今までは裏通りでひっそりと試行錯誤を繰り返している立場だと思っていたのが、気がついてみればいつの間にかメインストリームにたたずんでいる自分に驚いてしまった。
それが、昨今のPCオーディオを取り巻く状況のような気がします。
コメント欄にとりごんさんから次のような書き込みをいただきました。
「PCオーディオも毎度おなじみのオーディオ屋のステマで煽っているだけですからね。過去何十年の捏造ブームと変わりはありません。
鳴らす人の力量が全てです。ある種のフォーマットに乗り換えればすべて解決というのはハイファイオーディオではなくゼネラルオーディオの話でしょう。そのあたりの切り分けが出来ないユーザーがいるから話がややこしくなるわけです。」
最初は「ステマ」の意味がすぐに理解できずに「?」という感じだったのですが、「ステマ=ステルスマーケティング」と分かってなるほどと思った次第です。
「ステルスマーケティング」
消費者に宣伝と気づかれないように行う宣伝行為
ステルスマーケティングの手法としては、
- 自社に関する飲食店の口コミサイトで、否定的な意見を削除して良い意見だけを残す事により、良いイメージを与えるようにする
- あたかも客観的な記事を装った広告や、影響力のあるブロガーが報酬を得ていることを明示せずに、第三者的な立場を偽装して、特定の企業や製品について高い評価を行うこと
などがあげられる[Wikipediaより引用]
これを読んで色々考えさせられました。
まず最初に確認しておきたいのは「PCオーディオ」はオーディオ屋の「ステルスマーケティング」として始まったものではありません。それは、この分野に早い時期から取り組んでこられた方には自明のことでしょう。
なぜなら、少なくとも日本のオーディオ屋さんは「PCオーディオ」を一貫して目の敵にしてきたからです。ほんの2~3年前でさえ、日本橋の有名なオーディオショップに行って「PCオーディオ」の話をすれば、どの店員も「あー、あんなノイズの塊みたいなものでまともな音なんか出ませんよ!」などとほざいておりました。早い話が、自分たちの守備範囲には入らない場所で、なんだか得体の知れない動きが出てきている事への「反感」と「警戒感」が満ちあふれていたのです。
そして、現実問題として、そういう「PCオーディオ」から得られる音は、何か可能性は感じられるんだけれども、それでも出てくる音は従来のオーディオ(私はこれを「レガシーオーディオ」と呼んでいます)と比べれば、一歩も二歩もゆずらざるを得ないことも事実でした。ですから、そういう現実をふまえれば「あー、あんなもの」という言葉にも耐えざるを得ませんでした。
それでも、何となく感じられる「可能性」に魅力を感じて、そしてデジタル化によって失ってしまった音を弄る「趣味性」を復権させるためにみんな頑張った訳なのです。
そして、そう言う努力が少しずつ実を結び始めたのが、片方では「リンのDSシステム」であり、他方ではその思想に触発された貧乏人集団が作り上げた「Voyage MPD」だったわけです。さすがに、一台200万円を超えるような「リンのDSシステム」が幅広く普及したという話は聞きませんが、わずか12K円程度の「Starter Kit」で構築が可能な「Voyage MPD」は、その敷居の高さにもかかわらずあっという間に広がっていきました。
そして、言うまでもないことですが、その広がりにオーディオ屋さんが関わることは一切なかったのです。
ですから、「PCオーディオも毎度おなじみのオーディオ屋のステマで煽っているだけですからね。」というのは、この時期まではいささか正確性に欠ける表現だと言わなければなりません。
ただし、とりごんさんが言いたいことは十分に理解できます。
最初にも書いたように、「Voyage MPD」が普及するまでの段階は裏通りでひっそりとおこなっていた個人レベルの趣味的な「試行錯誤」でした。
ところが、ふと気がついてみると、いつの間にかメインストリームで見知らぬ連中に飾り立てられている自分に気がついて戸惑っているというのが今の「PCオーディオ」の姿です。
おそらく、早くからこの分野で頑張ってきた先駆者の方々からすれば、「はてさて俺はそんなおかしなファッションさせた覚えはないんだがな」と戸惑っておられることでしょう。
ビット数は16だったものが24へ、さらには気がついてみれば32bitなんていう服装をまとわされています。
周波数にしても元は44.1KHzという地味な服装を身につけていたものが、これまた気がつけば96から192、果ては384KHzなんていうサイケデリックとしかいいようのないファッションが花盛りです。
ファイルの形式にしてもDSDにすれば全てが解決するかのごとき大合唱で、最近発売されるDACはどれもこれも「DoP転送対応」とか「DSDネイティブ再生可能」などと言うクレジットがあふれています。
確かにこれはオーディオ屋の「ステルスマーケティング」かもしれませんね。
でもね、5年ほど前に私がPCオーディオの可能性に気がついて取り組み始めた頃はそんな大合唱はどこにもなかったのです。そして、そういう事情はほんの2年前においても大差なかったのです。
ところが、この1年ほどは、「どうなっちゃったの?」といいたくなるような「数字」の一人歩きと、DSDファーマットの採用で全てが解決するかのような物言いが跋扈しています。
そんな状況を前にしてみれば、確かに「PCオーディオも毎度おなじみのオーディオ屋のステマで煽っているだけですからね。過去何十年の捏造ブームと変わりはありません。」と毒づきたくなる気持ちも分かります。
おそらく、このあたりで自分なりに進むべき道を見定めておかないとそう言う「ステルスマーケティング」に引っかかって痛い目に遭いそうです。
断言しますが、ビット数が32になろうが、周波数が384になろうが、そしてファイル形式がDSDになったとしても、それで全てが解決するなどと言うことは絶対にあり得ません。
オーディオというのは、当然のことながら「鳴らす人の力量が全てです。」
はい、分かりました。(^^v
これはしっかりと腹に入れておきましょう。
そして今までは、ネット上で発信されている先駆者の情報を頼りにこの道を進んできたのですが、今やそう言う情報の少なくない部分が「ステルスマーケティング」かもしれないという事を頭に入れた上で、賢く選別していく必要が出てきました。そう思って、今までリーダーに登録して情報収集に役立ててきたサイトの内容をチェックしてみれば、最近は「ステルスマーケティング」の匂いが感じられるところも出てきました。どうやら、偉くなって、オーディオ関係の雑誌に執筆なんか始めちゃうと「怪しく」なるようですね。
そう言う意味では、「みみず工房」さんや「シンさんのサイト」なんかはいつまでも信用できる情報源です。(オッと、これはイカン、決してみみず工房さんやシンさんが偉くないと言っているわけではありません・・・)
個人的には、
- 16bit 44.1KHというCDクオリティに徹底的にこだわり続ける
- 再生ファイルの基本はwane、DSDは基本的には無視
という従来からのスタンスは崩さずに頑張っていこうかと思っています。
このスタンスを維持していれば、おそらく昨今のつまらぬ「数字の争い」と「フォーマットの優位性の主張」からは逃れた場所で暮らすことができます。そして、今までのPCオーディオの積み重ねの中で大切にしてきたものを堅持し、磨きをかければ、そんなつまらぬ数字の争いやフォーマット競争から距離を置いても、充分すぎるほどのクオリティは実現できるはずです。
言うまでもないことですが、PCオーディオが主張しているのは、オーディオという広い世界の中で言えば、ほんの「入り口」の部分だけです。現実の「音」となるには、少なくとも、その後の「増幅系(アンプ)」と「変換系(スピーカー)」を経なければなりません。
オーディオというのは、例えてみれば、たくさんの変数を抱え込んだ多元方程式のようなものです。その変数の一つを代えただけで出力される数値は大きく変化してしまいます。
その事を、「オーディオは何か一つ変えただけでも結果としての音は大きく変化してしまう」と表現されるのです。
ですから、入力から増幅、変換へと至る数多くの変数のうち、せめて一つだけでも納得(PCオーディオであればせめて入力系だけでも現時点では心安らかになれるように)できる状態にしてから、そのほかの変数に挑みたいというのが「PCオーディオ」の肝なんだと思います。ですから、その安心感が100万円を超えるエソテリックやアキュフェーズのプレーヤーで得られるのならばそれはそれで良いのでしょうが、多くの貧乏人には不可能故にPCオーディオに取り組んできたわけです。
PCオーディオがメジャーな位置に躍り出たことはめでたいことです。
しかし、そうなればそうなったで、今までとは異なった賢い対応が必要になると言うことなのでしょう。
yungさん、ご無沙汰いたしております。
最近はオーディオフェアーなどメーカーのデモにもほとんどPCオーディオが音の入り口として使われていますね。音のこだわり派にもしっかりとPCオーディオが市民権を確保したものと思います。
なお、情報の取捨選択は必要ですが、良い音を求めるユーザーサイドの草の根情報はやはり貴重だと思います。当方も何度もお世話になりましたし、「特に先駆者的な情報」についてはこのような横連携は今後も盛んであって欲しいと思います。
ところで、音の良い再生ソフトというのはもう出尽くしたか? と思っておりましたが、何の何の。Bug Headという素晴らしいソフトを最近見つけました。
http://nr3.coolverse.jp/Bughead/index.html
PCオーディオ先駆者の皆様にぜひトライしていただきたいと思います。ただし、良い音の為にCPUリソースは猛烈に使いますので、既成概念が変わります。
毎朝、PCのSWを入れると、まずこのサイトとコメント欄を見ています。
今回のようなコメントにもyungさんは丁寧に応答され、私の進む方向もはっきりしました。
このサイトを見て、cMPを導入し、昨年末からVortexBoxを導入しました。
http://homepage1.nifty.com/kitamura-moriyama/
(作ったばかりで極めて幼稚です)
次は、Voyage MPDにも取り組もうかと思っていますが、やはり難しそうですね、私には。
自分のオーディオシステムのレベルと懐具合を見ながら、これからもこのサイトを参考にします。
そこへ、このゴンザエモンさんの情報、おもしろそうなのでやってみます。
使っていないi5のPCでまた遊べそうです。
いろいろ読んでみるとbugheadとか云う再生ソフト、なんだかステルスマーケティングそのもののようなきがするので止めます。
ゴンザエモンさん紹介のBug Headをインストールしてみました(i5-Win7)。
この紹介を見たときはなんのことか分からなかったのですが、最近他のサイトでも紹介されてきたのを見て試してみました。
インストールも簡単で、NASファイル等もすぐ操作できて、音が良いとなると、私みたいな老人には最適だと実感しました。
私もこのソフトは面白いと思いますね。仕事で使っているPCにただ放り込むだけでこれだけの音が出てしまうことに、むしろ大きな可能性を感じます。LAN回線をVoyageMPDでもやっているように光メディアコンバータ経由に変えるだけでも印象は変わってきます。
Jazz系にはBlackなどぴったりなのではないでしょうか。ソフトウェアの設定だけで簡単に音を変えられるのも、PCオーディオらしくて面白いと思います。
「原音再生」とかいって、一般にオーディオマニアの世界では補間処理といっただけで嫌う人も多いかもしれませんが、デジタルオーディオ自体が補間技術で成立している以上、そんなことを気にしても意味は無いと思います。そもそも、ステレオ再生方式などという質の悪い仮想化技術を用いて聴いているわけですから。いずれにしても我々ユーザーにとっては出てくる音がすべてであって、ソフトウェアの技術論など理解できるはずもありませんから。
現状のCore2Duo 3GHzでは、このソフトの真価を判断することはできませんが、ちょうど仕事用のPCの更新を考えていたので、強力なCPUを導入することにします。かつてWindowsマシンで聴いていたころのように、専用マシンとしてきっちり追い込んでから改めて評価しようと思います。
それにしても、PCオーディオというのもなかなか飽きさせてくれませんね。
BugHead試しました。音の張り出し、押し出しは大変魅力的で一聴すると凄いソフトだとわかりますがやはりノイズとの格闘でしょうか。。。MPD系でかなりノイズを抑え込んだシステムと比べると賑やかに聞こえます。
また1つ選択肢が出来て良い事ではないでしょうか。音源、ジャンル、好みに合わせ選択できる楽しみが増えることは良いことですね。
とりあえずVectorのソフト詳細説明を読んでみました。
怪しさ満載のソフトですね。
ステマだとは思いませんでしたが、ナルシズム+疑似科学という感じで手を出そうという気が起きません。
出てくる音が気に入ればそれはそれで良いのかも知れませんが。。。
CPU負荷を高くして何が楽しいんだろう。
個人的には住む世界が違うと思いました。
bughead....
どうでも良いPCで試してみました。
2つのバージョンがあるのですね。
エンペラーとか言う方のセットアップでは、
いろいろあるようですが....
両方入れてみて味見だけして、すぐに削除しました。
私はLilithでちょうど良いです。
アマチュアオーディオは料理で言えば家庭料理....
Lilithなんてソフトもありますか。
PCオーディオもピンからキリまで、幅が広いですね。
しかし、これらのコメントはyungさんの世界からはかなり離れていくようで、
これが一般大衆のレベルかな。
私もざっと「bughead」をタメしてみましたが、
Phoeniciaさんが指摘されている
「怪しさ満載のソフトですね。
ステマだとは思いませんでしたが、ナルシズム+疑似科学という感じで手を出そうという気が起きません。」
に1票ですね。
おそらく、CPUの馬鹿力を使って元のファイルに何らかの係数をかけて新しいファイルを生成してから再生しているような雰囲気ですね。
それから、
>これらのコメントはyungさんの世界からはかなり離れていくようで、・・・
これは、全く持ってそんなことはありません。
本家サイトの「Bluesky Label」にアップするMP3やFlacをチェックするのに使っているのはWindows PCにインストールしてある「foobar」を使っています。原稿書きをするときに音楽を流すのもそのサブシステムを使っています。
Voyage MPDをめぐる話題は一段落くしたかんじがあるので、その開いた時間でごく普通のWindowsPCでの再生の話題についても突っついてみようかと思っています。
調べてみると結構面白い話もあるので、PCオーディオをめぐる話題は種が尽きそうにありません。それだけに、「ステルスマーケティング」や「えせ科学」には要注意ですね。
yungさん、こんばんは。
Bgu Headの開発者の方がソフトウエアの内容について記載されたサイトがありました。音楽再生ソフトの技術的なことは当方にはあまり判りませんので、適切なコメントは出来ませんが。
http://www.facebook.com/pages/Bug-head-technology/221354151338856?ref=stream
確かにこのソフト、画面の色使いや開発者のコメントは怪しげなところはあろうかと。
ただ、「PCオーディオ実験室」の趣旨からすれば、試した上で音の評価をしてみる、というのも宜しいのではと思って紹介させていただきました。
思えば、こちらでの情報も参考にさせていただきながら、随分といろいろな音楽再生ソフトを試してきました。お陰様で、当方のPCオーディオの環境や「音」自体も大分進歩したと思っています。Bug HeadはCPU大食らいで使いにくいのですが、一方でかなり「斬新」な音を聴かせてくれる点に注目しています。
>ただ、「PCオーディオ実験室」の趣旨からすれば、試した上で音の評価をしてみる、というのも宜しいのではと思って紹介させていただきました。
ありがとうございます。
確かに、色々な情報提供は大切なことだと思います。
>一方でかなり「斬新」な音を聴かせてくれる点に注目しています。
個人的には、元の原音に何かの「変数」を掛け合わせて新しくファイルを生成しているような雰囲気がします。残念なことは、その「変数」の正体がサイト内では「従来の音響処理技術を「全否定」することで、新しい技術を生み出しました。」と述べるだけで、その正体が全く明らかになっていないことです。
その辺がオープンになって論議の対象になればまた事情は変わってくるのではないかと思います。
なお、肝心な再生音ですが、随分と元気の良い音に仕立て直しているようで、個人的にはあまり好きな音ではありませんでした。(ただし、サブシステムでの試聴なので最終的な結論は避けます。)
<追記>
上記で紹介していただいたサイトをざっと眺めてみました。
「Bug headではSINC補間の理論を、何度も否定し続けて、その結果から新しいSINC補間の数式を考えて、それが実装されたことで、仮想的に音を作り出すという離れ業ができるようになりました。」
確か私の記憶に間違いがなければSINC補間というのは、MP3のへたれた部分に活を入れるために、随分と早い時期から取り組まれてきた手法だったと思います。例えば、黎明期の名品「Frieve Audio」なんかもこれを使っていたような記憶があります。ですから、その売り文句は「昨今のPCの有り余るCPUパワーをふんだんに利用することにより、これまでにない高音質再生を実現しています。」でした。
この手法を使えば、必然的にそうならざるを得ません。
そして、昨今のPCオーディオの最前線は、そう言う思想と手法を乗り越えて飛躍的な高音質化を実現してきたのです。
残念ながら作者はその「新しいSINC補間の数式」を明らかにしていませんし、「これが人間にとって心地良い音であるかどうかの、科学的根拠は示せない」と開き直っていますのでこれ以上は具体的につっこめませんが、SINC補間を「売り」にしているという時点で周回遅れのランナーという気がします。
オーディオは色んな機器との組み合わせの妙で音が変化しますね。
時々友人宅にAlixやCuBoxを持って行って聞くことがあります。
友人宅はfoobarです。思う限りの手を入れたMPDが友人宅ではfoobarに敵いません。
入手できる機器やソフトを組み合わせて自分自身のための音を出すようにするのがオーディオ趣味の楽しさかなと思っています。
他人と張り合うためのものではありませんので自分の環境で納得できる音が出れば満足です。
「友人宅はfoobarです。思う限りの手を入れたMPDが友人宅ではfoobarに敵いません。」
とありますが、入口(MPD)を良くしたのだから、後をどんなに良くしても元の入口(foobar)より良くなるはず(少なくとも悪くはならない)と、初心者には思えるのですが。よくわかりません。
>入口(MPD)を良くしたのだから、後をどんなに良くしても元の入口(foobar)より良くなるはず(少なくとも悪くはならない)と、初心者には思えるのですが。よくわかりません。
言いたいことは分かります。
しかし、上にも書いたように、「オーディオというのは、例えてみれば、たくさんの変数を抱え込んだ多元方程式のようなもの」です。
ですから、大切なのはそう言う各種変数のクオリティであることも事実ですが、それ以上にそれら諸変数のバランスも極めて大事なことです。
何か一つを「絶対的に良く」したからと言って、出てくる結果が必ずしも良くなるとは限りません。
>「友人宅はfoobarです。思う限りの手を入れたMPDが友人宅ではfoobarに敵いません。」
おそらく、システム全体がfoobarを基本にチューニングされているのでしょう。もちろん、MPDを組み込んで、それを基本にチューニングすれば素晴らしい音で鳴ることでしょう。
ただし、それなりに満足できるレベルで仕上がっているシステムを根本的に弄り直すのは勇気もいれば労力もいる話です。
ただし、その労力を厭うようになれば、オーディオを趣味とするのは無理ではあるのですが・・・(^^;
yungさんのサイトをこれまで見てきましたが、ほとんどはPCオーディオ、すなわちCDプレーヤーに代わるデジタルソースの変換に関係するテーマでした。
そしてその手段の変化によって音が良くなることを実感してきました。
しかし突然、
「ただし、その労力を厭うようになれば、オーディオを趣味とするのは無理ではあるのですが・・」
と、アンプ以降次第だと云われているようで何か不可解です。
アンプ以降にお金をかければソース以上に効果があるのは当然と云えば当然でしょう。
yungさんは費用の多寡を仰っているんではないと思いますよ。
様々な組み合わせの中で最も音が良くなるように調整していく労力のことでしょう。
実際、友人宅では特別高価な機器を使われている訳でもありません。
その代わり調整に費やされた時間は膨大です。
と言うことで、yungさんのお考えはその通りだと思いました。
お金と単純に云ったのは私の間違いです。
このサイトでの話題はあくまでも具体的な技術論です。精神論、時間論を唱えるのではなく、実際にPhoeniciaさんの友人のやっていられることの一端でも教えていただければなるほどと思えるのですが。
いずれにしろ突然労力云々だけでは誰も納得できないでしょう。
>いずれにしろ突然労力云々だけでは誰も納得できないでしょう。
いやいや、きっと長年にわたってオーディオに取り組んできた人たちなら納得していただける方も多いと思いますよ(^^;
もちろん、納得されない方がいても文句は言いませんが、「誰も納得しない」とは思えません。
これを「言葉尻」をとらえてて・・・とは思わないでください。
このような言葉だけのやりとりでは、そう言う細部がとても重要なのです。
そう言うデリケートさに欠けると自分の真意が上手く伝わらないので、私などは非常に気を使っています。
ただし、誤解のないようにいくつかのことだけは言い添えておきます。
入力系のクオリティとして考えれば、絶対的には「foobar」よりも「MPD」の方が優秀であることは確信しています。それは自信を持っています。
しかし、foobarを基本として徹底的にチューニングされたシステムにポッとMPDを組み込んだとすれば、出てくる音は「foobar」の方が「MPD」よりも優れものとなっても全く不思議ではありません。
それがオーディオというものです。
そして、「労を厭うこと云々」というのは、そうしてfoobarに特化してそれなりの音が出来上がっているにもかかわらず、入力系のクオリティとしてはMPDの方が高いだろうと言うことで、その部分的には完成したシステムを崩してもう一度最初から組みなす根性と勇気が必要だと言うことです。そう言う意味において労を厭い、嫌ってはオーディオという趣味は成り立たないと言うことを言っているのです。
言葉足らずで真意が伝わっていないのであればお詫びいたします。
「音は人なり」。かなり的を射た言葉だと思います。yung様のこのサイト、当方には簡単に技術論のみを汲み取るだけではないような気がします。
>ただし、その労力を厭うようになれば、オーディオを趣味とするのは無理ではあるのですが・・・(^^;
こちらを覗きにくる方々は経験済みのはずでしょうし、現在進行形?のはず。最終的にはトータルバランスでしょうし、本人が心地よければ良いでしょうし・・・。そんな技術を無償で提供してくれる諸先輩方に感謝です!
はじめまして….ではなくて以前Ubuntuで投稿した者です。ステマとは関係ない話題ですが失礼します。このサイトを参考にmpdを試してから2年以上がたちました。いまは周回遅れでFrieve Audioの真似事みたいなことをやっています(プレーヤー・チャンネルデバイダ・イコライザ・測定を1台のパソコンで行う)。http://audio.amanogawa.info/
私はCPUパワーを活用してデジタル処理を行うというのはPCオーディオとして大きな可能性を秘めていると思うのです。ただこのサイトのようにデジタル再生をシンプルかつ高品質にしてあとは後段の機器にまかすという方向とは両立出来ません。どちらが正しいというのではなく方向性の違いだと思っています。同じLinux+mpdでもこのように全く反対のアプローチができるところもPCオーディオの良さ(自由さ)だと考えています。
私の単純な疑問へ返信していただき、新しいPCオーディオの世界があることが分かりました。
特にassiさんのサイトを見て、入口(MPDでほぼ頭打ち)だけでなくオーディオ全体を考慮するPCオーディオには興味があり、この世界の発展に期待します。
>いまは周回遅れでFrieve Audioの真似事みたいなことをやっています(プレーヤー・チャンネルデバイダ・イコライザ・測定を1台のパソコンで行う)。
これもまた、少なからず言葉足らずだったみたいですね。私が周回遅れだと言ったのは「SINC補間」でMP3などの失われた情報を取り戻そうという行き方に対してです。
Frieve Audioが提案していたもう一つの手法~部屋の音響特性を測定してデジタルでイコライジングするというやり方は現時点では未踏に近いままで放置されています。
ですから、その部分に関しては周回遅れどころか、未開の野に挑む挑戦者と言えるでしょう。
一部のメーカーはそのような提案をしているようですが、未だに広く普及するには至っていないようです。おそらく、価格面とメリットを比べて踏み切れない人が多いのでしょう。
実は私も次のステップとしてこの分野に参入しないといけにだろうと思っています。どうしても、最終的には部屋の音響特性からは逃げることはできませんから。
assiさんのサイトには貴重な情報がたくさん紹介されているようですので、私も参考にさせていただきます。
なお、今日から少しばかり年度末の年休消化をかねて旅行に行きます。数日間、コメントに返事などできないと思いますのでよろしくお願いいたします。
オーディオ業界の方々はとっくにvoyage mpdの実力は充分承知しているはずです。オーディオ業界に身を置く方々の中にもvoyage mpdで音楽を聴いている人も相当いるのではないかと推察しております。ただ、業界としてvoyage mpd、PCオディオ等を持ち出す事は、業界自身の首を絞める事になる訳で、voyage mpd、PCオーディオ等に関しては、見て見ぬふりしをているだけではないかと思っております。
この様なオーディオ業界のmpd、PCオーディオ等に対する考え方を変えて戴く為にも、名実共にmpdは普及した、市民権を得た、と誰でもが実感出来る状況を作り上げる必要があると思います。(voyage mpdは敷居が高すぎて構築出来ずに、あるいは諦めている方々が相当数いると思います。ユングさん始めlinuxに詳しい方々、この状況を改善する方策は無いのでしょうか。)これだけ安価で良い音質が得られるのであれば、ハイエンド製品は別としても普及価格帯製品の充実が実現する可能性が少しは出て来ると思いますが如何でしょうか。今のオーディオ業界の体質では無理かな。
>これだけ安価で良い音質が得られるのであれば、ハイエンド製品は別としても普及価格帯製品の充実が実現する可能性が少しは出て来ると思いますが如何でしょうか。
全く持って同感ですね。ハイエンドは基本的に「趣味」の世界ですから、「お好きに」どうぞ・・・です。(^^;
しかし、Voyage MPD(Cuboxでもいいですが・・・)を入力系に据えれば、おそらく普及価格帯でもかなりの音の世界が実現できるかと思います。
ただし、この「普及価格帯」というのが、個人的にはかなり幅があるかもしれませんが・・・。
個人的には、当初の頃と比べればかなり敷居が低くなったとは思うのですが、それでも「使いこなし」がユーザーのスキルに頼らざるを得ない状況は基本的には変わっていませんね。そのスキルはかなり容易なものにはなっているのですが、それでもユーザーのスキルに頼るのでは状況の基本は変わりませんね。
個人的には、どこかのショップがシステムのセッティング込みで5万円程度で売り出す・・・なんていう手はないでしょうかね。・・・やっぱり、ないか・・・(^^;;
>この「普及価格帯」というのが、個人的にはかなり幅があるかもしれませんが・・・。
私が思うに確かに普及価格帯製品と言っても漠然としておりますが、個々人の経済力により異なってくるのは当然だと思います。
私が若いころは安月給でしたから高価格の製品には手が出ませんでした。ただ当時のオーディオ業界は若者が購入可能な価格帯で、魅力的な製品が多かった様に思います。
しかし現在のオーディオ業界はどうでしょうか、どのオーディオ誌を見てもページをめくれば80万、100万、300万円などと恐ろしく高い価格帯の製品ばかり並んでいます。
これでは良い音で音楽を聴きたいと言う若者が多くいてもページをめくった瞬間、思わずのけぞってしまうと思います、そしてこれは無理だ、住む世界が違うと感じる方がほとんどでしょう。そして二度とオーディオ誌を見る事はないでしょう。感性豊かな若者達がせっかく良い音で聴いて見ようとの思いを挫折させる事は若者にも不幸ですし、ビジネス的にもオーディオ業界にとって大きな損失だと思います。
確かにある程度財力を得た方々は80万、100万、300万円でも購入可能でしょうが、その大部分は年寄りになるでしょうし、年寄は私を含めて明日にも耳が聞こえなくなったり、介護生活に入るかもしれません。こうなればオーディオどころの話ではないでしょう。
結局年寄りの財力に頼り、若い人達をないがしろにする業界と言うのはオーディオ業界を含めて明日は無いと言っては言い過ぎでしょうか。
voyageMPDに該当するオーディオ機器が、ネットワーク・トランスポートだったりネットワーク・プレーヤーだったりするわけです。voyageMPDは、これらのいわば自作ですから、オーディオ機器メーカーがやらないのは当たり前だと思いますよ。
DACの普及が進みつつありますから、個人的には、安価なネットワーク・トランスポートがあればいいなと思います。
>voyageMPDに該当するオーディオ機器が、ネットワーク・トランスポートだったりネットワーク・プレーヤーだったりするわけです。voyageMPDは、これらのいわば自作ですから、オーディオ機器メーカーがやらないのは当たり前だと思いますよ。
確かにその通りなのですが、これらのネットワーク・トランスポートやネットワーク・プレーヤーが値段相応でvoyageMPDと同等の音を出してくれるのでしょうか、私自身これらの音は聞いたことが無いのでなんとも言えないのですが。Linnの300万円近くする物は相当良い音を出してくれると思いますが、私には全く購入不可能ですし。ユングさんが(どこかのショップがシステムのセッティング込みで5万円程度で売り出す・・・なんていう手はないでしょうかね。)とおっしゃっていますが、5万、10万程度の製品でどの程度の音が出せるのでしょうか。
Fuji様
一般的に、パソコンより数がはけないオーディオ機器はコストパフォーマンスが問題になりますが、音的には、今手配できるものを利用しているだけのvoyageMPDより、専用にしっかり作りこめればオーディオ機器のほうが有利ではないかと思います。
ネットワーク・トラポやネットワーク・プレーヤーが、現状では機種が少ない、アンプまで持っているレシーバータイプが多い、ことから、馴染みが薄かったり、軽く見られたり、しているかもしれませんが、10万以下の製品に限れば(これ以上の価格帯は聴いたことがないので・・^^;;)、オーディオ機器のわりにコストパフォーマンスは高いと思います。
久しぶりに価格コムを見たら、NA7004が4万円弱でした。これなら、「voyageMPD+Alix+USB-DAC」より(個人的には)コストパフォーマンスはかなり高いのではないかと思います。
まだまだ機種が少ないのでFuji様にぴったりのものはないかも知れませんが、いちど聴いてみたらいかがでしょうか。
5万円の「voyageMPD+Alix+サポート付」より、5万円のネットワーク・トラポのほうが実現の可能性は高いと思います。TVもネットワーク・プレーヤーになる時代ですから、オーディオでなく一般家電製品のジャンルで、案外掘り出し物があるかもしれませんが・・。
あと、高級オーディオを扱う雑誌では高価な製品を主体に扱うのが普通だと思います。一般向けにはまた別の雑誌があります。これはうん十年昔も今も変わらないと思いますよ。
juubee様、色々ご指導戴き大変ありがとうございました、これから少しネットワークプレーヤー等に付いても少し研究して見ます。これに懲りず今後とも宜しくお願い致します。
>「使いこなし」がユーザーのスキルに頼らざるを得ない状況は基本的には変わっていませんね。
ユングさん、度々失礼致します。そうですねやはりvoyage mpdを構築する場合はどうしても一定の敷居の高さが存在するのはしかたがない様ですね。
PCを使いこなすにはユーザーのスキルは当然ある程度必要と思いますが、私にはあのviコマンドだけはいけません、又、CUI画面もあまり好きでは有りません。この様な理由でvoyage mpdは諦めました。ではお前どの様なmpdで聴いているんだと聞かれれば。
私の使用しているmpdは、ユングさんが苦労に苦労を重ね世界で始めて構築されたvine mpdです。ユングさんご自身この様に述べられていますが、(「MPD」そのものを一からコンパイルしてインストールし全ての設定を自前でやらないといけないので、かなりLinuxに慣れてた人でないと導入は難しいと思います。)しかし私にはvoyage mpdの方がよっぽど構築し難いと思っておりますし、事実私の様なLinux音痴でもvineであれば構築出来ていますので。但し、構築手順に付いてはユングさんが当時構築された手順よりかなり簡略化しています。音質に付いてもmpdですから悪い筈は無いと思います。但しvoyage mpdの音は聞く事が出来ませんので比較は出来ないのですが、少なくともユングさんがvine mpdを構築された当時の音質評価では、(このランレベル3で自動ログインする「Vine MPD」は、今までのどのようなソフトを使って再生させた音とも一線を画すほどの素晴らしさです。等々)と述べられておりますのでvoyage mpdよりは劣るかも知れませんが、その差は余り無いのではと思っております。
又Voyege mpd starter kitも使う必要が無く、余ったPCに気軽に構築出来ますので、又、現在はVine5.0ではなくVine6.1に構築しています。こちらの方が音質が良く、認識するUSBデバイス(DAC,DDC等)の選択肢が広がりますので。ただこのmpdは幾つかの問題が有り未だに解決出来ずにいますが、mpd再生前にある事をすれば(たいした手間ではありません)美しい音(自分で勝手にそう思ってます)が再生されますので結構楽しんで聴いております。
最後にユングさん始め皆様、今回の投稿では言い過ぎた所があったかと思いますが何卒ご容赦戴きたく宜しくお願い申し上げます。
今後は、投稿しない様に致します、すみませんでした。
ユングさん、今後は、投稿しない様に致します、と言いながら再度投稿させてい戴き申し訳ありません。
先日、juubeeさんより。
>まだまだ機種が少ないのでFuji様にぴったりのものはないかも知れませんが、いちど聴いてみたらいかがでしょうか。5万円の「voyageMPD+Alix+サポート付」より、5万円のネットワーク・トラポのほうが実現の可能性は高いと思います。
との、ご提案戴きましたネットワーク・トラポの件に付きまして。
(juubeeさん、ご提案戴きありがとうございました。)
昨日近くの家電量販店のリスニングルームに行き、ネットワーク・プレーヤー等の実力を確認すべく訪れました。展示品の中に、マランツNA-11S1、ヤマハ」NP-S2000、パイオニアN-50が視聴可能な状態でしたので、店員の方(DENONから派遣された方。)にお願いし持参した自分が音質評価に使用している音楽WAVEデータでマランツNA-11S1(店員さんはUSBメモリからの再生になりますから多少音質の評価は差っ引く必要はあると思いますが音の傾向は分かるでしょうと言っておりました。)で再生して貰い、次にNAS経由の楽曲も合わせて視聴しました。又、ネットワーク・プレーヤー内蔵DACでは品質が良くないと言うことで外部DACに切り換えての視聴も行いました。例によって音質の評価ですので独断と偏見になりますが、正直申しまして、言葉は悪いですがこの程度の音かと思いがっかり致しました。ヤマハNP-S2000に付いても似たり寄ったりで自分にとってはあまりピンと来ませんでした。これだったら自分が構築したvineの方の音の方が良いのかなと勝手に思っております。
やはりネットワークプレーヤーで再生する場合はLinn DSクラス(この機種は展示されていませんので視聴は出来ませんでした。)でないと駄目なのでしょうか。
ユングさんはどの様に思われますか、是非ご見解戴きたく宜しくお願いいたします。又皆様の中でこの様な視聴をされた方がいらっしゃれば、ご意見戴きたく宜しくお願い致します。