説明してくれたのですが、メモをしていなかったので詳しいことは忘れてしまいました。最初はアナログのシステムで再生してくれていたのですが、途中からCDに変更してもらいました。
入力系はアナログもデジタルも不明、アンプはヘーゲルだったように思います。
「キャビネット内部に吸音材を一切使用していません。 」
「アコースティック楽器と同じ内部構造を持つKiso Acoustic HB-X1は、小さなバイオリンが大きなコンサートホールの隅々まで音が響き渡るように、 リスニングルームにおいても豊潤な音楽を醸し出します。」
メーカーのこのキャッチコピーが決して誇張でないことを実際の音は証明していました。この音をブラインドで聞かされればまさかウーファーが10cmコーン型であることを言い当てられる人はまずいないでしょう。
確かに、こういう小さなユニットでも、バックロードホーンにすれば低域が出ているように装うことが出来ますが、ここで聞くことの出来る低域はそう言う類の音とは全く異なります。
試しにチェロの楽曲を聴かせてもらったのですが、まさに目の前でチェロそのものが鳴り響いているような世界を聞かせてくれました。
もちろん、だからといってラックスマンのブースでマジコをぶん回して聞かせてくれたコントラバスの響きがこのサイズで実現できるなどと言うつもりはありません。
しかし、現実的なリスニング環境を前提とすれば、この選択肢はきわめて有力だと言わざるを得ません。
ただ、じっくり聞いていると、中音域の少し上のあたりで妙に刺激的な響きがするのが気になりました。その音域のあたりに来ると、どの楽器も全て嫌な響きがまとわりつきます。
明らかに部屋の影響を受けて、おそらくはその周波数のところが谷になっているのでしょう。
そう思ってスピーカーのセッティングを見てみれば、かなり極端な内降りです。
なるほど、メーカーの人間は分かってはいるのでしょうが、シングルルームという厳しい試聴環境のもとではどうしようもなかったと言うことなのでしょう。(とは言え、一応はプロなんだからもう少し何とかしろよな・・・とは思いましたが。)
と言うことで、小さいスピーカーではあるのですが、小さい部屋で慣らしきるにはかなりの苦労を強いられることは覚悟した方がいいようです。
とは言え、悪くないスピーカーであることは自分の耳で確認することは出来ました。
ただ、このサイズで170万円というのは、なかなか同居人を納得させるのが難しいのが困ったものです。
信じがたい鳴りっぷり!!~ELAC「B5」
そして、最後に足を運んだのが道を一つ隔てた本館の方にブースを構えているエラックでした。
昨年も最後にこのブースには足を運び、現実的なリスニング環境としてはもっとも有力な選択肢であることを確認していたので、今年も足を運んだ次第です。
今回のデモの主役は「B5」と言う12月に発売予定の小さなスピーカーでした。
部屋に入っていくと、またまたアナログの入力系で再生していたのですが、Kiso Acousticのスピーカーを思わせるような鳴りっぷりでいい音楽を聴かせてくれていました。
さすがはエラック!!今年もまたいい音を聞かせてくれているな、と思いつつ腰を下ろしました。
さて、再生系ですが、ターンテーブルは「TTT-COMPACTターンテーブル」ではないかと思われますが、凄いのはそこに取り付けてあるトーンアームです。
スイスの時計職人であるMicha Huber(ミッハ・フーバ)が手作業で一台一台くみ上げたという「THALES Tonarm」の「Simplicity mk2」が取り付けられていました。噂には聞いていたのですが、ここで実際にその音が聞けるとは思っていませんでした。
「Simplicity mk2」の細かい蘊蓄についてはこちらをご覧ください。
カートリッジはYukimuなので「Benz Micro」だったと思われます。
うーん、ターンテーブル(160万円)+トーンアーム(120万円)+カートリッジ(30万円)とは、何とも凄いシステムです。
そして、後は目視による確認なのですが、フォノアンプはおそらくはORPHEUSの「SYNPHONIA Line」、アンプはLINDEMANNの「musicbook50」あたりではなかったかと思われます。
このあたりの組み合わせはかなりアンバランスなのですが、それでも自分のところで取り扱っている製品だけで音楽を再生するというのがYukimuのスタンスらしいです。
そして、スピーカーに関しても、その年に新しく発売するスピーカーを持ってくると言うのもYukimuの基本的なスタンスのようです。
普通ならば、ELACのフラグシップモデルをどーんと鳴らして「どうーだ!!」と言うところなのですが、このあたりは常に一本筋が通っていて潔いです。
と言うことで、今年は12月発売の新シリーズの中でも一番小さな「B5」というのをメインに鳴らしていました。
このスピーカー、最初に書いたようにいい音で鳴っていました。
そして、入力系が超弩級と言うことが分かっていたので、「入り口をこれだけ奢れば小さなスピーカーでもいい音がして当然だよな!!」と思いつつ聞いていたのですが、このスピーカーの価格を聞いて目が点になりました。
なんと、「ペア 55,000円!!」というのです。
思わず耳を疑いました。55万円ではないですよ、5万5千円なのです!!
その音を聞いた後では、「ペア 55万円!!」と言われても、170万円の「Kiso Acoustic HB-X1」を聞いた後だったので「安い!!」と思った事でしょう。それくらいの音で鳴っていました。
あまりのことに、もう一度確認したのですが、やはり間違いなく「5万5千円」です。
おそらく、ハイエンドオーディオショーで、高い出品料を払ってペア5万5千円のスピーカーをメインにデモをするという根性が凄いのですが、その衝撃の度合いは半端ではありません。
待て待て、いくら何でも170万円の「Kiso Acoustic HB-X1」と5万5千円の「B5」が遜色なく鳴ったのでは不味かろうと思い、そこからは腹を据えて聞いてみたのですが、どう聞いてみても、「Kiso Acoustic HB-X1」の方に少しばかりの「色気」が感じられる程度の違いです。もっとも、その「色気」に惚れて大枚をはたくのがオーディオの世界だと言うことも分かってはいるのですが、それにしてもこの「B5」の鳴りっぷりの見事さはオーディの世界の価値観というか序列というか、そう言う今までの「常識」をぶっ壊すに足るほどのインパクトがありました。
おまけに、エラックの方はブースが広いのでスピーカーのセッティングも万全で、「Kiso Acoustic HB-X1」のようなフラッターエコーに起因する嫌な響きもまとわりついていません。
つまりは、今回のオーディオショーで鳴っていた音だけで較べれば「B5」は完全に「Kiso Acoustic HB-X1」に勝っていたのです。
実際、エラックのブースを後にしたときに「心にしみ込むような素晴らしい音だったね」と若い男女の二人連れがエレベーターの中で語り続けていました。その二人の会話に私もまた深く同意せざるを得ませんでした。
スピーカーは進化している、そして・・・
昔は、オーディオのシステムを組むときはまずは出口であるスピーカーから決めるべきだと言われました。
いや、昔どころか、今でさえもそれが常識でしょう。
システム全体の音の方向性を決めるのは間違いなくスピーカーなんだから、まずはそこに自分の感性にあったスピーカーを選んでおかないと、後から入力系や増幅系をいくら弄っても駄目だというわけです。
しかし、昨今の流れを見ていると、スピーカーに色づけをして、その色づけを売りにするような製品は数少なくなっています。ブランドの個性を前面に出すよりは、出来る限り正確な変換器を目指すという動きが定着しつつあるように見えます。
そして、その流れはハイエンドだけに留まらず、エントリーモデルにまでその恩恵は及んできているようなのです。
基本的にスピーカーはオーディオの劣等生でした。ですから、名人芸と物量を投入して作り上げたハイエンドのスピーカーであっても獲得ポイントはそれほど高くないのです。もう少し表現を変えれば、スピーカーという山の頂はそれほど高くはないのです。
これは言い切っても良いと思います。
ですから、ある程度の勘所を押さえてきちんと作ったスピーカーならば、名人芸と物量を投入して作り上げたスピーカーと較べてもそれほど大きな差が出ないようになってきているのです。
この背景にはコンピューターを使って精密にシミュレーションが出来るという進歩が大きく寄与しているように思われます。
実際に試作してみて音を出すまで結果が分からないというのでは試せる可能性は限られますが、コンピュータ上でのシミュレーションならば可能性の全てに当たりつくすことができます。結果として、音質に大きな影響を与えることなくコストダウンする方法は簡単に導き出すことが出来るのです。
この事はこの数年うすうすは感じていたのですが、まさかペアで五万五千円の(しつこい・・・v^^;)のスピーカーがここまで鳴ってしまうと、いささか呆然たる思いにさせられます。
つまりは、勘所を押さえるどころか、上手く手を抜いてコストダウンしたスピーカーであってもそれほど得点の差は出ないのです。、
今のスピーカーに求められるものは個性ではなくて、上流部のクオリティの違いをきちんと差別化して鳴り分ける能力です。上流部をどれだけ奢っても何の違いもなければこれほど詰まらぬ事はないのですが、「B5」は300万を超える超弩級のシステムをあてがわれても飽和することなくその凄さを描き出していました。
これを見事と言わずしてなんと言うべきでしょうか。
確か超弩級の入力系を「B5」にあてがったから、「B5」は「Kiso Acoustic HB-X1」と遜色のない世界を描き出すことが出来たのです。ペア5万5千円に釣り合うシステムで鳴らせば到底このような世界を再現することは絶対に不可能です。しかし、300万円を超える入力系に反応できる実力を内包しているというのは、考えてみればハイエンドスピーカーを作っているメーカーにしてみれば怖ろしい現実でしょう。
「B5」に「ターンテーブル(160万円)+トーンアーム(120万円)+カートリッジ(30万円)」と言う組み合わせは現実にはあり得ませんから、あそこで鳴っていた音は現実にはあり得ない「音」なのですが、それでも、そのあり得ないことをやってみれば、しつこいですが「ペア五万五千円」のスピーカーはペア1700000円の「Kiso Acoustic HB-X1」にひけをとらない音で鳴るのです。
そして、その現実の中にこそ、スピーカが持っている劣等生としての本質と、コンピューターが駆使できるようになった今という時代における進歩が体現されているのです。
そして、現在のオーディオにおいてもっとも大切なのは出口ではなくて入り口だと言うことを如実に示してくれたデモでした。
アナログの頂点とPCオーディオの頂点の近しさ
今回のオーディオショーは、まるでアナログオーディオショーかと思うほどに、何処のブースも再生系にアナログを用いていました。
おかげで、今のアナログの世界ははっきりと二分されることを実感として感じとることが出来ました。
一つは、ラックスマンのブースで鳴っていた世界です。デジタルとは勝負せずに、ノイズも込みのアナログの美を追究する世界です。
もう一つは、膨大な物量を投入してデジタルと勝負しようと言う世界です。溝に刻まれたきわめてアバウトなデータを出来る限り正確に拾い出そうという世界です。
そして、エラックのブースで鳴っていたアナログは、おそらく後者のスタンスに基づくほぼ最高峰の世界だと思われます。
実際素晴らしい音でした。
しかし、その音の方向性は、疑いもなくPCオーディオの最高峰と思われる「lightmpd+APU.1D」の方向性と相似形でした。
少しばかり怖いことを書きますが、この「ターンテーブル(160万円)+トーンアーム(120万円)+カートリッジ(30万円)」という超絶的な世界を聞いたときに、私の頭の中では、PCオーディオを使えばはるかに少ないコストでこれとニアイコールの世界が作れると確信しました。
アナログは調製ポイントが山ほどあってその難しさゆえに趣味性があるが、デジタルはポンと置いてポンと音を出すだけなので詰まらないという話を聞きます。
たしかに、それはCDプレーヤーでお皿を回していれば真実なのですが、「lightmpd+APU.1D」のような世界になると調整すべきポイントはアナログに負けないほどに多岐にわたります。そして、その一つ一つの調製ポイントのさじ加減一つで音は激変します。
趣味性という点ではアナログもデジタルも変わらない時代となってきているのです。
違うのは、そこで求められるコストだけです。
とは言え、「lightmpd+APU.1D」だけなら2万円程度なのですが、ここにUSB-DACを一台ポンと繋ぐだけでは頂点は極められません。
最上流部のNASの吟味から始まって、USB-DDC、DAC、クロックジェネレーター、電源、各種ケーブルにも適切なコストを奢ってやり、インシュレーター、ボードなどで入念に振動対策を施し、さらには再生ソフトの細かいチューニング等々、山ほどの調製ポイントが存在します。
そう言う必要な部分に順次コストを投入していけば、やがては「ターンテーブル(160万円)+トーンアーム(120万円)+カートリッジ(30万円)」に匹敵するコストが必要になるのかもしれませんが、現時点の私のシステムの上流部に投下したコストは総計で70~80万円程度ですから、まだまだ余裕はあります。
そして、自惚れも含めて言わせてもらえば、その程度のコストの投入と細かい調製の積み重ねで、「ターンテーブル(160万円)+トーンアーム(120万円)+カートリッジ(30万円)」の世界にかなり近づいています。(本当は勝っていると言いたいのですが、まあそこは謙虚になっておきましょう。)
つまりは、データを正確に拾い出すという方向性で勝負するならば、コスト面では圧倒的にデジタルの方が有利なのです。
ソナスの「エレクタ・アマトール」は今にして思えばとても良いスピーカーです。
「lightmpd+APU.1D」を核とした上流部のシステムはかなり追い込んできたという自負はあるのですが、未だにその追い込みの結果は現実の音として返してくれます。
つまりは、未だに「エレクタ・アマトール」は「飽和点」には達していないのです。
そして、上流部に対して飽和点に達していないのであれば、そのスピーカーを買い換える必要性はないというのが、もっとも妥当で常識ある結論と言うことになります。
つまりは、退職時のシステム一新のための核と考えていたスピーカー買い換え計画は、最後の最後でエラックのブースででの「B5」のデモと出会って、「エレクタ・アマトールと心中」という結論にたどり着いたわけです。そして、その結論は、この数年いろいろな場で試聴を繰り返しきた結果をふまえても、もっとも妥当な結論だと確信を持つことが出来ました。
現時点で、それほど大きな不満なく鳴っているスピーカーであるならば、そのスピーカーと心中するつもりでシステム全体を磨き上げていくのが正しい道のようです。
そして、もっとも力を傾注すべきなのは「スピーカーの飽和点」に達するほどに入力系のクオリティを上げることであり、そこにこそ現在のオーディオにおける趣味性があると言うことです。
高価なスピーカーを一台買ってポンとシステムに投入しただけで「幸せ」になれるほどオーディオというのは底の浅い趣味ではないのです。
この数年、スピーカーを買い換えないと次のステップにいけないという思いがあって、しかし、「エレクタ・アマトール」に変わりうるスピーカーも見つからずもやもやしていたのですが、この「B5」というスピーカーに出会うことでそのあたりのもやもやがすっかり解消しました。
おかげで、スピーカー買い換えのために予定した資金が丸々浮いてくることになり、今度はそれを何処に投下しようかという「うれしい悩み」が浮上してきました。
しかし、12月に「B5」が発売されれば絶対に買います。
これをサブシステムに組み込んで鳴らしてみるというのは、メインとは違う楽しみが広がること間違い無しです。
何たって五万五千円ですから!!
興味深く読ませていただきました。
B5はぜひ聴いてみたいです。
Amazon.comで調べたら、なんと$230です!
はじめまして。
このサイトのおかげ(せいで)PCオーディオを始めた者です。
今回初めてオーディオショーに参加しました。
私はずっとLP派だったので、最初あっちこっちでターンテーブルが回っているのが嬉しかったのですが、どのブースで聞いてみてもなんだか違うなと感じていました。
yungさんの文章を拝見しなるほどと合点がいきました。
やはりLPは今までの資産を大事に使いまわすべきであって、新しいシステムを組むことは諦めるべきだと悟る事ができただけでも行って良かったと思います。
それにしても本当にやたらめったらターンテーブルが回っていましたね。テクニクスなんて試作品の展示までやっていましたし。
おそらく、メーカーの人間は違うというと思うのですが、それでもデジタルには負けないと肩に力が入っている感は否めませんでした。その意味で、本当に感心したのはラックスのブースだけでした。あの割り切りと開き直りがアナログ再生には一番必要なんだと言えば、まあ、それもまた「違う」と言われるでしょう・・・ね。
ただし、THALESのトーンアームの機械的精緻さは凄いものだと思いました。しかしながら、あそこまで来ると、アナログレコードの盤質そのものが一つのハードルになっているのがよく分かりました。
これは、アナログをやっている人間ならば誰もが知っていることだと思うのですが、原盤だと言って有り難がっているレコードであっても、そそもそもアナログレコードというものは一枚一枚クオリティが違うと言うことです。
ましてや、中古市場に出回っているような古いレコードならば、その取り扱われ方には大変な幅があります。途轍もなく酷い扱われ方をされたレコード盤であるにもかかわらず、ただただ原盤だと言うことだけで有り難がっているわけにはいかないのです。
上のページではエラックのことを偉く褒めたのですが、実はそう言う酷い原盤も再生していたことは報告しておかなければなりません。
ただし、デモをやっていた人は音が出た瞬間に表情が変わりましたので、おそらく初めてかけるレコードだったのでしょう。まあ、それが分かるだけでも立派なものだと思いました。
つまりは、あそこまで突き詰めても、それが「音」として報われるレコードはあまりないという悲しい事実に思い当たるのです。
それなら、いっそ、ノイズ込みのアナログの美音に浸った方がはるかに楽しめそうな気がしますが、まあ、アナログを突き詰めたい方々にとっては余計なお世話なのでしょう。
さっそくのコメントありがとうございます。
実は二日目は梅田で開かれていた中古レコード市に行った帰りに寄ったのですが、その中古レコードのクラシックコーナーでは海外プレス版はやたら高く、逆に国内プレス版はやたら安かったです。でも、どう見ても新品としか思えない税込み390円のレコードをかけてみると素晴らしい音でした。それでもレコードである以上ノイズから逃れることは出来ません。
これはハイエンドショーでも感じたことですが、レコードを聞く以上ノイズは避けて通ることは出来ません。それにしても、もう少し盤面を磨けば?と思ったことも一度や二度ではなかったのですが・・・。超音波レコード洗浄機なんてものも出品されていましたし(笑)。
ラックスのブースには行ったのですが、あいにくレコード再生の機会を逃してしまいました。
PCオーディオ関連で言えば、興味をそそられたのはcocktailAudioさんのマルチメディアプレイヤーCA-X40でした。とにかくあらゆる機能を満載していましたから。
yungさん こんにちは。オーディオショウの印象第3回目にクライマックスを持ってきて頂いてありがとうございます。B5よさそうですねー!
私は二年ぐらい前から、レコードをデジタル化して聞くようになりました。主にクラシックとジャズです。必然的に、中古レコードがほとんどとなります。スクラッチやクリツク音が、特にクラシックでは気になります。そこであまり期待はせずに音声処理ソフト(RX4)を使ってみたら、とても素晴らしい性能に驚きました。
こういうノイズ処理は、レコードを聴く人に限らずCDを聞く人にも嫌われています。実際、ノイズは消えたけれども音はスカスカなものが、かなりありました。初期のCDの固い音が、未だにデジタルはアナログに叶わないという考えにつながっているように、拒否反応が強いです。
これを使うと、レコードに由来するノイズはほとんど副作用なく消えます。マスターテープのヒスノイズだけが残る感じです。これも落とす事はできますが、微妙なさじ加減は個人の好みです。自分用の音源なので、それは最適な所まで落とせば良いのです。
中古レコードにも高価なものはあります。でもプチプチノイズは相当なもので、そのまま聞くとしたら、とんでもなく高い買い物だと思います。適切にデジタル処理すれば、盤固有の問題はほとんどなくなり、値段相応な品質となります。デジタル化で利便性は向上し、プレーヤーの細かい振動対策なども不要となります。
うちもデジタル化した音源しか聞きませんので、PCオーディオ的な環境です。その場合、ソースである音源もデジタル化の長所を生かして、好みに応じたノイズ処理をするべきです。最近の音源であればその必要はありませんが、中古レコードを聴くのであれば、デジタルの長所は最大限に利用するべきだと思います。
初めまして。サイトはいつも参考にさせていただいております。
今回のエントリーを拝見して、思わずB5を購入してしまいました。
(現行機がCM-5なのでちょうど同じくらいのサイズです)
まだ聴き始めたばかりですが、確かにすごい破壊力ですね。
素晴らしいです。ご紹介ありがとうございました。