大阪ハイエンドオーディオショー 2015の印象など(1)

早いもので、昨年久しぶりに大阪ハイエンドオーディオショーに出かけて「大阪ハイエンドオーディオショーの印象など」と駄文を記してからあっという間に1年がたってしまいました。
そして、今年もおなじみの心斎橋のハートンホテルで、11月5日(金)~7日(日)に大阪ハイエンドオーディオショーが行われました。

久しぶりに出かけた昨年と違ってオーディオショーの様子もだいたい把握できていたので、今年は土曜日の11時過ぎから4時過ぎまでの5時間ほどで、押さえたいブースは手際よく聞いて回ることが出来ました。そして、結論から言えば、「定年退職時のシステムの一新」の方向性を見定めることが出来たので、非常に意義あるものとなりました。

凄い音が出ていたラックスマンのブース

昨年も書いたのですが、こういうオーディオショーで「凄い音」がでていることはほとんどありません。逆に「酷い音」がでている場面はよく見かけます。
確かに条件はあまりよろしくないので同情する面もあるのですが、それでも一応は「音のプロ」なんですから、もう少し何とかならんのか?とは思います。逆に言えば、こういう場で「酷い音」を出していて意に介さないというのはそこまでのブランドだと自己アピールしているようなものなのでしょう。

そんな中で、今回心底これは凄いと思ったのはラックスマンのブースでした。
昨年度肝を抜かれたのはAudio Machina「Pure NSE」でしたが、それとは真逆の方向性の音で度肝を抜かれました。

システムの構成は(おそらく)以下の通りでした。

ラックスマンのデモは30分単位の短いものだったので、上記構成のデモは後半の10分ほどしか聞くことが出来ませんでした。ポイントは、ラックスマンのハイエンドパワーアンプ「M-900u」をBTL接続して「MAGICO S3」をぶん回せるか!と言うものでした。
ですから、システムの細かい構成は私の目視によるものなので、アームとカートリッジまでは確認できませんでした。ただし、後でターンテーブルにアームとカートリッジ込みで80万円程度と言っていました。

Gary_Karr

ゲーリー・カーのコントラバス

特に凄かったのは最後にデモをしたゲーリー・カーのコントラバスによるアルビノー二のアダージョ。

コントラバスという鈍重極まる楽器をまるでチェロのように軽々扱うゲーリー・カーの凄さはひとまず脇においておくとして、感心したのは「アナログ再生の何たるか」の分をわきまえた上での伸びやかな音作りです。そして、BTL接続された「M-900u」が、鳴りにくいことでは有名なマジコのスピーカーを完全に鳴らし切っていることで生み出される低域の深々とした、そして高域の伸びやかな響きです。
これを音楽評論家のU氏風に言えば、「周波数特性がどうだの、ノイズ特性がどうだの、解像度だの音場だのという物言いがホンの取るに足りないことのように思えるほどまでに、音楽そのものがその場で鳴りきっている」・・・のでした。(^^;

ただし、これじゃ何を言っているのか肝心なことは全く分からないので、大切だと思う2点をもう少し分析的に述べておきたいと思います。

パワーアンプ「M-900u」の駆動力の高さ

まず一つめは、パワーアンプ「M-900u」の駆動力の高さです。

M-900u

パワーアンプ「M-900u」

マジコのスピーカーは専門誌などでは非常に評価が高いのですが、ネット上では懐疑的な声が少なくないというか、逆に大勢を占めています。理由は簡単で、何処のデモでも酷い鳴り方しかしていないからです。

大阪日本橋の老舗ショップで行っていたデモでは、聞いていた人が「300万円も出してこんな音しかしないのか」とみんな心底感心して帰っていきましたから見事なものです。
それ以外でも、エソテリックの「S-02」+「C-02」で「S1」を鳴らしてもかなり不満だったのを聞いていますから、これは本当に難物のスピーカーなのです。個人的な経験で言えば、同じく「S1」をOCTAVEの真空管アンプ「HP 300 MK2」+「RE 290」がどうにかこうにかへたれる事なく駆動していたのを聞いたことがあるだけでした。

なお、こう書いたからと言ってエソテリックのアンプが駄目だと言っているわけではありません。やはり、アンプとスピーカーには相性がありますから・・・と書きながら何のフォローにもなっていないことに気づく私です。(^^;やはりエソテリックの得意分野がアンプでないことは否定しようがないようです。ただし、超弩級のGrandiosoシリーズは未聴なので、それを聞けば評価も変わるかもしれません。

S5

Magico S3

しかし、今回のラックスマンのデモでは、BTL接続の「M-900u」は「MAGICO S3」を完全にぶん回していました。
「見事ですね」とメーカーの人に声をかけて、「やはりBTL接続でないとここまでは無理ですか」と尋ねると、「1台でデモをすることはあるんですが・・・」という答えになっていない答えが返ってきました。(^^;

もしかしたら、「S5」と「S1」の間をうめるモデルとして新しく投入された「S3」はかなり鳴らしやすいスピーカーなのかもしれません。いや、顔つきを見る限り、間違いなく「S1」より鳴らしやすい雰囲気が漂っています。それでも、マジコのスピーカーをここまで見事にぶん回してくれるのを聞いたのは初めてでしたし、そのおかげで、何故に専門誌での評価がかくも高いのかも納得がいきました。

疑いもなく、完全に鳴りきったときのマジコのスピーカーは世界トップレベルであり、その音は「ハイエンド」という名に恥じない異次元のレベルでした。

アナログ再生の何たるかを熟知

PD-171A

PD-171AL

EQ-500

EQ-500

しかしながら、そこまで鳴りきっている背景として、ラックスマンというメーカーが「アナログ再生の何たるか」を完全に熟知している事も指摘しておかなければいけないでしょう。
実は、今年のショーはまるで「アナログ再生ショー」とでも言いたいほどに、何処のブースでも再生のメインはアナログでした。しかし、アナログが持つ美質を見事に再生していたのはラックスマンだけでした。

システム構成を見てもらえば分かるように、このデモではスピーカーとアンプはハイエンドなのですが、音の入り口のアナログプレーヤーもフォノアンプも、今のご時世から言えば両方ともエントリークラスの製品です。
正直言って、こういう時代遅れの製品は割高になります。

それが工業製品の持つ宿命みたいなもので、アナログ全盛時に10万円程度で作ることが出来たプレーヤーと同等の品物を今作ろうと思えば、どうしたって何倍もコストがかかってしまうのです。ですから、30万円ちょっとのターンテーブルというのは、アナログ全盛時代のエントリークラスの製品と同等と見ていいのです。
ですから、昨今のハイエンドモデルのような情報量の多さや目を見張るような高解像度な世界とは無縁であり、実に大らかに音楽を拾い出しているという雰囲気でした。

しかし、こういうデモを聞かされると、アナログ再生というのは「それでいいんだ!!」と納得させてくれます。
というのも、今回のショーでは何百万円もするアナログ再生ステムをあちこちで聞くことが出来たのですが、正直言ってどこもかしこも「こけて」いました。

そして、こけた理由がこのラックスマンのデモを聞いてはっきりと分かりました。

こけているところは、どこもかしこも膨大な物量を投入してデジタルと勝負しようとしているのです。
確かに、そう言うシステムで上手く鳴っているときはそれは見事なものなのですが、心のどこかで、そんな音ならばはるかに少ないコストでデジタルで実現可能なのに・・・、という思いが消えない方向性の音なのです。どこもかしこも、レコードに刻み込まれた溝から可能な限りの情報量を拾い出して、それをこの上もない高解像度でプリアンプに送り込もうとしているのです。
聴けば聞くほどに、まあ「ご苦労さん」と言うしかありませんでした。

しかし、そうやって必死の思いで拾い出した情報が明らかに「歪んでいる」場合などは悲劇となります。

もともとLPレコードに刻み込まれている情報というのはかなりアバウトでノイズのレベルも高いものです。ですから、試聴に使うレコードに問題がある時などは、そのアバウトで問題のあるデータを必死の形相で拾い出してくるのでスピーカーから出てくる音は「歪んで」くるのです。
もっと分かりやすく言えば、音が「鈍って」いるのです。

ただし、デモをしている本人は「これはドイツ原盤で音質は最高」だのと自慢したりすのですからどうしようもありません。
そして、その返す刀で「デジタル録音はデータを切り貼りしまくっているので音楽に勢いがなくなるが、アナログでは切り貼りできない一発勝負になるので原理的に優れている」なんて言い出すのです。とどめは「デジタルは22KHzまでしか収録されいないが、アナログだと40KHzまで収められている」と来ました。

あまりこういうネガティブなことは書きたくないのですが、そんな事をしゃべっている人は後で聞くとどこかのマイナーレーベルで録音プロデューサーをやっているらしくて、そのレーベルではせっせとアナログレコードを作っては売り出しているとのことなので、やはり一言きちんと書いておかないといけないと思った次第です。

「44.1KHz 16bit」というCD規格に収めることが出来るのは22Khzではなくて20KHzまでです。何でもない勘違いなのかもしれませんが、デジタルの何たるかを熟知しているならばこんな勘違いは絶対に起こりません。
デジタルを貶すなら、もう少しデジタルのことを勉強してから話をすべきでしょう。
ましてや、「アナログだと40KHz」なんてのは、まだこんなことを言う人がいるのかと逆に感心してしまいました。

それから言うまでもないことですが、アナログ録音だってその多くは切り貼りしながら音源を仕上げています。切り貼りするかどうかは録音のフォーマットに由来する話ではなくて、録音する側のポリシーに属する話です。
ホントに、この人大丈夫なの?・・・と思ってしまいました。失礼ながら。

ただし、デモで使っていたアナログの再生装置は実に素晴らしいもので、LPレコードに刻み込まれた歪みを見事なまでの忠実さで拾い出してスピーカーに受け渡していました。そして、デモを行っていた人はその忠実に再現された歪んだ音を「素晴らしい名演」と評していましたので、そうなるとこれはもう「住んでいる世界」が違うと言わざるを得ません。
さらについでながら、このお方はエソテリックの「スーパーオーディオCD」もDSD録音もアナログ録音の足元にも及ばないと宣言されていました。
オーディオの世界というのは魑魅魍魎が跋扈する世界だと言うこと分かっていたつもりですが、あらためてその奥深さに感銘させられた次第です。

それと比べれば、ラックスマンのデモの潔さは本当に見事なものでした。
アナログというのは基本はノイズも込みで音楽の世界です。そして、そのアナログの美をマジコをぶん回すBTL接続のM-900uががっしりと下支えをしているのです。

それが「アナログの分」であり、逆に言えばデジタルが逆立ちしても実現できない「アナログの美」なのです。そして、日本を代表するこの老舗メーカーはその当たり前のことを熟知していて、決してデジタルと勝負をしようなどとはしていないのです。
ただし、ここまで褒めちぎっておきながら、それならばお前は今度のシステム一新の候補にラックスマンとマジコをノミネートしたのかと聞かれれば、それは「No!」です。

その素晴らしさは認めながらも、それは通常の家庭における再生システムとしては規模が大きすぎることも認めざるを得ませんでした。我が家のリスニングルームはおよそ8畳程度ですから、8インチウーハーが2つ搭載されているというのはさすがに御しかねるというのが正直なところです。
ただし、オーディオという世界でこれほどの音の世界が実現できるというのは得難い経験でした。


11 comments for “大阪ハイエンドオーディオショー 2015の印象など(1)

  1. 井上俊文
    2015年11月9日 at 10:38 PM

    同じ日にハイエンドショーを見学してきました。毎年のように行っていて慣れてしまったのが、すごいと思うことはあまりないのですが、昨年はMAGICOの超高級スピーカーの音に圧倒され、今年もやっぱりMAGICOはいいなと感じました。その背景にMAGICOを鳴らし切る技術というものがあるんですね。
    話はかわりますが、自宅では自作スピーカーをRaspberryPi+HifiberryDigiで鳴らしており、次はlightMPDを試してみたいと考えています。いろいろと参考になる記事有難うございます。もちろん、BlueskyLabelの名曲も聴かせていただいています。今後ともよろしくお願いします。

    • 2015年11月11日 at 10:32 PM

      同じ日にハイエンドショーを見学してきました。

      もしかしたら、どこかで同席していたかもしれませんね。確かに、どこもかしこも同じような雰囲気でそれほど活気も感じられず、ハイレゾにアナログと目先で金になりそうなことばかりを何の節操もなくその場その場で追っかけているという感じでしょうか。
      これでは、この業界滅んじゃうよな・・・と不吉な予感がよぎったりします。
      ただ、そんな中で、「これは!!」と思ったのが、エラックのスピーカーでした。なにを「これは!!」と思ったのかは、次回、詳しく紹介してみたいと考えています。

  2. Fuji
    2015年11月12日 at 5:47 PM

    今年はハイエンドショウ(東京)には行けなかったのですが、
    真空管オーディオ・フェアに行く機会がありましたので感想を少し。
    http://www.shinkukanaudio.com
    規模はハイエンドショウと比べてかなり小さいのですが、出展しているメーカー
    がユニークで特徴のある製品を展示していました。又、各ブースではいつもの通り
    デモを行っていたのですが、再生には判で押した様にどこのブースでもfoobar2000
    を使用していた事です。(えー、アナログレコードのデモはやってないの?)完全
    に当てが外れてしまいましたが、それでも久しぶりに真空管の音を聴き楽しいひと時
    を過ごすことが出来ました。
    又、今年はヘッドホン祭に初めて行ってきました。
    http://www.fujiya-avic.jp/user_data/headphone_fes.php
    随分と賑わっていましたね。私自身ヘッドホンではほとんど聴く事が無いのですが、
    どの様な感じなのか見てみたいと思った訳です。感想としまして一言で言えば若い
    方が大変多く活気があり、メーカーの力の入れ方もかなりの物だと感じた次第です。
    ざーっと見渡して20~50才代の方々が多かった様ですから、若い方々も音楽をより
    良い音で聴きたいと言う気持ちは大いにあるのではないでしょうか。これを見ていると
    オーディオ業界ももっと若い方々を取り込めると思うのですが。
    又、角田郁雄氏のブースでsforzatoの音を聴いて来ました。久しぶりに聴くsforzatoの
    音はやはりいいですね。デモの後、小俣社長にDACチップをパラで使う理由をお尋ね
    した所、音場の深さ、奥行き、臨場感などがより向上すると仰ってました。

    • 2015年11月15日 at 9:52 AM

      確かにヘッドホン関係の賑わいは大変なもののようです。最近はかなり高額なヘッドホンを若い人も買っていくそうなので、そう言う人をオーディオに取り込めないものかと思いますね。

      ただ、私の知り合いでカメラが趣味の奴がいまして、彼に言わせると、オーディオというのは外に持って出て自慢できないから未来はないのだそうです。それに較べるとカメラは基本的に外に持って出るもので、それで撮影していると、分かっている奴は「いいのをお持ちですね」と言ってくれるというのです。
      そして、最近は女性でもいいカメラを持って撮影している人が多いのだが、あれも「自慢」出来るからだそうです。

      なかなか彼らしいこすっからい認識だと思うのですが、そう考えると今の若い人がヘッドホンにお金を使うのも、そう言う側面があることは否定できないかもしれません。
      「おおーぅ!お前いいの持ってるジャン!!」みたいな雰囲気です。

      基本は誰に見せるわけでもなく、聞かせるわけでもなく、ただ一人部屋にこもって自分のためだけに音楽をならしていて、そして、そんなものに何十万も何百万も、時には一千万を超えるようなお金を使うというのは、今の年寄り世代が最後なのかもしれません。

  3. 井上俊文
    2015年11月12日 at 10:14 PM

    yungさん Fujiさん
    私のオーディオショーに対する感想です。結構にぎわってはいるのですが、ほとんどが還暦前後のおじさんばっかり。若い人はスピーカーでは聴かないのかもしれません。そして今年は特にLPと真空管が目立ちました。その一方で、foobar2000で操作するPCオーディオや、iPadで操作するネットワークオーディオも大盛況。まさに新旧入り混じったおもしろい世界でした。
    マンネリを感じながらも、LINNのネットワークオーディオを知ったのもハイエンドショーでしたし、MAGICOの音にも衝撃を受けるなど、毎年何か興味深い発見があり、楽しみにしています。
    ただ若い人が少ないことに、先行きの不安を感じています。オーディオが絶滅危惧種にならないようにしたいものです。

  4. 2015年11月13日 at 12:18 PM

    こんにちは。私は東京なので、東京インターナショナルオーディオショウに毎年行っています。昨年はyungさんと同じくaudiomachinaに驚かされました。製作者の博士?も来ていましたよ。

    >何の節操もなくその場その場で追っかけているという感
    資本主義の定めですかね。金になると思えば皆一斉に投資します。せめてオーディオだけは別次元で居てほしいのですが。

    話は代わりますが、yungさんはスピーカの自作はやらないのでしょうか。yungさんの実験精神があれば好みのものを購入するよりずいぶん安価に作れるかと思うのですが。

    • 2015年11月15日 at 9:56 AM

      話は代わりますが、yungさんはスピーカの自作はやらないのでしょうか。yungさんの実験精神があれば好みのものを購入するよりずいぶん安価に作れるかと思うのですが。

      定年を迎えて暇になれば、マルチ駆動のシステムはやってみてもいいかなとは思っています。ただ、メインで聞くのはきっとメーカー製の安定したスピーカーになるでしょうね。
      やはり、心安らかに音楽が聴けるというメリットは大きいです。(^^v

  5. 題名のない子守唄
    2015年11月14日 at 12:05 AM

    タイトルが2005になってますが2015の誤りですよね。

  6. EVOユーザー
    2015年11月14日 at 11:04 PM

    CD-DAの規格では、サンプリング周波数44,100Hzの半分の値である22,050Hzが記録可能な周波数の上限値22,050Hzまでは記録出来るので22Khzというのは間違っては無いのでは?
    JRMCのアナライザーで波形を見ても22Khzまで記録されてるようですよ。

    • 2015年11月15日 at 8:51 AM

      「量子化ノイズ」と「折り返し歪み」あたりをご覧ください。問題は「折り返し歪み」にあります。
      だから、CDは20KHzまでしか再生できないと言われるのです。

      簡単に言えば、この「折り返し歪み」を避けるために20KHzのあたりで急峻なフィルターをかけることでその上のデータはカットしています。
      90年以降あたりからCDの音質は改善されたとよく言われるのですが、その一つがこの「折り返し歪む」に対する対応がきちんと為されたことによります。そして、録音畑ではこの歪みについてよく知られていなかった節があって、CD離陸時の80年代には適切に処理されず、それ故に「硬くて冷たい」と言われるCDの悪評をうんでしまいました。

  7. Nally
    2015年11月17日 at 10:16 AM

    私は、オーディオを休止したものです。

    今までヘッドフォンやイヤフォンで音楽を聴くのは好きではなかったですが、最近、その両方で音楽を聴いています(笑)

    音源は、今は、iPodやiPhoneですがその前、オーディオではAU1PCとlightmpdで楽しんでました。

    少しオーディオを離れて「オーディオって厚化粧させることだったのかなぁ…」と感じています。
    PCオーディオを「痩せている」と言われる方がいますが、余分な着色のない研ぎ澄まされた音を聴きなれると久しぶりに聞くオーディオの音は、厚化粧にしか聴こえなくなりました(笑)
    大枚はたいて厚化粧にお金を使っていたのかと言う感想でもあります。
    でも、ヘッドフォンで聴くよりスピーカーを通して身体で聴く方がいいと思いますけどね。

    若い人は良い音で音楽を聴きたくてもお金がないのです。
    オーディオで数十万円も投資なんて出来ないですよ。
    非正規社員の方も多く、生活が不安定なんですから…オーディオにお金をかける余裕なんてないです。
    でも「いい音で音楽を楽しみたい」気持ちは一緒ですよ、20代の連中と付き合ってますが強く感じます。
    ステータスシンボルとしての「ヘッドフォン、」ですか?
    そんなに若者は馬鹿じゃぁないですよ、好きな人はしっかりコストパフォーマンスを追いかけてます。

    私も色々とヘッドフォンを聴きましたが、音像型もあれば音場型もあり、驚く程高分解能で音場の広い安価なヘッドフォンもあります。
    意外と楽しいものです、そこを若い世代は知ってます。

    でもまた、身体で音楽を聴きたいのでいずれオーディオに戻りますが「厚化粧」は避けるとかなと(笑)

Comments are closed.