「PCオーディオFan2」で紹介されたのでご存知のかたも多いでしょうが、『非常に音のいい再生ソフト」ということで一部では注目を集めているソフトです。
ただし、このソフトは一般に公開されておらず、作者の周辺の方々のなかで使用されている間に話題になったものです。
「再生ソフトなんかで音が変わるんですか?」と言う方が少なくないのですが、実は「変わるんです。」それも、半端な変わり方ではありません。そのことは、この数年のトライのなかで嫌というほど思い知らされてきました。
ですから、本気でPCオーディオに取り組んでおられる方々のなかで「これは音はいい?」と評判になるというのは、ちょっと看過しかねます。幸い(?)、雑誌の紹介記事のなかには「興味のある方はメールで連絡して下さい」という一文があったので、あつかましくもお願いをさせていただきました。
サイトの方では、「最新バージョンが完成次第配布していく予定」とあったので楽しみに待っていたのですが(ほんと、あんたは厚かましいね^^;)、2週間ほど前にメールで送付していただきました。
じつは、それからスッタモンダがあったのですが(それは後述)、この2週間あれこれ使ってみての結論は「エクセレント?」の一言につきます。
わたしは、フリーソフトを使っての現時点での最強ソフトは「CMP+cPlay」だと確信をしていたのですが、「Wave File Player for Reference」と比べると、ほぼ互角か、もしくは「Wave File Player for Reference」の方が勝っているように思えます。
ただ、この両者は、その依って立つ思想がまったく正反対のようです。
「CMP+cPlay」がWindowsの弱点を徹底的に削りこんで高音質を目指しているのに対して、「Wave File Player for Reference」の方はWindowsのもっている長所を徹底的に引き出して高音質を目指しているように感じます。
ただし、両者ともに音質至上主義で、あれば便利かもしれないけれど音質的にマイナスと思える機能は全て削りこんでいます。その点は共通しています。
それにしても、作者がこのソフトに「Reference」という名前を冠しているのは決して虚仮脅しではありません。「16ビット 44.1KHz」という器のなかにこれだけの音が入っていたのかと驚かされ、納得させてくれるクオリティをもっています。
つまり、へんにいじって音を派手に演出するようなことは一切しないで、CDというパッケージのなかに封印されていた音楽データを生のままで搾り出してくるようなソフトです。
もう少し分析的な聞き方をすると、中域から低域にかけてのどっしりとした響き方は「CMP+cPlay」と大差がありません。しかし、どこまでも伸びていく高域の素晴らしさは間違いなく「Wave File Player for Reference」の方が上です。もちろん、「CMP+cPlay」でアップサンプリングして聞くと、「Wave File Player for Reference」よりも伸びやかな高域を聞くことができます。しかし、その時はほんの少しですが全体の響きが軽くなります。そのために、演奏者が己の演奏にこめたガッツというか気迫のようなものが少し後退してしまいます。
そんなわけで、最近は「CMP+Wave File Player for Reference」という組み合わせで音楽を聞く機会が増えてきました。
ただし、このソフト、「CMP+cPlay」のために徹底的にチューニングした状態ではうまく動作しませんでした。
つまり、「CMP+cPlay」が理想的に動作する「Windowsの弱点を徹底的に削りこんだ」状態では、「Wave File Player for Reference」は動作しなかったのです。つまり、このソフトは WindowsというOSを知り尽くした人が、その長所を徹底的に活用して作ったソフトのようで、OSに依存する部分がかなり多いようなのです。
さて、困った・・・と、思いつつ、あれこれチューニングした状態をもとに戻して動作させようとしたのですが、どうしてもうまくいきません。
せっかく、送付してもらって、己の特殊な環境故に使わずじまいでは申し訳ない話なので、あれこれトライしているうちに、なんとWindowsが起動しなくなってしまいまいた。これが、最初に思わせぶりにかいた「スッタモンダ」の正体です。
こうなっては仕方がないので、もう一度クリーンインストールしなおして、ようやく「Wave File Player for Reference」を試すことができた次第なのです。
結果としては、それだけの苦労(普通は、しないよな・・・^^;)をしても報われるだけの素晴らしさを「Wave File Player for Reference」は持っていましたし、さらには「チューニング」に関してあれこれ考えさせられることがありました。
ですから。結果としては今回の「スッタモンダ」は多くの教訓を残してくれました。
次回は、その「スッタモンダ」からの教訓(って、いうほどのことではないですが・・・)について報告したいと思います。
「Wave File Player for Reference」に興味ある方は「ワダラボ|Wada Laboratory」に行って、右側の「オーディオに関するメール」からお願いして下さい。
当然、お願いするわけですから、社会人としての常識をわきまえ、さらにはご自分のPCオーディオへの取り組みなども書き添えて送付するのが礼儀かと思いますので、その点はよろしくお願いいたします。
ユング様。
minimaと申します。
ひとことお礼を申し上げたく、レスをさせていただきます。
Wave File Playerについては、とても興味を持っていましたが、
実際に和田さんが配布されていることを、当ブログで知りました。
さっそく申し込み、お分けいただくことができました。
まだ聴き始めたばかりですが、相当に良い音のように思います。
Samplitude 10 SEもこちらのブログで見かけて入手できました。
FF400の強化電源も同様です。
とても重要な情報を次々とお教えいただき、感謝の言葉もございません。
これからも拝見させていただきます。
よろしくお願いします。
minima
ユング様
平素より大変お世話になっております。
私の環境下(余り刈り込んでいないWin7で、ネットも同時利用)では、cPlayより自然な音がしていて、とても気に入っております(テンポの速い曲がゆっくりに聴こえるのは、まだ違和感がありますが)。
cPlayの時に生じていた、曲の再生始めで音が歪む症状も発生せず、使用機器との相性も良いようです。
いつも有益な情報ありがとうございます。
ユング様
CMP+cPlayで申し分無しと思っていましたがWave File Playerの音を聞いてからはすっかり気が変わってしまいました。
音部の質がまるで違います、ショパンのスケルツォ第2番を聞いて驚きました
試しにバッハの無伴奏チェロ組曲をきいても、やはり低音部の分解能がまるで
別物のように鳴ってくれます。
凄いソフトを紹介戴き有り難う御座います。
こんにちは、ユングさん。
ブログ更新をいつもまだかまだかと楽しみにしています。
早速、和田ラボ様のブログを拝見してwave file player for reference を頒布させて頂きました.このソフトを使用する場合でのcmpの設定ファイルの編集についてお尋ねしたいのですが?。
次回以降のブログの更新で対応して頂けますと幸いです。
また、VINE等のLINAX系の軽量OSでの音楽再生と比較するとユングさんのご意見ではどちらのOSの方が優れているとお感じでしょうか?。
もしかすると、LINAX系のOSでcmpやこの音楽再生ソフトのような軽量ソフトが開発されれば最強なのでしょうか?。
ユングさん、ぜひ有料頒布でも結構ですので音楽再生専用OS或いはLINAX系のOSでの軽量音楽再生ソフトの開発をお願いいたします。(マジ)
では放言失礼いたしました。(笑い)