「cMP」?音楽再生に特化したシェル(1)

cPlayのメモリエラーに関しては未だに藪の中です。
コメント欄にいただいた情報によると多くのところで同様のエラーが出ているようですが、「私の環境は Sempron 3000+ の乗った古いマザーボードで、メモリーはたったの 1GBという貧弱さで、サウンドカードは ProDigy 192VE 、OS は XP pro SP3 です。」という環境のビンジーさんのところではエラーは出ていないようです。
本家のフォーラム欄をあれこれ見て回っているのですが、PCの設定を「プログラム優先からシステムキャッシュ優先にしろ」とか、「Address Windowing Extensions 」をオンにしろ・・・などの一般的な情報しかありませんでした。
ただ、分かったことは、作者は「XP pro」をベースに開発をすすめているようなので、おそらくビンジーさんが上手くいっているのはOSの関係ではないでしょうか。
かなり、あれこれと情報を集めまわって、何通りもの対策も試みたのですが、残念ながら「XP Home Edition」では壁が厚そうです。

そこで、今回はメモリ絡みのエラーはひとまず脇に置くとして、「cMP2 = cMP + cPlay」の片割れである「cMP」について紹介したいと思います。
実は、最初はこの「cMP」の正体がよく分からなかったのです。おまけに、ダウンロードしようとするとウィルスのチェックソフトがアラームを出すので、あまりお近づきになりたくないという雰囲気でした。
ただし、このアラームは「誤検知」であることが広く知られていることが分かったので、試しにダウンロードして使い勝手を探ってみることにしました。

と言うのは、本来は「cPlay」は「cMP」と一体で動作すべきソフトであるにもかかわらず、それを単独で動作させているためにメモリーエラーが発生している可能性が否定しきれなかったからです。そして、思念だけで解決しないときは実行あるのみですから、ウィルスチェックのアラームをかいくぐってダウンロードして動かしてみました。

結果は、メモリーエラーに関しては残念ながら何の変化もありませんでした。
しかし、「cMP」の正体についてはある程度理解できました。そして、あれこれと使い込んでいくうちに、その発想の素晴らしさと音質向上に寄与する素晴らしい成果に感嘆させられました。
ホントに凄いのです!!
ですから、最初に結論を言ってしまえば、「使っているPCが音楽再生専用ならば、躊躇わず「cMP」を導入して「cPlay」と一体で使うべきだ」です。

「cMP」とは、ひと言で言えば「音楽再生に特化したシェル」です。

「シェル」と言う概念はPCの仕組みに詳しくない方にはあまり馴染みのないものですが、Windowsの場合は一般的には「explorer.exe」が使われています。Windowsを起動するとツールバーやアイコンが表示されたお馴染みのデスクトップ画面は、この「explorer.exe」によって作られます。
そして、ユーザーはこの「explorer.exe」のおかげで、そのデスクトップ画面からマウスを使ってソフト起動させたり、キイボードから文字入力をしたり、ファイルやフォルダを開いたり、コピーしたりできるわけです。つまり、PC上のあらゆる動作がこの「シェル」を介して行われるわけです。
ただし、「explorer.exe」はユーザーが直感的にPCを操作できるように、また、あらゆる要求に即座に応えられるように、かなりヘビーなアプリとなっています。そのために、PCで音楽を再生するときにはあまりありがたくない存在であることは広く知られるようになってきました。

PCオーディオでは、再生用のPCに音楽再生以外の仕事を極力させないことが重要です。そのために、徹底的なPCチューニングを行うことは不可欠です。ところが、この「explorer.exe」は、何もしないでただ起動しているだけでかなり重いのです。ですから、「explorer.exe」をキルするだけで、誰の耳にもはっきり分かるほどに音質は向上します。
しかし、困るのは「explorer.exe」をキルすると、使えるのは「タスクマネージャー」だけなので、不便なことこの上ないのです。それでも、音質向上を願うAudio Puritan達は、その様な不便を堪え忍んで「explorer.exe」をキルしてきたわけです。

詳しくはこちら→ [explorer.exe]プロセスの終了で音質が大幅改善

個人的には、いかに音楽再生専用のPCと言えども、さすがに「explorer.exe」をキルした状態で使うのはあまりにも不便なので、「xoblite」という代替シェルを使うようになりました。しかし、「xoblite」は「explorer.exe」と比べればはるかに軽量とはいえ、それでも、「xoblite」をキルした状態で音楽を再生すれば、これまたはっきりと違いを聞き分けることができるのです。

そこで、「cMP」です。
ここまでお読みいただいた方は、最初に「音楽再生に特化したシェル」と紹介した意味がご理解いただけたのではないでしょうか。
このソフトを導入して起動すると、自動的に「explorer.exe」をキルして自分自身がシェルの位置に置き換わります。ですから、初めての時は一瞬PCがクラッシュしたかと思って焦りました。(^^;
さらに素晴らしいのは、ただ単に「explorer.exe」をキルするだけでなく、PCを動作させるために絶対に必要なプロセスだけを残して、それ以外の不要なプロセスも全てキルしてしまうことです。さらに、どうしても残さざるを得なかったプロセスも優先度を全て「低」にしてしまい、反対に音楽再生にたずさわるプロセスの優先度を「リアルタイム」に格上げします。

ですから、音楽再生にも使っているが仕事にも使っているというPCの場合はこのソフトを使ってはいけません。
もちろん、「explorer.exe」を使った元のスタイルに戻すことはできますが、「cMP」を使っているときは、そのPCは音楽しか再生できないというとっても「素敵な状態」になってしまいます。(m^ェ^m)エヘヘ
逆に言えば、もしもそのPCが音楽再生専用のものならば、躊躇わずに「cMP」を導入すべきです。
「cPlay」単体でもかなりの向上を期待できるのですが、「cMP」と一体化した状態で使うとまさに「隔絶」した世界を体験できます。

と言うことで、次回からは私の経験から分かった範囲で「cMP」の使い方を報告していきたいと思います。


2 comments for “「cMP」?音楽再生に特化したシェル(1)

  1. misuzukaru
    2010年4月27日 at 9:03 AM

    cMP起動でエラーが出てしまいました。
    普段使用しているXPで試したのですが、こちらはうまくいきました。
    音楽用はWindows7、64bitOSの自作です。内容は

    cMP Diagnotics
    Process:explorer.exe
    ERROR:Unable to get Acess Priviledgs
    optimise Processes:cannot Set Access Priviledges Play CD failed と出ますのでokを押して「start cMP」クリックし再起動すると
    通常画面で立ち上がってきます。現在は人間cMPでプロセスを刈り込んでいます。作者のホームページを開き翻訳ソフトを使用して一通りの説明は
    印刷して読んだのですが、良く分かりません。

    作者はOSとしてXPを推奨しておりVISTAもWindows7も使用できると有り
    64bitにも対応しているような記述もあり私の環境でも良さそうで、メールによる問い合わせにも応じて頂けるようですが、私は英語が全くだめなので
    今のところの対応としてはWin7の32bit版にインストールし直すかなとも思っておりますが、onkyoのDRM音源を結構な量を入れてあり、また
    メモリも8G積んであるので、どうしようか思案しております。

    cMPについては自分で解決すべきであり、ユング様に問い合わせをするのは
    筋が違うと思います。
    ただ、何か解決の情報をお持ちでしたらお教え頂きたく投稿しました。

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